10話 説明会(3)
「えっ!? 俺、神様に選ばれたんですか? なんで?」
驚きと興奮、そして、当然湧いた疑問に思わず理由を問い質してしまった。黙ってマキエルさんの話を聞くつもりだったが、我慢できず質問とか、我ながら恥ずかしい。会話レベルは3歳児並みだな。
「んー、それは神様に聞いてみないと何とも……」
「で、ですよね……」
「まぁでも、眞一さんが今ここにいるのは、私が神様にヘルプが欲しいと頼んだからなのは間違いないでしょう。ただ、眞一さんをこの世界へお呼びするにあたり、魂だけをこちらへ転移させてダブロスに宿すよう神様から指示を受けたので、もしかしたら眞一さんが選ばれた理由と関係があるのかもしれませんね」
話を聞く限りだと、恐らく、神様はすべてをご存知なのだろう。
さすがは神様。まさに、掌の上で踊らされるってヤツだな。いや、違った。これはお釈迦様だったな……
兎も角、マキエルさんはあまり事情を知らないみたいだから、俺が異世界転移した理由をこれ以上知るのは無理かな。それに、俺が想像する通りの神様だったなら、まだ俺が選ばれた理由を知る必要は無いから教えていないだけで、タイミングが来たらそれがわかるイベントとか起こして知らせてくれそうな気がする。
イベントと言えば、ダブロス操作訓練後に管理者に会うって……順序が逆な気がするが、創作物と実際起こる現実は違うという事か……
「……ほ、本当に……ごめんなさい……」
かろうじて聞き取れるほどのか細い声でマキエルさんが唐突に謝罪してきた。
「急にどうしたんですか?!」
「……眞一さんが思われたのと同じように……神様にも順番が違うとお叱りを受けてしまったんです…………テンプレ? というのがよくわからなくて……」
どうやら、また心を読んだ……いや、違う。ダブロスを通じて俺の心の声が駄々洩れで聞こえてしまったようだ。
「順番が少し違ったくらいで俺は怒らないので、謝る必要もないですし、気にしなくて大丈夫ですよ」
「……ありがとうございます……」
俺が微笑みながら伝えた言葉に、謝意を述べたマキエルさんの表情が少し和らいだ。
「……えーっと、要するに、俺はマキエルさんを手伝うためにこの世界に呼ばれたという事ですね?」
「はい、そうです」
「具体的に何をすればいいですか?」
俺の問いに、冷静さを取り戻してきたマキエルさんが答える。
「私たちがいるのはこの世界の管理者の私とその部下がいる空間、謂わば天上界です。眞一さんにはこの世界の住民、エルフたちのいる下界で様々な問題を解決してもらいたいのです。問題が起きるまでは自由に行動してもらって結構です」
お! それっぽくなってきたぞ!!




