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ただの中年オヤジが異世界転移したら  作者: 同調犀
2章 マキエルの村 編
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17話 空間魔術師(1)

 村長との話を終え、サリーさんと今後について話し合う。

 その結果、村長から話を聞いただけでは情報不足と判断。

 この村のエルフたちからも情報収集することにした。

 だが、日本の四国くらいある広大な森に点在しており、自由勝手な者ばかりで集合させるのも困難……全員に話を聞くには骨が折れそうだ。



 聞いた情報を精査して次の目的地を決め、そこへ向かう。

 そして、そこでまた情報収集し目的地を決め、向かう……なんてことを繰り返して、この世界のすべてを回ることにした。


 また、マキエルさんが解決して欲しい問題というのもよくわからないため、情報収集の過程で何か問題が見つかればその都度、解決できるものは解決して、無理なら先送りしていくことにした。



 そんな訳で、この村にしばらく滞在し、旅の準備をしながら情報収集することとなった。



 この家は都合よく2階が簡易宿なので泊めてもらおうと村長にお願いしたところ……


「シンイチ様はマキエル様の使者様ですので、簡易宿ではなく最上階のお部屋をお使いください」


 そう言われて案内されたのは、この家の4階。

 村長一家が暮らす3階の一つ上の階にある二部屋のうちの一部屋。

 VIPエリアらしく、もう一部屋はマキエルさん専用のようだ。

 紺色の絨毯が敷かれ、シングルサイズのベッドが二つ、テーブルとソファーもあり、バスとトイレ付きの日本によくあるホテルの一室だ。

 だが、ここは異世界。

 よくあるファンタジーな世界であるならば、高級宿の一室と言っても過言ではないと思う。



 取り敢えず、俺は一風呂浴びることにした。



「そういえば、まだ自分の姿を確認していなかったな……」


 脱衣所の洗面台の鏡に目が行く――。

 そこに映ったのは若い男エルフのあられもない姿。

 ドラ〇ンボールのトラ〇クスのような髪型と髪色。

 碧眼で無表情な顔、若い頃の自分に少し似てるかもしれない。

 華奢な感じだが細マッチョでもあり、腹が出ていないのは嬉しいね!


 自分の体を一通り確認し終えた俺は、浴室に入り、体をササっと洗う。

 そして、湯船につかりながら、明日のことを考える。


 この世界には、異世界だというのにインベントリやストレージ、アイテム鞄などといった類のモノは存在しないのだという。

 無論、ダブロスにもそういった機能は備わっていなかった。

 あの有名な猫型ロボットでさえ四次元ポケットを持ってるというのに……。

 転生モノではお約束なのだが、便利すぎるために、苦労してこそ冒険だ!と考える否定派がいる話は聞いたことがあり、例の神様はそちら側なのかもしれない。


 とは言え、これから旅をするにはどうしても欲しいモノである。

 そこで目を付けたのは、エルフたちの家を手掛けた空間魔術師だ。

 俺とサリーさん、空間魔術師が力を合わせれば、何とかなりそうな気がしたのだ。

 サリーさんも可能性は十分あると言っていたので、村長に紹介状を書いてもらい、明日、空間魔術師の家に向かうことになっている。



 俺は湯船につかりながら、色々考えを巡らせた。

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