氏より育ち
差別、格差、身分。
今はあまり聞かなくなったそれらも、ふとした時に現れることがある。正確には「それは差別なのでは」と疑問になる場面に出くわす事がある。
解消され、対応され、表向きには無くなったと言われるこのご時世でも、過去のしがらみ、因縁が完全に消えることは無いのかもしれない。
例えば……都心と田舎での違い…とか。
始めは単なる自慢話だった。
お金持ちで有名な社長の息子が通う小学校で、その子は買って貰った高そうな筆箱を周囲の人間に自慢して回っていた。
「見てよこれ、父さんに買って貰ったんだ。何でも海外の限定モデルで、数十万円?するんだぞ!」
「へ〜すごい!めっちゃ綺麗だね!」
「ピカピカしてる……かっこいい」
小学生のみんなからすれば周りと違う、綺麗、高い、そんなモノが注目の的になる。
もちろん俺も小学生だけどね。自分の好きな物以外に興味が無いだけだから。
ただ気に食わないのはあの態度。
家がお金持ちなのは分かった。両親の努力の賜物だろう。
けどさ、あいつは何もしてないじゃん。
何であんなに偉そうにドヤ顔で自慢できるのかね。
んでもって興味なさそうにしてる奴をからかい目的で話しかけに来る。
「なぁ〜?君も見てもいいんだぞ。こんなモノ僕以外に手に入れるのは不可能なんだからな!」
ほらきた。腹立つ顔でニヤニヤと。
「遠慮しとく」
適当にあしらうと、不機嫌そうな表情で去っていった。あれは俺の事嫌いだろうなきっと。
席に戻ってからもチラチラと嫌な目付きで睨んでくる。そんなにチヤホヤされたいか。
無意識にため息をつけば、さらに怒っていく。
嫌ならこっち見んな。
「よっ!おはようー、今日も学校終わったら遊ぶでしょ?」
「うぉっびっくりした。後ろから声掛けんなよ!もちろん遊べるぞ」
友人に声をかけられて、もはや意識は金持ちくんには一切向かなかった。
「今日は何する?」
「たまにはゲームでもするか?」
「ゲームするの?!私も行く!」
「ス〇ブラ?やりたい!」
いつの間にか周りには友達が湧いていた。
遊びの話になるとほんとに目ざといな。
「じゃあ放課後いつもの公園集合で」
その日、結局寝るその時まで金持ちくんに睨まれていた事を忘れていた。
次の日。
教室に入ると既に例の金持ちくんの周りには人集りができていた。
近くを通るとまた自慢話のようだ。
「見てよこのお道具箱。見たことも無いでしょ?日本の最高級の文房具たちも揃えてもらったんだ。あっ残念だけど触るのは禁止ね。お高いから」
懲りないねほんと。
何が悪いって、保護者が社長ってお偉いさんだから、何を持ってきても基本的に先生が怒らないこと。
何がいいのかね。あんな高いの持ってきて。
道具なんて使えればそれでいいのに。
ただし、その盛り上がりも昼休みには無くなった。
「ドッジボールしようや!」
せっかく晴れてんのに外に行かないのはもったいない。ボールを持って男子諸君に声をかける。
「僕はそんな汚れた遊びはできないよ。服が汚れちゃうからな」
ほとんどの男子が集まる中、謎に上から目線の金持ちくんがわざわざ中に入ってきて一言言った。
「仕方ないな」
分かってはいたけど無理強いはしない。
集まったメンバーで外へと駆け出して行った。
翌日も、その次も同じ感じ。
入ってきて自慢話。高そうな物を買っては自慢。
「君たち庶民には買えないだろうけどね」
とか言って。
あの見下した態度はなんなんだろうか。
しかし、1週間も続くとだんだんと集まりが消えていく。俺はいつもの通り友達とかと遊んだりしてたけど、露骨に人がいなくなってくると、寂しい感じだ。それから数日後、集まる人も人がいなくなり、何となく哀愁すら感じるほどに。
まぁ……自分が特別だと思っているやつの末路ってな。上からの態度を直せたら、もう少し良かったのに。
「今日もドッジボールやるだろ!」
元気な友達が明るい声でボールを持って来た。
「もちろんやるぞ」
断る理由もない。楽しいこそ正義。
たくさんのメンツを引き連れて教室を出る。
ちらっと中央を見れば、ひとり悲しく机の上を見つめる金持ちくんの姿が。
「………はぁ」
人が悲しんでいるのを見るのは嫌いだ。
その雰囲気がいじめに発展するのも嫌い。
だからこれは仕方なくだ。
「おい、暇なんだったらドッジボールやろうや。服が汚れるなら俺の体操着貸してやるからさ」
「い、いいの?」
「人数は多い方が楽しいだろ」
俺って甘いのかな。
知らんけど。運動は大事だし。
友達の多い環境でいる方が、人生楽しいんじゃない?
氏より育ち : 家柄や身分の良さよりも、環境や教育などの方が、人間を作り上げるのには大切である。
久しぶりにアニメ一気見した。
やっぱりバトルものは見てて熱くなるからいいよね。あのドキドキとワクワクが素晴らしいんですよ。
どうも、どこまで行ってもオタク、深夜翔です。
最近のアニメはバトルシーンにこだわっているものが多くて感動してます。
技術もそうだと思いますが、世間的にアニメへの評価が変化している証拠なのだと感じています。
二次元最高!いいぞもっとやれ。
はい。
ではまた明日……さらば!




