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9話 説明会(2)

「それでは移動しますね」


 そう言ってニッコリ笑うマキエルさんが指をパチンと鳴らした瞬間、ピンクな部屋から応接室に変わった……いや、瞬間移動したようだ。


「取り敢えず、座りましょうか」


 マキエルさんがそう言って対面のソファーに座るのを見て、俺も反射的にこちら側のソファーに腰を下ろした……あれ? 待機モード中は体が動かせなかったはずだが……


「体、動かせますね……」


 俺はそう言って、座りながら動作確認をするようにあちこち体を動かす。


「ダブロスは、魂が宿ると起動します。そして、魂から必要なデータを読み込み、それが完了して初めて動かすことができるのです。その準備段階を待機モードと呼んでまして、準備が完了したから動かせるようになったのでしょう。初めのうちはデータ読み込みに時間がかかるので待機モードは長いですが、何度か行えば一瞬で終わるようになるので、それまでは多少のご不便をおかけするかと思います」

「なるほど……了解です! それにしても、ダブロスはロボットみたいに感じますね」


 先ほど動いた際、自分の体を動かす感覚と機械を操縦する感覚を足して2で割ったような感覚を味わったからか、そんな感想を洩らした。


「それらを含めて、ダブロスについての詳しい話もしますが、その前に、眞一さんをこちらにお呼びした理由など、色々と説明をさせてください。よろしいでしょうか?」


 マキエルさんの何処か申し訳なさそうに発したその言葉を聞いてハッとした。どうやら俺は、思いつくまま言葉を発し、マキエルさんを質問攻めにし、彼女が説明しようとするのを邪魔をして困らせていたようだ。俺は、こちらこそ申し訳ないと強く思いながら黙って頷いた。


「ありがとうございます」


 少しホッとした表情で笑みを浮かべたマキエルさんは、これまでの経緯を語り始めた。


「私は日本のとある病院で病死しました。普通はそのまま同じ世界で魂の合成や分離などの工程を経て転生するという流れなのですが、私の場合は特別だったようで、神様の御前に呼ばれました。そこで説明を受け、神様のお手伝いをすることになり、別の世界へ転生となりました。そして、そこでの活躍が認められ、正式に神様の部下となりました」


 何そのおもしろ話! もっと詳しく聞きたい……と言いかけて呑み込む。話の腰を折るところだったが何とか堪えた。危ない危ない。


「その後も色々あって……つい最近、この世界の管理者に就任したんですが、まだまだ未熟でして……それで神様に相談したら、あなたを……眞一さんを紹介して下さったのです」


 えっ……何で俺?

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