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ただの中年オヤジが異世界転移したら  作者: 同調犀
2章 マキエルの村 編
18/44

18話 空間魔術師(2)


 翌日――。


 朝食を済ませ、空間魔術師の家へと向かう。

 道案内はキーファさんが引き受けてくれた。


 この世界にある地図はかなりアバウトだ。

 地球にあるような正確な地図は存在しない。


 一応、目的地がどの辺りなのかは聞いたものの、大まかな森全体の地図でこの辺と指さされた。

 当然、今回向かうその家も村長の家と同じく外見は木である。

 つまり、四国と同じ広さの森の地図を見せられて、松山市くらいの範囲の中から一本の木を見つける……そんな感じなのだ。


 俺には見つけられない自信があった。


 ダブロスに備わったマッピング機能を使えば、現在地がわかるので迷子にはならない。

 だが、地図データは人間族(ヒューマン)がまだ存在した千年前のものだ。

 優秀なサリーさんのサポートがあったとしても、目的地である空間魔術師の家へと必ずたどり着くという保証はない。

 ちなみに、この世界のすべてを周ることにしたのは、地図の更新も理由の一つである。


 とまぁそんな訳で、俺はキーファさんの後ろをついて行く。

 鬼ごっこのように俺が彼女を追いかける感じだ。


 空間魔術師の家は、村長の家から直線距離で百キロほど離れている。

 ゆっくり歩いていては今日中に到着できないので、走ることにした。

 俺の体はダブロスだからこんな無茶ができるのだが、この村のエルフたちも急ぎの時に時速百キロ前後で走るのはよくあるそうだ。

 さすが異世界!



 小一時間ほどで目的地に到着した。


 目の前には村長の家の半分ほどの太さの大木がそびえ立っている。

 どうやらここが空間魔術師の家のようだ。


「ラウムさんいる?」


 そう言いながらキーファさんが大木に吸い込まれていった。

 空間魔術師はラウムという名前らしい。

 俺も中へと入った。


 中は、日本にもある小規模の不動産屋さんという感じだったが、誰もいなかった。

 キーファさんもいない。

 ――と思ったら、カウンター横の扉が開き、キーファさんと一人の女性エルフが出てきた。

 彼女がラウムさんなのだろうか?


「あっ! シンイチさん。実は、ラウムさんは外出中のようでして……今から私が彼を探してきますので、それまでの間、彼女と会話でもしながら待っていてください。彼女はラウムさんの娘のルーミーです」


 そう言い残して、キーファさんはそそくさと外へ出て行った。



「…………」

「…………あ、えーっと、ルーミーです。こちらへお座りください」

「……あー、初めまして、シンイチといいます。急に家に押しかけてしまって申し訳ないです」



 しばしの沈黙の後、ルーミーさんの言葉にそう返事をして、俺はそのまま勧められた席へ座った。

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