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ことわざ大百科 ver.短小説  作者: 深夜翔
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傍目八目

「今日は模擬戦をする。2対2のペア戦だ、各自ペアを作ってくれ」

魔術大会まで残り一週間を切った。

座学や基礎練ばかりだったので、たまには実戦形式の授業もするべきだとペア戦を提示した。

俺との試合は既に一度やっている。

生徒同士の方が見えるものもあるだろう。

「今回もペアができた順に試合に移る」

二人一組だと結局始めに決まるペアは一ノ瀬くんと凛だった。

次に決まったのは片崎・永田ペア。こちらも俺の見た限りでは仲の良い二人で、腕前も中々だったはずだ。何より前衛後衛で相性もいい。

まぁ男子二人だと女子相手に前衛は少しやりにくいかも知れないが……凛相手にその考えは命取りだ。

さすがにクラスメイトなら分かっていると思うが。

「危なくなったら俺が全力で止めてやる。だから全力でやるんだ」

「「はい!!」」

合図を送ると、すぐさま戦闘態勢に。

「始め!」

とりあえず俺も少し離れた場所に移動するとしよう。

「"魔力付与・氷"」

凛の持つ剣に一ノ瀬くんが魔力を乗せる。

「ありがとう!"氷演撃"」

氷属性の付与が乗った剣を一振すれば、風に乗った衝撃が氷となって飛び出す。

「"炎森壁"」

「"身体強化"」

対する二人は後衛の片崎が炎による壁を作りだし氷の刃を無効化。さらに受けた魔力を糧とし壁の強度が増していく。

その隙に永田が身体強化でサイドから凛に突撃した。

「はぁ!"強撃"」

ただ持っていた大剣を振りかぶって大きく上から下に振り下ろしただけ。しかし男の筋力に身体強化が上乗せ、その上で一撃の威力をあげる強撃。

凛は剣で受けるのを諦め後ろに跳んで回避するも、大剣が地面に落ちた衝撃だけで、凛の体が数メートル後ろまで吹き飛ぶ。

「うわっ!」

予想外の展開に驚くも、その運動能力の高さで空中で体勢を立て直して着地した。

砂埃が収まると大剣を片手で担いだ永田の姿が。

「避けるかぁ〜やっぱり当たらんかぁ」

「危ないね……真正面から打ち合うのはちょっと厳しいかも」

あの近距離大好きの凛が悩んでいる姿は珍しい。

「そのまま攻めるよ!"蝶炎舞"」

「おっけー!」

片崎が蝶の形をした炎を空中に何体も呼び出すと、前衛の永田を援護する形で敵陣に突っ込む。

血気盛んな男子二人。どんどん前に攻めていくな。

「一撃が重いならこっちは手数で推していこう」

「うん…分かった。まずは相手の勢いを削ぐね」

一ノ瀬くんは「ふぅ…」と一息つくと正面に集中する。

「"重力波""超重力"」

二重構築。ついこの間まで出来なかったそれを上手く使いこなす。練習したんだな、さすがだ。

重力波は敵の攻撃全体に重力の壁を押し付ける。永田がそれで止まることは無いが、蝶炎舞の魔術は正面からの重力に耐えきれずに霧散した。

超重力は止まらなかった永田だけに指定されていて、普段の数十倍の重力が襲う。いくら強靭な肉体を持っていてもかかる重力の影響は受ける。

速度がガクンと落ち走る余裕もない。

「さっすがー結衣!"加速"」

身体強化分の魔力を速度に集中させた加速。

常人ではもはや目で追うことは出来ない。

正面からものすごい連撃が永田を襲っている。

それを大剣を斜めに持つことで対処する。押し切れないのはパワーに強化が無いためだ。しかし狙い通り永田は防御する以外の選択肢が無い。

その一瞬、一ノ瀬が待っていた。

「"魔力付与・土"」

凛が自分でかける分を加速に回し、手の空いた一ノ瀬くんが威力を上げる土属性を付与。

ガキンッと今までとは違う音がして、踏みとどまっていた永田が後ろに吹き飛んだ。

そのまま後衛にいた片崎に当たり押し倒される。

「そこまでだな」

相手に大きなダメージを与えたところで試合はを終了させる。

怪我をしない為の処置だ。

「いや〜相変わらず強いわ」

「だね、ちょっと攻めすぎたと思う」

負けた男子二人は納得の顔で立ち上がる。

「強かった!ってかそれが女子を相手にする威力なのー!」

「あそこで…回避できなかったら危なかったよ」

自己分析は二組とも充分だな。

「お疲れ様。こちらからの評価……意見としては、まず男子二人。言っていた通り攻めすぎだ。後衛の援護が充分に届く距離を保つと良いだろう。それから後衛の防御。炎森壁はもう少し敵側に展開するといい。前衛が攻めに出やすくなる」

これは試合中の本人たちでは分からないだろう。

横から見ていて感じた距離の問題だからな。

「分かりました!」

「一ノ瀬くんと凛はもう少し危険を減らして戦う事をおすすめする。もったいないのは先制攻撃をするのならばもう3手ほど後の行動まで決めておくといい。相手の対処を見てからでは遅い時もある」

「そうですね……ありがとうございます」

「む〜考えることが多いよぉ」

教師として……と言うよりも第三者目線での意見になったが、模擬戦での一番の目的はこれだ。

自分達では気が付かない場所を改善するのは、観戦者の意見が最も重要なのだ。

「さて、次のペアも入ってくれ」

なのでこの時間に全員、模擬戦をする。

そして互いに教え合うのを目標にしようか。



傍目八目おかめはちもく : 囲碁で、第三者が局外から見ると、打っている人より八目も先を見越すという意味。局外から観察する者の方が、当事者よりものごとの真相や利害得失をはっきり見分けられるということ。

傍目八目、聞いたことはありましたが意味までは知りませんでした。いや〜勉強になります。


どうも、書いている本人が初見の言葉がほとんど、深夜翔です。

そして戦闘シーンが書きたすぎて、メインのことわざの部分がとても少なく。まぁいつもの事ですかね。タイトルと最後の説明以外はあんまり意味ないですしお寿司。笑

こんなクオリティでお届けしております。


ではまた明日……さらば!

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