表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星降る夜の夢物語  作者: マカロニ之助
6/7

第六話

「え、もう会えないの?」

お母さんの言葉を聞いて一番最初の一言はこれだった。

いきなりあのことはもう会えないと言われても、当時の僕にはそれが何故か理解することが出来なかった。

少女と会えなくなって早一年。

僕は突然母親に呼び出された。

『大事な話がある』と、そう一言だけ添えられて。

その時は僕が小学三年生になった時だったと思う。

こんな深刻な表情を浮かべている母を見るのはいつぶりだろうか。

そんな母親の様子を見て僕も覚悟を決めたとき、母親が口を開いて話し始めた。

『あの時の少女は交通事故でなくなった。』

その時初めて、彼女と会えなくなってしまった本当の理由を告げられた。

その時の僕の顔はきっと見たことの無いほどに絶望にひれ伏せていただろう。

彼女がいたから僕は今まで『生きていたい』そう思えていたのに。

彼女の笑顔が僕の生きがいだったと言うのに。

初めてできた仲良しなお友達だったのに。

そんな色々な感情が湧きでてくる。

感情の整理が追いつかない。

そのことを聞かされてから、僕は自分の部屋にこもるようになり、あの明るい性格は、いつしか心の闇に飲まれていった。

そして僕は彼女のことを聞かされてから間もないうちに、それなりに大きな土砂崩れに巻き込まれた。

その時は少女と初めてであった森の湖に訪れた日の帰りだった。

運悪く帰りの途中で雨が降り出す。

しかし雨は止むどころか強くなる一方だった。

家へと向かう足を速めるも、僕が家へとたどり着く前に近くの山が崩れ落ち、僕の体を飲み込んだ。

そして次に目を覚ました時には、記憶を失った状態で病室の角にあるベッドに横たわっていた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