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その刀を下ろして、帯刀男子さま!  作者: 月見七春
第十九章 真っ黒なよこしまとの対峙

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第二百三十一話

 



 夢うつつに幻か。

 真っ黒なドレスと甲冑に身を包んで、翼を生やしてどや顔をしている私がいる。

 周囲を見渡した。青く澄んだ世界の中心に立っている。

 中学の頃は特によく見た夢だ。

 真っ黒な私を金色にしたいと私は願い続けてた。


「いや、ちがうね。あはは……」


 堕天は冴えない私の象徴で。

 天界は教室。天使は何気なく普通に過ごせるクラスメイトたちの象徴。

 今だとトモやマドカは間違いなく天使だし、ノンちゃんもそう。

 そこへいくと悪魔は自由な人たち。今ならギンはその筆頭格。

 堕天使。悪魔になりきれず、天使未満。私はどこまでいっても中途半端だ。だから輝きたかった。悪魔になった鎧を纏って、天使の羽で羽ばたいて天界に一人で立ち向かう……そんな幻想。強く持たなきゃ生きていけない私が手にした軸はただ、折れないというその一点に尽きた。

 懐かしいなあ。

 昔見た幻想を眺めると、彼女は口を開いた。


「だから兄さんのそういうところが嫌いなんだ!」


 待って……カナタの声なんですけど。

 これが夢ならもう少しまともな登場してくれてもいいのでは?

 え。え。どういうこと、と思った時には目を開いていた。

 寮の部屋だ。ベッドに寝そべっている。机に向かっているカナタの背中が見える。スマホを耳に当てて、ぷんぷん怒ってる。


「ハルに無茶をさせないでくれ……もうしないって? 何度も聞いたよ、その台詞は。でもあの日の奇跡を見たら、一度で済むはずがない――……え? 倒れないようにするのも刀鍛冶の努め? 知っているさ、俺だってそのくらい!」


 珍しい。大激怒だ。

 獣耳を立てて耳を澄ませた。


『――……にかく、お前から説明しなさい。それから、彼女の霊力が強化されない限り、隔離世で玉藻の前を使わせたりしないように。いつか必ず事故が起きる』


 え……。


「……わかっているよ、痛いくらい」

『では』


 通話が切れた。すぐにカナタがため息を吐く。

 何を話していたのかなんて考えるまでもないよね。私の話だ。

 でも、じゃあ……タマちゃんの力を使うなってどういうこと?


「ん……」


 本当はわかってる。

 金色に塗りかえる力。神さまのような力の源泉はタマちゃんから来てる。

 アカネさんに止められて、シュウさんに助けてもらってなかったらどうなっていたか。

 ぼんやりと考える。

 身体に今も残ってるよ、燃え尽きていくようなあの感覚が。

 あのまま無茶したら、戻ってこれない。死んじゃうってアカネさんは言っていた。

 シュウさんは歌ってくれるだけでいいって言ってくれたけど、私は大人たちの狙いに巻き込まれたけど。

 そんなの許せないと、ぜんぶまとめて自分のものにするために巻き込み返した。

 結果、死にかけた。

 言葉にしたら、それだけのことだ。

 けど。それって……じゃあ、どれほどのことだろう。


「――……俺は、どうしたらいい」


 カナタの苦しむ声に泣きそうになった。

 私のことで、苦しませている。

 まだまだ私はいろいろ足りてない。そのせいで、ワガママを貫ききれない。貫く前に倒れてしまう。そのせいでカナタを苦しませてしまっている。

 なら、じゃあ……ワガママ言わなければいいのかな。


『たわけ』


 タマちゃん?


『我慢してしまう人間なら、あんなことはせん。自分の見た夢に背中を向けるな、ハル』


 十兵衞……。


『ワガママを貫き通せるくらい、ハルが強くなるしかないじゃろ! それとも妾たちを手放し、刀身を折りたいか?』


 そんなことあるはずがないよ!


『なら、もう答えは出ているじゃろ』


 ……うん。そうだね。

 私にはもう、二人を手放す選択肢なんてあり得なかった。二人は私の夢そのものだから。

 心の中で頷いて、それから身体を起こす。

 掛け布団が擦れる音にカナタが気づいてふり返った。

 目元が腫れてる。それだけで胸が苦しくてたまらなくなった。


「……ごめんね」


 聞いていたのか、と呟いてから、カナタが席を立ってベッドに来たの。

 怒られるかな。無茶をした。心配かけたから。怒られてもしょうがない。

 そんな私の不安なんて吹き飛ばすように、カナタは力一杯私を抱き締めた。


「起きてくれてよかった」

「……カナタ」

「お前が寝ている間、大変だったんだ」

「うん……」

「身体はどうだ、つらいことはないか?」


 素直に心配してくれるカナタの優しさに俯く。

 怒ってくれたら、というのは甘えだ。それで楽になるのは私の方。だから優しさこそ一番きつい罰なのかもしれない。

 私が弱いだけで、こんなにカナタをつらくさせちゃう。

 その事実が、罰。

 強くなりたいと心から思った。カナタにこんな風に気を遣わせずに済むようになりたい。


「ごめん。もっと……ちゃんと、強くなるよ」

「ああ」


 笑って頷いて、頭を撫でてくれた。


「その言葉を聞きたかった……覚悟はできているな?」


 ……ん?


