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§『異世界初心者』のタブー的解説④(ネタバレ自作解説)

 まあこんな感じですかね。

 急いで書いたので、ミスや漏れなどがあるかもしれないけれど、ご愛嬌。


 幸助の名前の逆叙述トリックをやりたくて書いたのがこの小説。

 そのために、幸助は名前を教えないというキャラクターにしなくてはならなくて、合理的解決としてサイコパスという性格にした。

 脳科学者の中野信子先生の『サイコパス』や『不倫』といったいくつかの新書を読んで勉強したけれど、上手く書けているかはわからない。

 エピソードとして①汚染水問題、②盗賊討伐、③聖槍伝説を作って、さらにその裏で幸助のサイコパス的行動を考えた。

 表面としては普通な感じだけれど、ちょっと考えてることがわからない的な感じを出しているつもり。そして裏では常識外れ的な感じ。伝わっているといいな。



 もともと私はライトノベルもアニメもマンガも趣味になかった。ここ二年で手を出した感じ。ちなみにマンガは今もほとんど読まない。

 だからセオリーを崩すことに抵抗がない。ゆえに尖っているという印象を与えるのかもしれない。

 それにミステリー小説の方が今でも好きなので、そういった意向で物語を考えている節がある。

 いいか悪いかは知らないけれど。ただ少なくともなろうで受け入れられるとは思っていない。

 ライトノベル的にミステリー小説を書いても、ライトノベルの読者からも、ミステリーの読者からも読まれないだろうと思う。どちらも読むってことは考えられない。

 でも思いついちゃったものはしょうがない。書くしかない。そういう作品です。

 ただ、今回読み返してみて、彼女たちには悪いことをしたなと思った。


 私は大人になってからアニメの面白さを知って、必死で過去作や今のアニメを見て追いつこうと努力している遅咲きのアニオタであるため、逆にそれを武器にできたらなと思っている。

 アニメやラノベというのは難しい現象や説が好きなようだ。例えば『シュレーディンガーの猫』や『ラプラスの魔』など。

 いわゆる中二病的に興味をそそるものがよく使われているように思える。私も罹患していたのでよくわかる。

 ただ、遅咲きのアニオタとしては、今からそういったところに手を出しても差別化できないし、勝負できないだろうと判断し(何と戦ってるの?)、逆に小中高といった基礎学力的なものを入れていった。

 二の累乗数や、門という漢字の文などといったものだ。

 実はこれには狙いがあって、幸助というキャラクタ―を作るのに、頭のいいキャラにしたかったから入れていったという面もある。。

 アニメなどで書かれる頭のいいキャラクターは、博士みたいなタイプだったり、スーパーコンピューターみたいにドライだったりすることが多いけれど、それを幸助のキャラにしてしまった場合、最後のサイコパスであるというオチとのギャップにつながらないと考えた。

 なので、一般的に頭のいいといわれる、いわゆる“教養のある人”みたいなキャラにしたくて、小説全体に基礎学力的なものを入れていった。

 つまり小説全体に基礎学力的なものを入れた上で、理論的に解決する幸助を作れば、頭のいい人と思ってもらえるのではないかと考えた、ということ。

 できているかは不明だし、あまり教養的部分は入れられなかったかなという印象。残念。


 ルビィ王女の幕間を考えていたけれど書けなかった。

 流れとしては、城の中で大事に育てられたルビィは性格がゆがんでいて、クラトゥ村の結界を解くいて、魔物を入れた。

 リュジーアが城にいた理由はこれ。ルビィに手引きされていたから。そうしないと、結界の張ってあるキュオブルクに入れない。

 これが説明されていないので、この物語は実は破綻している。

 当初は書こうと思っていたのだけれど、なかなか物語にできなくて、断念してしまった。まああまり気がつかれないから放っておいているのだけれど。

 そして、それに幸助が感づき近づき、弱みとしてルビィ王女をものにするという流れ。

 書きたかったな。


 また物語の都合上、幸助は異世界を、というよりラノベやアニメ、ゲームをあまり知らないキャラクターにするしかなかったため、それを強化するのにいろいろと屁理屈をこねる必要があった。

 治癒師という職業になるのはリスクがあるとか、戦闘中に窃盗をする意味がないとか。

 かなり強引な理論もあったけれど、考えているときは楽しかった。

 聖剣を探しに行きたくないという理論はお気に入り。


 この『異世界初心者』の世界はせっかく作ったのだからもったいないと思い、再利用している。

『勇者業をしたくない』『依頼人はほしくない』の「I don't want to...」シリーズと『引退勇者がやってきた』は同じ世界線(ちゃっかり宣伝している)。

 ただ今のところはつながりはない。ぼんやりとつながりのアイデアは考えてはいる。

 

 ちなみにこの『異世界初心者』は「初心者」シリーズとして構想があり、第二弾として『恋愛初心者』というアイデアがある。現代学園恋愛もの。

 でも当初の私の技量では『恋愛初心者』の構想しているものは書けないと判断して、練習として幸助の学園生活を書いた『彼女がいると思っていた』を始めたという経緯がある。ちなみに高校生の幸助はサイコパスの片鱗はほとんどない。

 もしかしたらそろそろ書けるかもしれない。


『彼女がいると思っていた』が二〇〇九年の話なのは、二〇二一年に幸助は死亡し転移したという設定上。

『異世界初心者』が二〇二一年ということ。幸助二十八歳。


 レスティの名前はドライブしていて見かけたラブホテルの名前から取った。

 リアは後ろめたい奴なので、フロント、リアのリア。

 トリストは二つの単語をくっつけた名前だったと思うけど、何と何をくっつけたか忘れた。だから全然わからない。なんでこんな名前なんだろう?


 これで全部かな?

 とにかくこの『異世界初心者』は初めて書いた長編で、かなり苦戦した。

 できることなら書き直したいけれど、あの時の苦労を考えると、もういいかなとも思えている。

 でも久し振りに読んでもらえて嬉しかった。ありがとうございます。

 そんな訳で、調子に乗ってこんな解説を書いてしまったけれど、黒歴史になるかもしれない。

 そっと消していたら、察してくださいね。

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― 新着の感想 ―
[良い点] お疲れ様でした。とても面白かったです。 ご要望に応えていただきありがとうございました! 最高です!! ルビィ王女の短編?エピソードいつでも待ってます。 練習として「彼女がいると思ってい…
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