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ただの中年オヤジが異世界転移したら  作者: 同調犀
2章 マキエルの村 編
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29話 マキエル村の獣人たち(4)

「おい、そこのお前。見かけない顔だな」


 うわ~っ、やっぱり虎のお姉さんが絡んできたヨ……さて、どう対処するのが正解だろうか?

 俺が対応に迷っていると、ナイスなタイミングでウルさんが戻ってきた!


「おやおや? ベスモルト兄さん、どうしたんですか?」


 彼女の声掛けで虎のお姉さんが後ろを向いたから応対せずに済みそうだ。

 一瞬そう思ったのだが――。


「え? 兄さん???」


 思わず、心の声が口から洩れてしまった。

 このグラマラスなボンキュッボンの美ボディの持ち主が男だというのか!?

 ボクっ娘やオレっ娘――ウルさんが兄さんと呼ぶなら僕女や俺女というのが正しいか――みたいな類の女性なのかな?


「こんなナリでよく勘違いされるが、俺は男なんだ」


 俺の発言に反応したのか、ウルさんがベスモルト兄さんと呼んだ虎人は再びコチラに向き直し、少し諦めたような表情でそう言ってきた。

 きっと毎回女性に間違えられ、先程のようなやり取りがいつも繰り返されているのだろう。

 そんな彼の後ろで、豹のお姉さんがベスモルトさんにバレないように笑っているのが見えたから、多分そうに違いない。

 っていうか、豹のお姉さんは男じゃないよね!?


「コラ! 笑うんじゃないっ、パン」

「くくっ、ベスが笑わせるのがいけないんでしょ~」

「ふんっ、まあいい。俺はベスモルト。で、コイツがパンテーラだ」

「ども~♪ あ! パンは男じゃなくて、ちゃんと女だからねっ、くくっ」


 ネコ科の二人がじゃれ合っている……。

 どうやら豹のお姉さん、パンテーラさんは見た目通り女性のようだ。


 そんなこんなしていたら、微かにだが、ベスモルトさんの辺りに誰かもう一人いるような気配を感じた。

 が、見当たらない。

 気の所為なのか、それとも透明人間とか霊的な何かとかか? 


(こういう時は探知だな!)


 というわけで、俺はダブロスに搭載されている探知機能を半径数メートル設定で発動させてみた。

 ベスモルトさんやパンテーラさんの名前が表記されていて、知り合ったばかりにもかかわらず直ぐに反映されていることに驚いた。

 そして発見!

 ベスモルトさんの座標点に重なるように虎系生物の反応があった。

 よくわからないので、サリーさんに訊いてみると、


《この虎人族には魂が二つ存在しているようです。本来、一つの生命体に一つの魂が原則ですが、何らかの力の影響で片方が仮死状態のような形でかろうじて存在できているようです》

(ふむ。もしこのまま放置したら、その仮死状態の魂は自然消滅する可能性はあるかな?)

《現状のままであれば問題ないかと。しかし、魂をとどめている力が弱まれば消滅もあるかもしれません》



 少し鎌を掛けてみるか。



「ベスモルトさんの中から誰かもう一人の存在を感じたのですが、そのことについて伺ってもよろしいですか?」

「「!!!」」

「?」


 ウルさんは首を傾げているが、ベスモルトさんとパンテーラさんは驚愕の表情でコチラを見た。

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