「もうやめるなどと言ったらどうしてやろうかと思っていたところだ」

「えっ。えっ。待って。なんかおかしい。雲行きが明らかにおかしい。待って。え?」


 な、なぜに肩を抱くの? 結構腕の力が強めだよ? どきっとするけど、カナタの明るい笑顔が怖いよ?


「スマホを見てみろ。ほら、お前のだ」

「え? え? ……あ! なにこれ!」


 SNSアプリの通知のアイコンの数字が異常なことになってる!

 慌てて立ち上げたら、り、リプがめっちゃきてる……!


「え、え、え、なんで? なんで?」


 自分のアカウントページを表示させてみた。


「めっちゃフォロワー増えてる……!」


 なぜに?!


「特定されてるな。だから本名をアカウント名にするなとあれほど言ったんだ。ちなみに過去の呟きも発掘されて、ネットで軽く話題になってるぞ」

「ばんなそかな……!」

「ほら」


 カナタが自分のスマホを見せてくれた。

 痛いニュースをお知らせするサイトの記事だ。

 実名つきで書いてある。


『今話題の歌う美少女狐侍女子高生、青澄春灯。元はとびきり痛いこじらせぼっち系女子!?』


 ひどい……! 本人にとってこれほどいたたまれない書かれ方もないよ!

 あわててスクロールしたら、私が消したはずのアカウントの呟きとか写真が山ほどのってる……!

 なんで! なんで!

 消したはずなのに! 跡形もなく消したはずなのに……!

 尋常じゃなくぶるぶる震える青ざめた私の涙目に、カナタは今日一番の笑顔で言いました。


「ネットには魚拓というものがあってだな」

「けけけけけけけ、消して! いますぐ消してください!」

「消せるものじゃないんだ」

「ふぁあああああああああああああ!」


 全国に実名と顔だけじゃなく、一緒に晒しちゃならねえ恥まで晒しちまったい!

 助けて……!


「まあ落ち着け」

「落ち着きようがないよ!?」


 怖くてリプ欄みれないよ……!


「いいじゃないか。美少女扱いだぞ。ネットじゃ軽くアイドル扱いだ」


 そういうことちゃうねん……!

 それにその後ろには「だけど昔はとびきり痛いぼっち系」っていうのがつくから! 嬉しくないよ!


「次の出番を期待する声もある」

「え」


 次とは?


「特に隔離世の代々木体育館で歌ったことが火をつけたな。要するに話題になっているんだ、今やお前は侍の広告塔だからな」

「嘘やん」

「嘘じゃないぞ」


 ベッドの傍に置いてあるリモコンをカナタが操作してすぐテレビがついた。

 ワイドショーやってる。それだけならなんてことない。けど、


『――さて、次はこちら』


 スタジオのお兄さんが振ってすぐに画面が切り替わる。

 あの研究所のインタビュー映像や、私が体育館で歌った映像が流される。幸いにも体育館の映像に音はなかったけど。


『昨日発表されたばかりで今話題沸騰中の隔離世技術。ご覧頂いている映像、こちらがもし映画ならよくできていますが……でもこれ、現実なんです。というのも、ある情報筋から入手した映像を続けてご覧ください』


 さらにVTRが切り替わる。とてもよく見た商店街で買い物をしている私だ。

 歩く私の尻尾を子供が駆け寄ってきて思い切り引っ張る。悲鳴をあげて飛び上がる私がうつってる。い、いつのまに。そんなことあったかどうかも夏休みのことなのに覚えてないけど!


『そう。彼女の尻尾は本物なんですね。噂の彼女の名前は、青澄春灯さん』


 スタジオに画面が切り替わる。


『今の画像はブルース・スミスさん、あなたがお撮りになったんですよね?』


 司会進行のお兄さんが振ってすぐ、あのアメリカのお兄さんが映った。


『ええ。私は記者をやっているんですが、元々隔離世に興味がありまして。彼女と何度か接触したんですよ。だから断言します。あの耳と尻尾は本物! ビバ日本!』


 どや顔だ……。彼が私の紹介を色々してくれる。写真から何から。

 う、うう。見ていられない。

 待って。待ってよ。ああいうのって普通、本人の許可がないと出せないのでは?

