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ことわざ大百科 ver.短小説  作者: 深夜翔
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何れ菖蒲か杜若

この世には順位と言うものが存在する。

それは実力や運を目に見える形にしたものと言って差し支えないだろう。

しかし、その決定には極めて難しい場合がある……


「今日こそは勝つ!」

「相手になりますよ」

ここ第4学院では、魔術実技のテストで1VS1の試合をする。それは教師が成績をつける為だけでは無く、順位という形で生徒たちに見せる事で、より上を目指して貰うという意図が隠されている。

「やっぱりあの二人には勝てないよなぁ」

「そりゃそうよ、なんたってこの学院が誇る最強魔術師だもの!」

トップと言うのは決まって固定される。

この試合でもトップ10に入る者同士が戦っているのだ。

ズドンッ、ドカンッ。

周囲には教師達が全力で張った結界があり、観戦者に被害が出ないようになっているが、それでも不安になるくらいの轟音が中から聞こえてくる。

せっかくの観戦も、巻き起こる土煙や魔術によって見えたものでは無い。

「相変わらず小賢しい障壁だな!」

「そっちこそ、よくもまあ毎回全ての魔術を撃ち落とせますね」

当の本人達は全力の弾幕の撃ち合いに会話をする余裕がある。互いに得意な魔術を使っているが、実力は拮抗してどちらにも決め手が無かった。

しばらく続いた撃ち合いだが、突然と音が消える。

残っていた土煙が無くなると、そこには倒れて顔を青くしている両者がいた。魔力切れだ。

「またかぁ……あの二人はいつになったら順位が決まるんだろうね」

「うーん…いつもの事だしな」

審判をしていた教師達は、またかよと言った顔で素早く結界を解くと、手際よく担架に運びそのまま保健室へと連れていく。

初めの数回は戸惑っていた教師達も随分と慣れてしまった様子。そして審判席で1人、頭を抱えて唸る先生が。

「くっそ……またあいつらは決着が付かなかったのか…。順位をつけるこっちの身にもなって欲しいな」

そうして順位表に赤で数字をつける。

『両者5位のまま。変動無し』と。


なるほど、どちらも優秀、実力も同じ。

順位の決定は難しい。



いず菖蒲あやめ杜若かきつばた : 《アヤメとカキツバタは似ていて区別がつきにくいところから》どちらも優れていて優劣がつけにくいこと。

どうも、おはこんばんちは深夜翔です。

今日は特に話したい事が無かったのでね。

とっても短いですが。


読んでくれた方、ありがとうございます。

ぜひ明日も読んでいただけると嬉しい限りです。

それではまた明日……さらば!

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