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ただの中年オヤジが異世界転移したら  作者: 同調犀
2章 マキエルの村 編
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マキエル視点のお話(3)

お待たせして申し訳ありません。

 千年ぶりに再会したダブロスを弄ることが出来て、ここ数日の私はとても充実していました。



 なんでも、近々こちらの世界へ転移してくるオジさんの魂の器としてダブロスを使うのだとか。

 なので、ダブロスの中にある疑似魂に手を加えるよう、神様から指示を受けた。

 まあ、使い勝手を良くするため私専用にカスタマイズされたままの状態だから当然よね。


 それにしても、なるほどね。

 どうしてあんな面倒な転移を行うのかと思ったけど、納得だわ。


 疑似魂が入ったままのダブロスを魂の器として使うから、入らない分を元の世界に残すのね。

 そして元の世界に残した魂は、此方の世界で命を落とした瞬間に元の世界へ魂を戻すのに利用する――さすが神様だわ。



 私は一睡もせず三日三晩かけて完成させ、その疑似魂にサリーと名付けた。


 そして、一通りの作業を終えたことでプレッシャーから解放された私は、泥のように眠った……。






 不意に目が覚めた。


 何だろう――嫌な感じがする……。




 神様に怒られた。




 私は寝ぼけて、例のオジさんを此方の世界に転移させてしまった……らしい。

 寝ながら神様に習った覚えたてのあの召喚魔法を発動させるとか――ヤバいわね、私。

 対象者が覚醒状態だと成功しないはずなのだけど、運が良いのか悪いのか、オジさんは就寝中だったみたいね……。

 神様からは色々と御小言を頂戴したけど、召喚魔法を成功させたことは褒めてくれたので少し救われました。


 召喚されたオジさんの魂は、無事に器であるダブロスに収まったようで一安心。

 サリーもダブロスを動かすためのチュートリアルも問題なく起動。

 ただ、神様には「チュートリアルの出来がイマイチ」と言われてしまいました。


 ゲームっぽく仕上げたのだけど、ダブロスに保存されていた人間族(ヒューマン)を滅ぼした当時の映像を使用したのがマズかったかしら?

 そのまま使用するとグロ過ぎると思って画素を思いっきり粗くしたのだけど、使うならもっと鮮明にした方が良いとアドバイスされました。

 私はそれほどゲームに詳しくないから、勉強になるわー。


 転移させるには三日ほど早かったという事で、チュートリアル終了後、サクッと即死魔法を発動して苦痛なく元の世界へ戻したという神様。

 死んだ瞬間にちゃんと元の世界へ魂が戻るかの確認とか言ってたけど――かなりエグいわね。






 神様が指定した転移決行日当日――。



 転移の準備中に強烈な眠気に襲われたため、私は研究所の休憩室で仮眠をとっていました。


「……長、所長、そろそろ起きてください」


 フィードの声が聞こえる。


「早く準備を再開しませんと指定されたお時間に遅れます――」


 フィードの「遅れる」という言葉に強く反応してしまった私は、寝坊してしまったと勘違い。

 軽くパニックを起こした私は、オジさんを此方の世界に呼ぶあの召喚魔法を発動させてしまいました。


「あ! やっちゃった――」


 私は事の重大さに、血の気が引き、硬直。



「はぁ……まったく、しょうがないですね。取り敢えず――」


 やれやれといった表情で指示を出すフィードに素直に従う私。



 彼の指示通りに自分の部屋に向かい到着する直前、サリーを通してオジさんの思考が伝わってきました。

 まあ確かに、見知らぬオジさんが少女の部屋にいたら通報モノよね、フフッ。

 しかし、自分の部屋にダブロスを置いたままだったのは失敗ね。

 知らないオジさんにへやを見られちゃったもの……。


 扉を開けて自分の部屋に入ると、ダブロスが直立不動でこちらを向いて立っていました。


「初めまして。黒澤 眞一(くろさわ しんいち)さんですね?」


 私はオジさんに挨拶。

 少し会話をしても挙動不審は変わらず。

 そんなに通報されたくないのかしら――って思ったら、サリーが何か言っているのを聞いて納得。

 待機モードで動けないから不安だったのね。


「そうそう、サリーの言う通り! そういうことだから、下手に動いて犯罪者に間違われたりはしませんよ!」

「なっ!? 俺の心を読んだのか?」


 あ、余計に不安にさせちゃった……失敗、失敗。



 それにしても、このオジさん、私の知り合いか何かなのかしら?

 そう思って私の本名「石崎(いしざき) 真姫(まき)」を伝えてみるも、私のことは知らないみたい。

 あ、こっちでは「マキエル」と名乗っているので、そちらで呼んで欲しいとお願いしておきました。



 その後、準備が整ったとフィードが伝えに来たので、召喚するはずだった本来の部屋へと移動。

 オジさんにあれこれ説明するつもりだったのだけど、サリーから「細かい説明はこちらでやる」と言ってきたので早々に切り上げて、オジさんを来客用の部屋へと案内。

 色々とやらかしたけど、何とか本日のイベントは終了――って思ったら、サリーから連絡が。




「あなたに黙ってサリーの一部の機能を停止させたことと、それを解除し忘れていたことの謝罪をしに参りました。申し訳ありませんでした」


 サリーに言われた通り、私はオジさんに謝罪。

 サリーの一部の機能停止も解除忘れも私は知らないのだけど……。

 でも、神様からの指示だと言われたら、謝るしかないじゃない。



 私、泣いてもいいよね。

これからクリスマスあたりまで仕事が忙しくて更新が不定期になるかもしれません。

ご了承ください。

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