 私は許可を出した覚えがないよ。おかしい。そう思っていたら、


『さて、実は青澄さんのご家族にもインタビューしてきました。こちらのVTRを、どうぞ』


 え。え。


『春灯さんは昔、どんなお子さんでしたか? やはり歌がお上手だったんですか?』

『そうですねえ。昔から感情表現だけはとびきり素直な子だったので、そういうのがうまく歌に出たんだと思います』


 画面が切り替わって映ったのは私の実家で。

 化粧を決め決めにして、髪までばっちりセットしたお母さんがどや顔でうつってる。

 おのれ……!


「画像から何から、親御さんが許可を出したようだ。とはいえこんな流れは一過性に過ぎない。お前が乗っからなければ自然とおさまる。話題になって消えていく人間は多いだろう?」

「そ、そうだけど……!」


 私はいったいどういう気持ちでテレビに出ている母親を見つめればいいの……!

 どんどん明かされていく私の個人情報に頭を抱える。


「繰り返すが一過性だ」


 私の赤ん坊時代の鼻水たれた写真とか、裸でプールに入っている写真とか。


「一過性だ」

「苦しいよ! 苦しすぎるよ!」


 今まさに私の恥が晒されていっているんですけど……! もっと他にネタあるでしょ、テレビ……! 逃げるの恥でも今こそ役に立てたいよ!

 スマホを急いで操作してうちに電話する。

 すぐに出た相手に怒鳴る。


「ちょっと! どういうことなの!」

『お金くれるっていうから』


 けだるそうに言って、うちのお母さんは……露骨にテンションが違うよ!


「娘の個人情報とお金どっちが大事なの!?」

『どっちも大事だけど』

「ならやめてくれてもいいのでは!」

『でもテレビに出たらアンタの将来の役に立つかもしれないし』

「ど、どどどどど、どういう役に立つの!」

『侍になるんでしょ? 広告塔になれたらよほどヘマしない限り将来安泰じゃない』

「くぁあああああ!」

『どこかの魚の名前の芸人みたいな声を出さないの。お小遣い、上乗せしとくから。じゃ』


 切れた! 電話が切れたよ!

 下手人がテレビで言う。


『中学までは普通より痛い子だったんですけどね。高校に入って刀を抜いたら、もう見違えるように綺麗になって、友達もできたみたい。きっと私の遺伝子が覚醒したのね、ふふ』


 よくいうよ! うまいこといってやった、みたいな顔してんじゃないよ……! ちょっとキャラ作ろうとしやがって……!

 怒りと共にテレビを消した。


「ふーっ、ふーっ」


 尻尾が膨らみまくりだった。


「まあ落ち着け」

「落ち着ける出来事だと!?」

「落ち着くしかない出来事だ。窓から外を見てみろ」


 カナタに背中を押されて窓際に立つ。


「そっと。カーテンを少しだけ開けてみるんだ」


 言われるままにちらっと開けて外を見た。

 校門前が遠くに見えるんですが、カメラから何から抱えた人が大勢いるよ。


「なにあれ……」

「決して明るくない世界情勢だからな。明るいニュースをみんな心のどこかで求めてるんだ。ちょっと顔を出して喋ったら、きっと喜んでテレビに使われるだろう」

「ええ……」

「逆にしょうもない感じでいけば、明日にはもう来ないんじゃないか? テレビ局も暇じゃないし、このご時世この手の話でずっと数字が取れるとも思えないからな」

「……えええ」


 手のひら返しすごいな。熱い手のひら返し。


「本当のところを言うとな。これだけの騒ぎになったのは、ちょっとした事情がある」

「……事情?」

「兄さんに聞いたが……侍組織や隔離世対策を推し進めたい政府の後ろ盾があるんだ。それになにより、隔離世技術のシェアを世界に広げたい日本トップの住良木グループの意向もある」

「金と権力……」

「渋い顔をして言うが、まあそんなところだ」


 絶望的ですやん。でも、待って?


「逆に言えば、そういうのがなければ、ここまでの事態にはなってないし、そもそもテレビで騒がれたりもしていない……と?」

「ああ。正直なところ、インタビューだけでは弱い。隔離世の映像にしたって、ちらっと放送されて終わりだったはず。繰り返すが、今このご時世にこの手の話で番組ずっとはもたないはずだ。それでも盛り上がっているのは――」

