鰯の頭も信心から
「なに?謎の宗教が流行っているだと?」
「はい。近頃近隣の国でも目立つようになり、実際に被害が出た場所もあるとか。隣国の国王から注意するようにとのお声がかかっております」
謎の宗教、いつ何処から現れたのか分からない、しかし気が付くと世界中で信者が見つかっていた。
得体の知れない宗教だ。
「被害が出ている…とは、一体どんな信仰なのだ」
「それが……信者は夜な夜な街を徘徊し」
「うむ」
「その日に捨てられた大量のゴミをどこかへ持ち去って行くらしいのです」
「なるほどゴミを………ゴミ?どんなものだ」
「それが、ゴミに分類される物は全て回収されるらしく、生ゴミから金属、雑貨に至るまで何でも良いらしいです」
「意味がわからぬな」
大抵の宗教は一身に神を信仰する。
よって信仰する神以外には一般人と大差は無い。神によっては禁止される言動があるものの、被害が出るような内容があるとは聞いたことが無い。
「それで、被害はどのようなものなのだ」
「とある飲食店にて、ゴミの日に生ゴミを捨てに外出した所を襲われ、持っていたゴミを丸ごと持っていかれたようです」
「他には」
「冒険者ギルド似にて、管理職員が終了した依頼書の束をまとめていたところ、突然に押し入って来た数人に荒らされ、まとめていたゴミを持ち去られたと報告が」
「…他には」
「隣国にて、門番の職員が串焼きを食べ終え串を捨てようとした所、通りかかった女性に押し倒され持っていた串を取られたとか」
「……まさかそんな被害が他にも?」
「報告されているもので数百件、ギルド内ではそれ以上の被害報告があるとの事です」
「全くもって意味がわからぬ」
財布や装備ならいざ知らず、人々を襲ってまで手に入れるのはゴミ。中にはわざわざ室内に推しいるアホまでいる。
「だが、襲われたとなれば対処せねばならぬな……アホくさい事この上ないが」
「その通りですが、あまりそのような事を口になさらないようお願いしますよ」
「いいじゃろう。ここにはお主と我の2人だけじゃ」
王と大臣は顔を見合せため息。
ゴミの為に被害にあった者たちも可哀想なことだ。
「アホくさいが、ゴミ回収業者には護衛をつけ、国民にもなるべくゴミを持って出歩かぬよう発令しておけ。城内の職員達には早急にこの宗教について調べるように申立てよ」
「了解しました」
数日の時が過ぎ、調べられたその宗教の正体に、王達は呆れてため息も出なかった。
「そ、その……ゴミを集めていたのに深い理由は無かったようで…。ゴミが本当に尊い物だと思い込んでいるだけのようです。今最初の発言者を探している所ですね」
鰯の頭も信心から : 鰯の頭のように詰まらないものでも、それを信仰する人には尊く思われるということから、信仰心は不思議な力を持つものだということ。また、頑迷に信じ込んでいる人を揶揄して言う。
課金して爆死した時ほど虚しい気持ちになる事は無いでしょう……本当にアホなことをしました。
どうも、珍しく大金をつぎ込んで課金。無事大爆死して萎え中の深夜翔です。
この虚無感をどうにかして欲しい所です。
考えるだけで虚しさが増していきます。目から出るこれは涙でしょうか………はぁ。
では…また明日……さらば!……泣




