表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
プリンセス達の花詩集  作者: 白百合三咲
55/67

薔薇の庭のレッスン 第7話

「花江ちゃん、花江ちゃん。」

花江は自分の名前を呼ばれ目を覚ます。

「咲先生?」

気が付くと傍らには咲がいた。周りを見渡すとそこは見慣れた学校の保健室だ。

「気付いたみたいね。良かった。」

咲が図書室に戻ったら花江が倒れていたから保健室まで連れてきたという。

「ありがとうございます。」

きっとベルサイユ宮殿での出来事は夢だったのだ。花江は自分にそう言い聞かせる事にした。

「それにしても花江ちゃん、そのドレスどうしたの?」

「ドレス?!」

花江は立ち上がり姿見の前に立つ。

「どうして?!」

花江は白いドレスにストラップの付いたハイヒールを履いている。 

(芳子様の魔法がまだ効いてる)


 芳子は花江にストラップの付いたヒールを履かせてくれた。足の前で止めておけば転倒したり脱げる事はないと。花江はドレスの真ん中を掴みごきげんようとお辞儀をする。

ドレスの掴む場所も芳子から教わった。この場所なら歩きやすい上綺麗に見えると。

「花江ちゃん、これ落ちてたわ。」

咲は花江に一冊の本を渡す。先ほど図書室で読んでいた女性偉人の伝記だ。開いてみたが普通の本だ。マリーや栄子も載っている。勿論芳子も。

「先生、この川島芳子様って方」

花江は芳子の頁を咲に見える。

「男装の麗人。なき王朝の復活のために自分の理想を捨てずに突き進んだ人よ。」

咲が説明する。

「先生、信じられないかもしれないけど私この人に夢の中であったんです。芳子様だけでなくアントワネット様、それから鍋島夫人にも。皆立派なプリンセスで女子に慕われていて。」

花江は本の中に迷い混んだ時の出来事を話す。

「私は信じるわ。夢じゃなくて現実で。だってそのドレスが証拠でしょ。」

花江は再び姿見の中の自分を見る。 


(理想の姿に従ったって訳か。それが君のいいところなもしれないな。)


芳子の言葉が脳裏を過る。

「先生、私次の生徒会選挙立候補しようと思います。」




 生徒会選挙の日がやっ来た。花江は演説のために壇上に上がる。

「ごきげんよう。」 

芳子が着せてくれた白いドレスを着てスカート部分の真ん中を摘まんでお辞儀する。

会場はざわついているが気にせずマイクに向かって話す。

「1年A組の大庭花江です。本日は私の好きな実在のプリンセスについて話します。宮廷の女性のファッションリーダーになったフランスのマリーアントワネット王妃、日本の少女達に玉の輿の機会を与えた鍋島栄子公爵夫人、そして男装で自分の信念を貫き多数の少女に慕われた清朝の川島芳子様。彼女達は女性の希望であり、彼女達から学ぶ事は多数あると思います。私が生徒会長になったらまずはクラスを完全に男女別に女子クラスの授業改変を行います。私達女子はドレスの歩き方やバレエなど上流階級で生きるために必要な事を学び歴史の授業も女性偉人のみを学ぶ事にします。女子がより幸せになるためのプリンセスレッスンが受けられる学校にしたいと思います。」

花江は演説を終え再びドレスをつまんでお辞儀する。体育館は静まり返っているが後ろにいる咲だけが拍手を送る。

エピローグが少しあるのでお付き合い下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