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その刀を下ろして、帯刀男子さま!  作者: 月見七春
第九十九章 おはように撃たれて眠れ!
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第千七百十三話

 



 隣の部屋がにわかに騒がしくなって、やっとマドカが起き上がる。

 私にも起きろとばかりに、トモが私の頭をチョップ!

 しぶしぶ立ち上がり、思いきり伸び。とっとこ隣の部屋に繋がる襖を開けると、キラリがぎょっとした顔でこっちを見ていた。それもそのはず、ゆうべ私が試したリングを五つの首につけて、転化スーツを装着していたから。

 言っちゃえば、スーツの下は全裸だ。

 背後に男子はいない。それに宿に泊まっているのは女子だらけ。とはいえ、庭でぷちたちと一緒に遊んでくれてる岡島くんのように、宿に足を運んでる男子もいるわけで。そりゃあぎょっとするよね。


「声かけろ!」

「ご、ごめん!」


 男子はいないからさ、じゃないよなあ。

 しっかりお詫びしてから、改めてキラリを見た。

 締め切った部屋で、ノンちゃんや日下部さん、柊さんやノノカをはじめとする刀鍛冶の女子が白いタイトなスキンスーツ姿のキラリを観察している。

 改めて見ると、惚れ惚れとするボディラインだ。膨張色の白で覆われた身体の凹凸を露わにしたスーツは、やっぱり見た目にもうちょいごまかしが欲しいとも思った。

 なにせ、裸と大差ない。

 足元まで肌を隠せるからいいじゃんって思いがちなロングスカートも、布地が柔らかいからか、そういうカットだからなのか、歩いていると、意外とラインにごまかしきかないじゃない?

 けど、これはどうよ。

 モロだよ?

 いや。外野があれこれ言うのはどうなの?

 わからん!

 わからないけど。

 白は逆にえっちじゃない?

 言えないな。言ったら強めに尻尾でビンタされちゃうもんな。


「見るなら中に入って閉めてくれ」

「はいっ」


 直ちに!

 そそくさと中に入るよりも先に、マドカとトモが私の横を通りすぎた。

 ふたりとも興味津々でキラリに近づく。

 遅れを取った!

 ま、いいや。私もふたりに続いて部屋に入り、襖を閉める。

 ノノカもノンちゃんも、キラリの尻尾回りのバンドを見ていた。日下部さんや柊さんたちはというと、ビキニ水着を手にして話し込んでいる。


「ふああ……なにしてんの?」


 欠伸をかみ殺してから、マドカが問いかけるとね?

 キラリがアゴでビキニ水着を示すの。


「いまのままだと、ほら。プライベートゾーンが不安だろ?」


 プライベートゾーン。つまるところ、人の性に関わる大切な場所。

 水着で隠れる部分と、口をいうそうだ。

 基本的には見せない、触らせない。相手が恋愛の相手でも、結婚していてもね。

 相手に触れたいとき、見たいとき、相手の合意がなければだめ。

 自分の身体は自分のもの。だれかの身体はだれかのもの。だれの身体も、まず、その人にとって全部大切なもの。プライベートゾーンじゃなければよし、なんてことはない。全部が大事。

 だれかが越えてきても、それを防げなくても、いけないことしたって思っても、どうか自分を責めないで。苛まないで。

 あとね?

 自分の身体は自分のもの。だから自分が見るのも、触るのも、いいのよ。だれも見てない場所がいいかな。びっくりさせちゃうからね。

 そういう場所が晒された状態で、スーツをつける。

 なんか落ちつかないよなあ。


「下着つけられないもんね」

「あたしも昨日、試させてもらったけど、心許ないねー!」


 三人の言葉に、私はうんうんとうなずいた。

 わかる。

 ホールド感はあったし、がっつりキープしてくれる。

 とはいえ、ね?

 なんだろな。

 デニムやジーンズ履くからパンツいりません、とはならないじゃない?

 トップス着るからブラつけない、ともならないじゃない。

 そういう主義の人がいるのもわかる!

 けど、選択の余地なくノーブラノーパン決定っていうのは困る!