「侍と隔離世について広めたい、儲けたい人たちが手を組んで、その表舞台に私を立てて流れを作っている、と?」

「そういうことだ」


 そ、そんなの私にはどうすることもできそうにありませんよ! ぐぬぬ。


「レオくんにああいうのやめてって言ったらすぐに騒ぎが収まったりしないかな」

「例え住良木の発言権がグループの中で仮にあるとしても、難しいだろうな。せいぜいお前がお茶の間に受けなければ、別の広告塔にすげ変わるくらいだろう」

「それはそれで複雑なんですけど」


 テレビ局で盛り上げてはみたけど、君じゃ限界あるから降りて……なんて。そんなのってない。それはいやだな、悔しいよ。


「そもそもなんでこんなに受けてるの?」

「ネットに上げられた昨日の中継の映像がすごかった。お前の歌も、すごかった」

「まさかそれだけとか言わないよね?」

「金と権力」

「汚い! これが大人のやり方か! あうち!」


 迫真のモノマネしたらカナタにチョップされました。ぐぬぬ。


「芸人の真似はよせ。大勢を舞台に引きずり上げたのは、ハル。むしろお前の方だ」

「……えと?」


 きょとんとする私をカナタは優しい目で見つめてくれた。


「別の場所……渋谷に派遣されていたから遠目に見ただけだが、それでも空を埋め尽くした金の霊子は美しかった。誰も、ハルがあそこまでのことをできるとは思っていなかったんだ」

「……うう」

「士気高揚のために呼んだ女子高生が、その歌声と御霊の力で東京中の邪を浄化したんだ」

「そ、そこまで効果あったの?」

「……わかってないでやったんだろうと思ったが、まったく。自分がどれほどすごいことをしたのか、本当にわかっていないんだな」


 お前らしいよ、と言ってカナタは笑った。


「だから、舞台に上がったのはむしろお前の方なんだ。みんながそれに応えて、今こうして動いているんだよ」

「……舞台に上がったのは、私」


 それを言われると弱い。

 大人の理屈に巻き込まれるのはもううんざり。だからみんなを巻き込んでやる! そう心に決めて大暴れをしたのは、他でもない私自身だから。


「ハルはこのまま突っ走りたいのかと思っていた」

「……みんなに心配かけちゃうし。私はまだ足りないところだらけだもん」

「でも決めてるんだろう? 抜いた刀に誓って」


 ずるい。そんな言い方されたら、たまんないよ。泣きそうだよ。頷いちゃうよ。


「カナタは嫌じゃない?」

「そうだな。俺は……お前を愛しているから、それだけで十分だ。あとはもう、お前次第だよ」

「えええ……」


 カナタの愛情は嬉しいけど、現状を持て余し過ぎて困るよ。


「落ち着け、ハル。考えてもみろ。流れを利用するにしても、しないにしても、お前の学生時代は普通に続いていく……そうだろう?」

「……確かにそうだね」

「だからあとは、お前の気持ち一つだよ。やりたいならやればいいし、やりたくないならやらなくていい」


 カナタが私を抱き締めた。何があろうと離したりしないっていう気持ちと愛情を感じる。

 身体を預けて俯く私にカナタが尋ねる。


「どうする?」

「どうするもこうするも……」


 わかんないよ。こんな目に遭ったの生まれて初めてだもん。

 歌うのはいい。みんなのためになるなら、なんでもやる。でも、テレビやSNSの反響はさすがに想定外すぎる。

 カナタと一緒で、学校やっていけるならそれで十分。文化祭もあるの。

 でもこのままいくと、騒がしい文化祭になりそうです。

 ああ、だめだ。

 こんなに途方に暮れたら――……


「お腹へった」

「お前らしいよ。まあ……半日は寝ていたからな。朝飯兼昼飯を食べに食堂へ行こう」

「うん」


 キャパオーバーなので考えるのは後回しにしよう。

 パジャマ姿で出て行こうとしたら、カナタに手を取られた。


「顔を洗って着替えていけ。今の寝起きの姿で出て行って写真を撮られてアップでもされてみろ。脱力しきった日常がネットに晒されるぞ」

「うっ……」

「士道誠心の生徒は仲間だ。信用したいが……それでも一応、人の目があることを意識して普段から用心しておけ」

「はい……」


 確かに私は世界を塗りかえようと全力を尽くした。

 でも、まさかこんなことになるなんて。寮でだらけた格好で歩けなくなるなんて……!

 なんてこった……! なんてこった……!

 あれかな。街中歩いたら「うっわあいつあれだ、噂の痛い女子だ」とか言われるのかな。後ろ指さされちゃうのかな!


『自意識過剰じゃ。世間の人間がお主にそこまで興味があるわけないじゃろ』


 ううっ……そ、そうだよね。それはそれで凹むんですけど、そうですよね……。


『それに今更過ぎるじゃろ。お主の痛い部分はとっくのとうに拡散されとるわけじゃし』


 ですよねー。

 刀鍛冶の先輩たちには黒の聖書を朗読したことあるし、いまさらか。

 そうか、いまさらか……とほほ。

 しょんぼりしながら私は身支度を始めたのでした。

 ご飯を食べるためにも準備がいるようになっちまったい。

 私のこれからは一体どうなるの? 文化祭は無事に乗り切れるのでしょうか?




 つづく。

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