一言以て之を覆う
「これから話し合いを始めます」
あーあ、またこの時間が始まったよ。
「議題は授業中にうるさい事についてです」
前に立たされる学級委員も可哀想だ。
小学校の授業中にこんな事をしてるのには理由がある。さっき言ってたように、体育の後の授業で、興奮が収まっていなかった。次の授業に入ってもワイワイと騒いでいたら先生がブチ切れた。
何故私が怒っているのか分かりますか?って職員室に戻った。仕方が無いからこうして形だけでも反省している風に見せている。
なんで小学校の先生ってのはこうもすぐに怒るんだろう。話し合いなんかしたって無駄なことくらい分かってるだろうに。バカなんかな。
「まずは近くの人と話し合ってください」
定型文のように丁寧に話し合いを進めていく。
もちろん反省してない俺たちは話し合いのフリをして近くの友達と愚痴大会。
こういうのは真面目くん達に任しておけば何とかなるんだ。
適当な話で時間を待っていれば、時計を見て前に出てきた学級委員が声をかける。
「話し合いを終えてください。何か意見のある人はいますか」
後はいつも通りの人達が淡々と意見を言ってそれを黒板に書き連ねていくだけ。
ある程度の意見が出ると、
「次にこうならない為の対策を考えてください」
と、無意味な対策会……先生のご機嫌取りが始まる。チラッと廊下を見ると、出ていった先生がこっそりと中を伺っている。そんな時はさりげなく近くの友達に伝えて、気づいていないフリをして真面目を装う。
「静かにしてください。それでは意見がある人はいますか」
そろそろ気づいて欲しい。
1番無駄なのはこの時間だということに。
うるさくてもしっかりと授業を受けてる人だけでやってればいいじゃん。
そんな事を思いながら手を挙げて発表する人達の意見を真剣に聞く(ように見せる)。
先生が見ている事に気がついていたのか、かなりたくさんの意見が揃った。
メリハリ、やる気、けじめ、協力………など。
言葉だけの毎回出てくる言葉が大量に並んでいる。ただしこんなにたくさんあっても意味が無いのでここから一つにまとめていく。そんな作業は学級委員がやってくれるだろう。
「全てがいい意見だと思います。なのでこれらをまとめて、"メリハリをつけた学習と遊び"で決定したいと思います」
後は職員室に先生を呼びに行って意見を言って終わり。
最高に無駄な時間だと毎回思う。
一言以て之を覆う : たった一言で全体の意味を言い尽くす。また、その言葉。
今年の漢字が『密』に決まったそうですね。
確かに今年はコロナで大変な1年でしたし、新語・流行語大賞もコロナ関連の言葉が多かったので納得の1文字ではありました。
けど、節目とも言える2020年の1文字に密なのが少し残念でもありましたね………。
どうも、開幕謎のコメントから始まる、深夜翔です。
誰も面白くない話を、しかも小説とも関係の無い話をするあたり、頭が悪いです。
ショーもないなと聞き流してくれればと。
それではまた明日……さらば!