「それで、そこカバーできないかってさ」


 ヱヴァ破でアスカの二着目のプラグスーツにパッドがついていた気がするけど、あんなノリにする気なのかな?


「それでブラとパンツ作ってみないかって話になって」

「でも、いまつけてないよね?」


 トモの問いにキラリがうんざりした顔をしてみせた。


「さっき試して、しくじったからな。なにが問題か、あそこで話しあってんの」


 キラリが日下部さんたちを見て、困った顔してる。

 わかる。全裸で装着って、なんかこう、落ちつかない。

 変身するときって全裸になるよねー、じゃないんだよ。やなんだよ?

 敵の攻撃を受けて、転化が解けたら全裸になっちゃった! なんていうのも困るんだよ?

 絶対にやなんだよ!

 そんな事態を避ける意味でも、なんかないかな。

 それこそ、プラグスーツみたいに。


「いっそパッドとインナーショーツにするとか?」


 それなら、解除されても安心なのでは?


「それも同じことになるんだろうなあ。現状だと」

「「「 ううん 」」」


 死活問題だ。

 お父さんのまとめた動画をふり返って思い返すと、そうだなあ。

 変態仮面とか、けっこう仮面とか? まだ変態仮面のほうが局部が隠れてるの謎。いや、そうでもないか。けっこう仮面、少年誌のキャラだもんね。

 顔を隠して裸かくさず。なんでやねん……っ!

 採用するわけにはいかないのである。


「スーツの上からつけちゃえばよくない?」


 キラリのスーツをノンちゃんと調べているノノカが、ぽそっと呟いた。

 全員がそれぞれに顔を見あわせる。

 これは試作品。私とキラリとマドカがつけて、穴の転化をするための装備であると同時に、やがては士道誠心学院高等部の装備品にする予定の、試作品。

 これと霊衣を組み合わせて、さらなる発展を! という野望まで持っているもの。

 なので、言い換えるとね?

 やがて、みんな着るもの。

 そのあたりを全員承知しているからさ?

 前提として、できれば下着の上からつけたい。

 なので、みんなして、


「「「 あ、あはは、あははははは! 」」」


 いやだなあ、さすがにそれはどうなの? と、言いあう。

 全身を覆うタイトなスーツの上に、下着をつけるって。なんかこう、違和感がすごくて。

 なんとしてでも、それは避けたいという暗黙の願いが噴き出た気がした。

 きっとこれは気のせいなんかじゃない。

 そして、なんとかして代替案を出さないと?

 ノノカの案がもっとも現実的なので、通ってしまう。

 それは困るぅ!

 なんかもう、だって、それってスーツの上から服を着る流れになりそうじゃん!?

 そういうんじゃないんだよ! これは! 変身スーツなんだもの!


「い、いっそ、下着に装着できるようにリングを改良して、そこからスーツを展開します?」

「「「 おおお! 」」」


 ノンちゃんが絞り出した!

 たしかにそれなら、最低限、下着はつけられる。

 けど、逆に言うと、モロで下着が見えちゃうがな!

 だったら見えても困らないやつを上に着ればいいかも!?


「逆に下着の部分が弱点にならない?」

「「「 ううん! 」」」


 ノノカの鋭いツッコミが冴え渡る。

 たしかにそう! それはそうなんだけどさ!


「て、転化して展開するスーツに優先順位がつくようにする!? リング方式でプライベートゾーンにまずスーツを形成。そこから首回り、手首と足首へとスーツができていくみたいな?」

「「「 おおおお! 」」」


 今度は日下部さんが案を絞り出した。

 たしかにそれなら、下着はつけられる!


「でも結局、なにかの拍子でデリケートな部分の霊子が展開されずにスーツが消えたら恥ずかしくなるし、そこもいやなんじゃないの?」

「「「 ぐ、ぬう! 」」」


 返す刀を振るうノノカのツッコミの冴え!

 輝き褪せぬツッコミに、私たちはまたしても唸らざるを得ない!


「それって現状のプロトタイプでやらなきゃいけないこと?」

「「「 いやあ、しかしい! 」」」


 ノノカに押し切られそうになって、私たちは全員そろって「やだやだ! 下着なしは無理!」と焦れる。粘りを見せなければ、試作品は全裸の上に装着することになるぞ!?

