同じ穴のムジナ
ある街の夜。
街灯が煌びやかに夜道を照らす中、ものすごい勢いで走る一人のフードを被った者。後ろから数人の警備員らしき人間が追いかけている。
「待てっ!」
「そこの男!止まれ!」
走るフードは慣れた足取りで人混みを抜けていく。
対して、追いかける警備員は人混みに飲まれ距離が離されていく。
「あいつ、早いっ」
「ここは俺が行く。お前達は持ち場に戻っていろ」
すると、更にその後ろから赤髪に白コートの男が走り抜けて行く。警備員たちに指示を出すと、一気に跳躍すると家の屋根に乗り追いかけ始めた。
「ちっ」
フードは軽く舌打ちすると、赤髪を巻くために路地裏に逃げ込む。
屋根を走る赤髪と逃げるフード。
路地裏に入ったはいいが、道まで考えていなかったのか、その道の奥は行き止まりだ。
先の道を覗いた赤髪は、追い詰めるために路地に降りると腰の剣を抜く。
「そこまでだ。盗んだ宝石を返してもらおうか」
「……」
フードの男は無言のままポケットに手を入れた。
取り出したのは一つの笛。
ピーーーーッ
静かな路地裏に甲高い音が響く。
「何をする気だ」
赤髪は剣を構え周囲を警戒する。
その時、丁度上から何かが降ってきた。いや、降ってきたように見えた。
「行くぞ」
その声にハッとしてフードに視線を戻すと、フードがもう一人増えていた。片腕に追い詰めたフードを抱くと、そのままなにかに引かれるように空中に飛んだ。
空をよく見てみると少し小さな竜が空を飛び、その足にロープが結んであり、その先端を掴むように2人の姿を確認した。
「逃げられたか」
赤髪は追うのを諦め、剣をしまうとその場を後にした。
「いや〜危なかったなぁ」
「だから奴は気をつけろと言っている」
街がと見えなくなると竜を地面に着地させ、自分たちも地面に足を着く。
背の低いフードの男は、フードを取るとポケットから翠色の宝石を取り出した。
その髪は宝石と同じ緑、耳は尖った…エルフだ。
「高そうだよ今回もさ!」
「売り先は決まっているからな」
もう一人もゆったりとフードを取る。
青髪にメガネ。少し背の高い整った顔立ちの男だ。
身長的には親子のようだやが、外見は全く違う。その性格も対照的だ。
「分かってるよ!そうだ、この後どっか食べに行こうよ!」
「今日はダメだ。どこで衛兵が見張っているか分からないからな」
「ちぇー」
宝石をポケットにしまい直したエルフの少年は、渋々といった様子で竜に近寄ると、優しく撫でる。
「あっそういえば今日潜入したお城で聞いたんだけど、どうやらあそこのお城、まだなにか隠し持ってる見たいだよ」
青髪メガネを顧みたエルフの少年の眼は、完全に獲物を決めた目だった。
「ほぅ……一つでは無かったのか」
青髪の男も瞳に鋭い光が宿る。
「やるか」
「そうだね」
狙った獲物は逃がさない。
欲しいものは手に入れる。
二人は性格は違えど、結局似たもの同士なのだった。
同じ穴のムジナ : 同じ穴にすんでいる狐(狸、狢)という意味。二人の人が、外見や肩書きからは別のもののようであるが、実は同類であるということ。多くは、悪人のこととして使う。また、共謀して悪事を企む者。
小説を書いている時、今日は珍しくとあるラジオを聴きながら書いてみました。
まぁ結果は時間かかりましたよね。
どうも、でも満足してます、深夜翔です。
やっぱりしたい事をしながらやるのが一番楽しいですね。時間も気にしつつ今後もこれでいこうかと思っています。
……どうでもいいですね。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
ではまた明日……さらば!




