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★伝えたい思い
夕日の光を浴びながら、俺と同級生の松原 結衣は
歩いていた。
「今日も学校、疲れたね。」
結衣は苦笑しながら言った。
俺は結衣と二人で学級委員をしている。
しかし仕事量は思ったより多く、いつも遅くまでせっせか
働いているのだ。
「もう絶対、来年は学級委員なんてやんない。」
「ふふ、でもなんだかんだ言って頑張ってるよね。」
口を尖らせていると結衣は楽しそうに笑った。
夕日の光を一身に浴びて微笑む結衣がすごく綺麗だ、と
思った。
_この気持ちは一方的だし、きっと結衣に伝えれば
嫌われてしまう。
だから俺は心の中に留めておく。それが一番正しい気がするから。
でも_
ほんの少しだけ、ほんの少しだけだから。
「_結衣。」
「なぁに?」
眩しいくらい綺麗な微笑みだ。
結衣の髪が、風にたなびく。
「綺麗だよ。」
自然と口に出た言葉だった。
彼氏でも無い男にこんなこと言われて、気持ち悪いだろうに、顔を赤くして律儀に礼を言ってくれる。
だから、期待してしまった_
「結衣、…。俺、結衣のこと____」