 それは困るぅ!

 いろいろ恥ずかしいってばよ!


「柊が思うに、現世の繊維とスーツの繊維が組み合わさる仕組みがないと、達成は困難かと」

「「「 それなあ 」」」


 柊さんの指摘に、刀鍛冶の子たちがそろって項垂れた。

 いまのが、とどめの一撃になってしまったみたいだ。

 私もキラリも、トモもマドカも、ついていけてない。

 ただ、スーツを展開するときのことを思い返す。私は全部脱いだ。カナタはパンツを履いて試して、ビリビリに破けちゃったみたいだ。

 なんでかしらないけど、干渉する。ここが問題だと柊さんが指摘したし、刀鍛冶の子たちもみんな、ちゃんとわかっているみたいだ。

 その結果、下着をつけたら破壊されちゃう。

 どうしてもいやなら? スーツの上からつければいい。

 装着感はよかったんだからさ? ベストではないけれど、考えようによっては全身に身につけるタイプの下着と思えば、まあありかもしれない。

 慣れるまでには時間がかかりそうだけど!

 それはまだ当分先のことなんだけど!

 おまけにさ?

 心理的に、なんか落ちつかないのだ。

 おまけにスーツの展開が困難になった場合を思うと、心許ないのがいや。

 上から霊衣を足すにしても、自分の霊子や霊力の象徴を転化して衣服にしてみせるにしても、なんだろなあ。

 ノーブラであれこれ着てるとか。ノーパンであれこれ履いてるとか?

 そういう心許なさが、どうしても拭いきれない!

 それが、いや。

 ノノカは開き直っている。問題が解決できないかぎりは諦めかなあと、柊さんは積極的じゃないのかもしれない。日下部さんやノンちゃんは、できればなんとかしたいけど、案がないっぽい。他の刀鍛冶の子たちも一緒だ。

 参ったなあ。


「ニチアサの子たちみたいに、アンダーに似たものつけて、その上からスーツっていうのは?」

「あ、ああ! シュミーズとか!?」

「シュミーズって!」


 キラリが絞り出したからフォローしたのに、そのキラリからきつめの返しを食らうなんて!

 ぎょっとした顔してつっこまれたら、焦るがな!

 でも粘る! 粘るぞ、私は!


「すっ、スリップとか! なんなら、ほら! スーツ展開の触媒をリングからランジェリーにする勢いで!」

「「「 ランジェリーって! 」」」

「「「 そこは普通にアンダーウェアでよくね? 」」」


 たしかに! たしかにそうなんだけど! 待って!?

 みんなして、そんな引かないでくれよう!

 絞り出してるんでしょお!? 恥ずかしいことにならないようにさあ!

 いまが一番はずかしいまであるよ!?

 私ひとりだけだけど! 大やけどだよ!


「いや、シュミーズでも可愛いのありますよ?」

「キャミソール含めて下着でもいけるかも」

「リングを前提にしすぎず、発展させればいいわけだね」

「え。やっとここまでこぎつけたのに、リングから離れるの?」


 意見がいろいろと出始めていく。

 ところで、話を聞いてて思ったんだけど。


「これって男子はパンツになるのかな」

「よせ、だまってろ。想像しちゃうだろ」


 瞬時にキラリが私の口を手で覆った。

 いや、でも、なんかさ? 男子一同が、みんなしてパンツ履いてポージングを決めて「変身!」とか言ってる光景、想像すると「ふふ」ってなりません?

 パンツ一丁で変身すんの。

 かけ声と変身ポーズを取ると、びかびかってパンツが光るでしょ?

 パンツから布地が伸びて、男子たちのコスチュームになるの。

 ふふっ。

 だっさ!

 いや、言えない。

 言えないよ!?

 男子だっさ! なんて!

 なぜって!?

 私たちも大差ないもの……っ!

