縁の下の力持ち
ピピピピっ ピピピピっ
僕には珍しく目覚ましで起きる。
朝6時半。いつもよりも1時間早く起きるため、昨夜目覚ましをかけておいた。眠い目を擦りながら洗面所で顔を洗い朝飯。
食べ終えると歯を磨いて自室にて登校の準備をする。
「おっと……日誌も持っていかないと」
今日は学校の日直の日。
朝の黒板掃除と放課後のごみ捨て、花壇の水やりが仕事。だからわざわざこんなに早く起きてるわけだ。1ヶ月に一度だし、割り切ってやるしかない。
「いってきまーす」
余裕を持って家を出たから道中はゆっくり出来る。
急ぐ必要も無い。
「この時間は人が少ないなぁ」
住宅街というのもあってかほとんど動きのない景色。空気まで静けさを保っているかのよう。
後30分もすれば通勤する大人たちが車を使って移動したりするから多少物音がしてくると思うけど。
それから歩いて数十分すれば学校に到着する。こう言ってはなんだけど、この学校を選んだ理由の大部分は距離が近いからだ。自転車を使う必要性も無い近さに会ったのがこの学校と言うだけ。
校門をくぐると外とは違い部活動がある生徒もいるので、静けさとはおさらば。朝練お疲れ様です。
とりあえず荷物を置きにクラスへと向かう。
校庭は騒がしくても校内は以前変わらない静けさが漂う。教室に入るもやはり誰もいない。
自分の席に荷物を置き、先にめんどくさい花壇の水やりを終わらせに再度外に出て中庭に向かった。
中庭整備室で如雨露を借りてすぐ横の水道場で水を入れる。
後は中庭でクラスごとに育てている花たちに水をやるだけ。
すると広い中庭の僕たちのクラスの花壇の傍に座り込んでいる誰かがいた。
「えっと……花宮さん?どうしたのこんなところで」
「あれ?近藤くん……そっか日直ね」
座っていたのはクラスメイトの花宮さん。
「何してたの?」
最優先は水やりなので、作業をしながら声をかける。
「私は緑化委員だからね、週に3回、月水金は花壇の草むしりと観察が仕事なの」
言われて気がつく。確かにこの花壇は雑草がなく綺麗な状態だ。考えてみれば誰かが手入れをしていなければ日直の仕事が水やりで済むはずも無い。
「いつもこんな朝早く?」
胸中納得して問いかける。
「慣れると大したことじゃないよ」
そう言って何かノートに書いている。
後ろから覗くと、綺麗な花壇の絵と感想のようなものが描かれている。
「私、絵を描くのが好きなの。毎日の様子を絵で書いてると、画力をあげることにも繋がるし」
「わっ上手いね」
丁寧な字に綺麗な絵。
毎日確認する先生もこれなら嬉しいに違いない。
「それにしても近藤くん、朝早いのね。このクラスになってもう3ヶ月目だけど、私がこの作業中に会ったのは君が初めてだよ」
「僕は前回も同じ時間に来てたけど…」
「……もしかしたらちょうど寝坊した日だったのかも」
それで緑化委員がこんな大変な作業をしている事を知らなかったのか。草むしりも結構大変だと思うのに、頑張っているんだな。
誰にも気づかれないのに、丁寧な作業までしている。こうした裏方のような仕事でもきちんとこなしている。こういう人はもっと目立ってもいいと思うんだけど。
「なんというか……ありがとう。ここに綺麗な花壇があるのは花宮さんのおかげだ」
「……その花宮さんって辞めない?花蓮でいいよ」
「そう呼ぶには……少し勇気がいるかもしれん」
自分にはできない事だと関心し、できる限りの感謝を伝えておいた。
願わくば、ここに最高に綺麗な花が咲いてくれると嬉しい。
縁の下の力持ち : 人に知られないで、陰で苦労すること。陰で努力すること。または、その人。
今日は本当に寒かったですね。
雨と雪が私の皮膚にトドメを刺してきました。
凍死するかと思いましたね。やっぱり布団が神。
どうも、布団は友達、深夜翔です。
突然に下がる気温にも布団くんはしっかり対処してくれます。暖かくて出たく無くなるのは一種のバフですかね……デバフ?
布団に入る時は時計を近くに置くことをおすすめします。
ではまた明日……さらば!




