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18話 行ってきまーす

遅くなりましたが、更新です。

「「おぉっ!」」


 タマと創は炎を纏った剣に興奮した様子で声を上げる。その様子にパンドラは満足そうに答えた。


「ふふん。これがダンボール・リクリエイトの力ですよ。ただし、再現される力は発動者であるタマの認識に依存するのでその武器の力を知らなければ意味がないのです」

「なるほど。そのためのサーチか」


 パンドラの言葉に創が思いついた様子でつぶやく。それにパンドラがうなずいた。


「正解ですよ。直前に元になる物の情報を知れば最低限再現できるのです。ツクは賢いのです」

「という事はタマ。その剣で技は撃たないように気を付けろよ。この周辺が焦土になるからな」


 創はタマに指示を出す。タマも創の言葉の意味を理解しているのかうなずいた。


「ああ。分かってる。それにしてもすげぇな。ほぁ……」

「っ!?」


 タマが返事をすると持っていたダンボールの剣から炎が消える。同時に力が抜けるように唐突に崩れ落ちた。


 隣にいた創が剣を空中でキャッチするとタマを支える。


「大丈夫か?」

「——ああ。ありがとう。助かった」

「何があったんだ?」


 創がたずねる。


「最初はそうでもなかったんだが、途中から一気に力が抜けた。パンドラ何か分からないか?」


 タマは創に答えてからパンドラにたずねる。パンドラは推測を口にする。


「なるほど。恐らくですが、再現された分のイメージが強まった分が一気に吸われたからですね。再現の内容的に数発撃つ分には問題ないのですが、慣れてない内は一時的にでも力が一気に減ったら体がビックリするのですよ。もう大丈夫ではないですか?」

「そうなのか? っと。もう大丈夫みたいだ」


 パンドラの言葉の通りにもう回復したのかタマは自身の力で立ち上がる。創は心配そうに言った。


「本当にもう大丈夫なのか?」

「おう。もう大丈夫だ。心配かけたな」

「ああ。だが、俺の作ったレッドの剣が本物みたいに炎が出る姿を見れたのは嬉しかったな。これはタマが持っていてくれ」


 そういうと創は剣をタマに差し出す。タマはたずねた。


「いいのか?」

「ああ。元々そのつもりで持ってきたからな。倒れそうになった時は心配したが、悪用はしないだろ?」

「もちろんだ。大事に使わせてもらうぞ」


 タマはそう言うと創が持っていた剣を受け取る。


「そこまで気にしてないから必要な時はガンガン使ってやってくれ。いつかは壊れるものだし、お前を守れたならそれも本望だろう」

「そうか? 分かった。好きに使わせてもらうぜ。まぁ、それはそれとして大事に使わせてもらうのは譲る気はないがな」


 当然といった様子でタマがそう言うと創は笑った。


「ふっ。そうだな。これ以上はヤボだったな。大事に使ってくれ。もし壊れたら修復してやるし、場合によっては新しいのを作ってやる。それと新作を作ったら試してくれないか?」

「おう。それは楽しみにしてるぞ」


 創の言葉にタマは元気よくうなずく。それに創が笑った。


「ああ。そうしてくれ」


 そう言うと創は玄関の方へ移動を始める。


「もう帰るのか?」

「ああ。弾……タマの様子も見れたし、渡すものも渡したからな。それにこの後も用事があるしな。後……男の俺がここにずっといるのも気が引ける」

「あ」


 創はそう言うとタマは自分が今は女であることを思い出す。何となく気まずくなると創は言葉を続けた。


「そういう訳だからまたな」

「おう。今日はありがとうな。」

「ああ。送って行くぞ」

「それは勘弁してくれ。今のお前はかわいいんだから逆に俺が職質されそうだ」

「なぁっ!?」


 そういうとタマはその場で硬直する。そのまま創は逃げるように帰宅する。タマが正気に戻る頃には創はいなくなっていた。


 しばらくするとタマは再起動した。


「……はっ。ツクの奴は?」

「ツクは少し前に帰りましたよ?」

「くっ。やられたっ!? 完全に不意打ちだった」

「素直な感想だったと思いますよ?」

「っ!?」


 パンドラの言葉にタマは顔を真っ赤にする。それを見たパンドラは少し考えてから言った。


「タマ。言われるのには慣れた方が良いですよ? 女の子なのですから良く言われるようになるのですから」

「そっそうだな。うん」

「タマちゃ~ん」


 タマはうなずくとベランダの方から声がした。声の方を向くと桜がタマを呼んでいた。


「何。母さん」

「あら? 創君は?」

「ツクなら帰ったよ」


 サクラは創が来ていた事に気がついていたのかそう言うとタマは創の事を伝える。


「あらら。もっとゆっくりして行けばよかったのに」

「あいつも用事があるって言ってたから」

「そう? まぁ用事があるなら仕方ないわね」

「それでなんの用事だったの? 母さん」


 タマは桜が呼んだ理由をたずねる。桜は答えた。


「そうだった。タマちゃん。卵を買い忘れちゃったから代わりに買いに行ってくれないかしら」

「それは構わないけど、卵必要なの?」


 タマはたずねる。桜はうなずいた。


「そうなのよ。オムライス作ろうと思ったんだけど、卵が足りないのよ」

「オムライスッ!? 行くっ! 俺のはタマゴトロトロの奴っ!」


 桜の言葉にタマは即座に返事をする。


「反応早いですね」

「タマちゃん。オムライス好きだからね」

「なるほど。好物ならそんな反応してもおかしくないですね」


 桜の言葉にパンドラは納得する。


「お金と買い物袋は用意してるからお願いね。後、少しは買い食いもしていいけど、程々にね。それとパンドラちゃんはタマちゃんの事をお願いね」

「了解なのですよ」

「分かってるよ。行ってきまーす」

「あ。待ってくださいなのですよ」


 そう言うとタマはお金と買い物袋を持って飛び出す。その後を慌てた様子でパンドラは追うのであった。

 ダンボール・リクリエイトの力と照れるタマとおつかいを頼まれるお話。

 次回は買い物のお話。次の更新は2/4(水)頃の予定です。


 ここまで読んで下さりありがとうございました。次回もお楽しみに。

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