3つの蘭 第1話
中国大陸にある架空の国という設定です。
ここは紀元前中国大陸。広い大陸にいくつもの国が存在しました。その1つである花花国には3人の姫がおりました。
紫色漢旗服に長い髪を垂らした長女の紫蘭、青い漢服に髪を夜会巻きに纏めた青蘭、そして桃色の漢服に桃色の花の髪飾りで二つに髪を結んでいる三女で末娘の桃蘭です。
「お父様、お呼びでしょうか?」
ある日3人の姫達が王である父に呼び出されました。
「お前達を呼び出したのは他でもない。きたる」
「お父様、ご用件は何でしょうか?」
長女の紫蘭が尋ねます。
「紫蘭、よくぞ聞いてくれた。来たる月が満ちた夜宮中で宴を行う。そこで大陸内の国の皇子達を招待するつもりだ。お前達の花婿候補だ。」
父である国王は宴の席に招いた皇子の中から三人の姫達の夫を選ぶと言うのです。
「皇子様というのは隣国の壮皇子様もいらっしゃるのですか?」
壮皇子というの花花国の隣の国の皇子です。
「勿論じゃ。青蘭」
「光栄ですわ。お父様。」
青蘭は壮皇子を密かに恋慕っているのです。
「そなた達に良い縁談があるか楽しみにしておるぞ。」
『はい、お父様。』
紫蘭と青蘭の姉二人は父王にお辞儀をすると部屋を出ていきます。しかし末娘の桃蘭だけが部屋に残りました。
「いかがいたしか?桃蘭。行ってよいぞ。」
「いえ、何でもございませんわ。」
桃蘭も一礼すると部屋を姉達に遅れて部屋を出ます。
部屋を出て1人廊下を歩いていると池の畔で姉二人を見かけました。
「紫蘭お姉様、本当に宜しいの?わたくしを描いて下さるなんて。」
紫蘭が御座を引いて絵筆と半紙を広げています。
「勿論ですわ。貴女はわたくしの自慢の美しい妹。きっと素晴らしい物が出来上がるわ。」
紫蘭は絵画に音楽そして学問にも優れた姫君であり、妹達は母である皇后から姉を見習うようにと言われてるのです。青蘭の美貌は国一で青蘭の化粧や衣装は貴族の娘達はこぞって真似をします。
「お姉様、お待ちになって。」
青蘭は池の畔に咲いている青い花を指指します。するとどうでしょう。青蘭の指から青い光が現れ青い花を包みます。そして今度は青い花が舞い踊り青蘭を包みました。青蘭の青い漢服は淡い水色旗服へと変わりました。
花花国の姫君達は花を使って服や装飾品を作る事ができるのです。
「せっかく皇子様に見てもらうのですもの。めいいっぱい華やかにしたいわ。」
続いて大木に咲いてる白い花に向かって指を向けます。今度は白い光が現れ花を包みます。白い花の舞は青蘭を包むと旗服に白い詩集が施され肩からは白い羽織物が現れます。
「お姉様、素敵な絵を描いて下さいね。」




