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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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農場のお姉さん

作者: 山田裕子
掲載日:2026/07/20

僕とココは、同じ施設で暮らしている。

二人とも、自分が何歳なのか知らない。

施設の他の子たちもだ。


時々、農場のお姉さんが僕たちの施設にやってくる。

お姉さんは、来るたびにおいしいものを持ってきてくれる。

僕たちの部屋の掃除もしてくれるんだ。

お姉さんは掃除をしながら、ときどき綺麗な声で歌ってくれる。

僕とココは、その歌を聴くのが大好きだ。

たまに一緒に歌ったりもする。

僕たちはいつもお姉さんの後をついて回る。


今日もお姉さんが来てくれた。

あれ?

ココは、どこへ行っちゃったのかな?

せっかくお姉さんが来てるのに。


僕はココを探した。

すると裏の方からココの叫び声がした。

どうしたの、ココ?


目を凝らして見ると、お姉さんがココの首を掴んで、鉈を振り上げていた。

うそでしょ。

お姉さんの振り上げた鉈が、ココの首を落とした......


お姉さんは、次に僕を見て、近づいてきた。

一歩、一歩近づいてくる。

血だらけの鉈を持って......

扉はいつも閉まっていて、僕たちは外へ出られない。


やめて!

お姉さん、僕を殺さないで!

必死に逃げ回ったけれど、とうとう僕はお姉さんに捕まってしまった。


お姉さんは、無表情で鉈を振り上げた。

ああ、僕もココのように殺されるのか。




今日は、私の兄が王都から帰って来る日だ。

父は、近くの駅まで迎えに行った。

母と私は、兄の好きな料理の準備で忙しい。

何度やっても、鶏を締めるのは好きになれない。

暴れて大騒ぎするし、血だらけになるのも気持ち悪い。

今日も二羽、締めた。

兄の好物が、鶏の煮込みだから、お代わりしてもいいように多めに作った。

喜んで食べてくれるといいな。

私は、ゆっくりと鍋をかき混ぜた。

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