 キラリの手を口からそっと外す。それから尋ねる。


「アンダーウェアからデコっていくにしても、プリティでキュアな子たちのそれに合わせるのなら結局は着替えがいるね?」

「リングよりは恥ずかしくないでしょ。全裸じゃないし」

「――……リング、そんなにだめですかね?」


 やばいっ! ノンちゃんの顔が闇に包まれていくよ!


「「 いやいやいやいや! ただただ全裸が恥ずかしいだけだから! 」」


 発案者や制作者のみんなの前で言っちゃいけないことだったね!?

 せっかくせっせと、試作品を急ピッチで作ってくれているのに!

 いまさら過ぎるけど、忘れちゃいけないことだったね……っ!


「自動的に霊子を転化して、スーツになってくれるってのは、緊急時ほどありがたいよな」

「たしかに」


 キラリのフォローにうなずく。


「求める用途が別なのか」

「そ。あたしの要件にばっちり応えてくれてるよ、リングのスーツは。全裸じゃないと装着できないところが恥ずかしいけどさ」


 そうだなあ。

 たしかにそうだ。リングのスーツの想定にないものを、リングのスーツにないないって言っても意味ないなあ。

 いっそさ?

 デコるんでもなしに。ニチアサの女の子たちがそうしてみせてるようにさ?


「スーツを転化させられたらいいのかな?」

「転化に転化を重ねるって、なんかごちゃついてない?」

「かもしれないけど。メイクしたり、香りを吹きつけたりして変えてるじゃない? スーツを土台に考えたら、どうかなーって」


 全裸問題は変わらず残る。

 だったらいっそ、スーツを下着にしちゃえばいい。

 これも下着の一種じゃん、じゃあなく。下着そのものに変えちゃうのだ!

 なんていうのは、どうかな?


「リングとは別に、新たにリングと同じ霊子を吸いあげ転化する機能を持った下着を作るよりは、いくぶん楽かもね」

「江戸時代に行ったときに下着なら作りましたが。一旦、着替えをして身につける必要があるという点では不便ですね。リングにしたのも、装着が楽だからなので」


 いざっていうとき、リングはつけるのも、スーツにするのも手間がかからない。

 下着に服まで失うから、損害は大きいけどね!

 これが下着になると、身につけていないとスーツにできないわけでしょ?

 制限が大きいのは確かだ。そういう点では、リングのスーツのほうがずっと便利。

 ノンちゃんが気にしてくれてる点だ。キラリが求めた要件だ。

 いざっていうとき装着できる。それは大きい利点。

 全裸にしても、下着にしても、限定されるときつい。

 強いて言うなら、そこかなあ。

 わがまま言っちゃいけません、じゃなく。

 そこにも要件がある。

 けど、要件を棒にして、いまあるものを叩いてもなんにもならない。それだけの話だ。

 身につけている限り、身体を守るもの。

 その点で、リングはばっちり素敵でベターなレベルいち!

 試作品なので、想定されていない攻撃を受けたときのもしもは拭えない。

 だけど、それはなんだって一緒。

 その話ばかりしてリングを叩くのは、どう考えてもフェアじゃないし、おかしな話だ。

 要件が明らかになったんなら、それをどう叶えるかを考えればいい。


「リングは便利」


 口に出す。

 ベストはなく、ベターではある。

 もっともっと欲しい機能はある。

 ノンちゃんも、他のみんなも、全裸で装着することについては気にしてる。

 ノノカは現状のリングスーツで解決が見込めると思っていないだけで、解決を諦めているわけじゃない。

 要件がある。

 ただただ、そう捉えて、考えてみればいい。

 スーツをデコるのも一緒。

 スーツを転化するのも一緒。

 あとはやってみて、試していく段階。

 ただ、ね。

 ほら。その。

 やっぱり全裸はハードルたけえな! って話で。

 みんなして悪あがきしている午前中ってところだ。


「リング、スーツはこのまま発展させるとしてさ? 全裸は恥ずかしいぞっていう要件を、どう定義するかだね?」

「現世のあらゆる繊維を取り込む形でってなると、リングにつけてる転化装置に求められる仕様が複雑になりすぎるんです」


 柊さんが困り果てた顔で首を捻る。


「身体に沿って、あらゆる霊子を取り払い、霊子体を覆う仕組み。なので、衣服の霊子を破壊する――……という仮説は立てたけど、実証できてない」

「そもそも実証するための実験がどんなものか考えなきゃいけない段階だから」


 日下部さんの呟きに、ノノカがうんざりした声で返す。

 たとえば、スーツひとつとってみても、それがどういう状態かを調べてみないとわからない。

 霊子刀剣部のみんなが、霊子で刀を作りあげる技術を利用したといっていたけれど、スーツのできあがる過程が、そもそも荒々しいのかな?

 わからん。

 だから、みんなしてうんうん唸っていたわけで。


「スーツの転化なんだけど。私、やってみてもいい?」

「あのう。サポート範囲外なのですが、だいじょぶです?」

「ん! いろいろ試してみてわかることもあるかなって思うの」


 いろいろ勝手にねだったこと、言い過ぎちゃったこと、ちゃんとノンちゃんを筆頭に謝ってから、気持ちを切りかえて服を脱ごうと手を伸ばした。

 ちょうどそのときだった。


「「「 ママ、なんでみてないの! 」」」


 すぱん! と、ぷちたちによって豪快に襖が開けられたのは。

 庭に通じる襖の向こうで、私たちがなにをやっているかもわからないから、岡島くんたちが見ていた。

 あっぶねえ!

 脱衣みられちゃうところだったんだぜ!

 やっぱ問題あるなあ! ぜんぶ脱がないと、リングの利点を活かせないのは!

 スーツごと転化させちゃう手もあるけど、本末転倒な気がしないでもない。

 試すけど。

 それとは別のアプローチも考えておきたい。

 いっそ着ている服も、下着も、私の霊子を宿らせて、リングスーツが取り込める形を目指す? それならスーツを展開するときに、どんな服を着ていても問題なくなる。おまけにスーツを消したら、元通りの格好になれそう。

 たぶん、そうなるよう別の仕組みが必要になるだけだろうけど! 現状のままよりは、仕組み同士を繋げられそうな気がする。

 逆に考えてみよう。

 なにが足りないのかな?

 ぷちたちが「あれ!? いないじゃん!」と気づいて、襖を開けて呼びかけてくるように。

 もっともっと、シンプルに考えてみよう。

 直感的にわからないのなら?

 わかるまで、負荷を特定するべく挑戦だ。

 そのためにもね?


「みんな、いまからやってみたいことがあるの。おいで?」


 まずは、遊びたいぷちたちと相談しよう。


「「「 そうじゃないでしょ! 」」」

「「「 見ててって言ったでしょ! 」」」

「「「 できないなら呼んでよ! 」」」


 その前に、むっとしてるぷちたちからしっかり怒られるのが先だ!

 ぷちたちが私を叱る内容があまりに具体的で的確すぎて、ぐうの音も出ない。

 相談するにしても、もっと早くからできたね?

 昔はさ?

 クレしんとか、他にもアメリカのファミリー映画とかで、親がしょうもないことしてこどもに怒られるシーンを見ては「なんであんなことするのかなー」って思ってたけど。

 ブーメランが刺さるね! いやあ! ぷちたちがしっかりしていくほど、私がいかに足らないか気づいていく。もちろん、それじゃちっとも足りないし、間に合わないのだ。

 ひろしやみさえ、映画のおとなたちがたびたびはっとしたり、むってなったり、はあって落ち込んだりする瞬間に重なる。

 もちろん、まだまだ足りないのだろう。これからもあるのだろう。

 そうだね、ごめんね、次からちゃんと相談するね、と。

 約束を増やして、守れないのなら?

 泣かせてしまう。いまよりもっと怒らせてしまう。

 これからずっと、傷つけ続けてしまう。

 もっと大事にしてよ、と訴える、この子たちのメッセージはストレートなもの。

 そのまま、私にまだまだ足りないものを示すもの。

 どうやったらいいかわからないことも、白状するとたくさんある。

 だから考えていこう。

 とりあえず、やまほど仕組みが足りてないな!?

 解決方法が圧倒的に不足しているのなら、まずはそこからだ。




 つづく!

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