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プリンセス達の花詩集  作者: 白百合三咲
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すみれの花咲く頃 第3話

「マリー、貴女学校に男なんて入れたの?!」

ベンチに腰掛け馬と戯れる美青年を見て婉容が声をあげます。

「皇后様、男なんておりません。わたくしが作ったのは女学校ですから。」

マリーが否定します。

「Oui、王妃様のおっしゃるように彼女はジャンヌ・ダルクという名前の女性です。」

ロザリーが説明します。ジャンヌは普段からブラウスとパンツで馬に乗って登校してくるのです。

「まあ、男の格好に乗馬なんて。芳子みたいだわ。」

婉容が呟きます。

「ロザリー、あの娘はいつもこちらで昼食を?」

「Oui、昼休みになるとカフェテリアではなくこちらで。」

ジャンヌはクラスに仲の良い娘がおらずいつも休み時間はいつも1人で過ごしているそうなのです。

「級で浮いていたなんてそこも芳子にそっくりだわ。」

「皇后様、僕の黒歴史をほじくり返さないで下さい。」

「じゃあ決まりだわ。芳子が行って説得してきてね。」

芳子は婉容に押し出されます。

 残った者は再び花壇の陰から様子を見守る事にしました。芳子がジャンヌの隣に座ります。「あら、あの娘の馬が芳子様に頬擦りしてるわ。」

「そうなのよ、栄子。芳子はなぜか動物に好かれるのよね。」

芳子は自宅で犬と猿を飼っているのです。

「王妃様、盛り上がってるようですわ。」

「そのようだわ、ロザリー。」

芳子とジャンヌは談笑を始めたようです。芳子はほどなくしてマリー達の元に戻ってきました。

「芳子様、どうでしたの?」

マリーが芳子に尋ねます。芳子は首を横に振ります。

「なぜですの?」

「芳子とあんな楽しげに話していたのに。」

栄子と婉容が芳子を質問攻めにします。

「僕が話していたのは彼女の馬の話だ。」

芳子が松本にいた。

「いいわ、皆わたくしに着いて来て。」

マリーは全員を連れてジャンヌの元へ向かいます。

「貴女がジャンヌね。ごきげんよう。」

マリーが膝を曲げドレスをふわっとさせながらお辞儀をします。栄子と婉容とロザリーも真似します。

「ロザリー?!、それに王妃様に芳子さん?!」

「ジャンヌ、お昼はまだ?」

「パンはこの娘にあげる分しかないから僕はお昼はないんだ。」

ジャンヌは隣にいる愛馬を撫でます。

「まあ、それでは身体が持ちませんわ。」

マリーは呼び鈴を鳴らします。

「王妃様、お呼びでしょうか。」

メイドがやって来ました。

「今からテーブル一杯にケーキを用意なさい。王妃のお茶会を始めるわよ。」

「はい、王妃様。」

メイドはあっという間にテーブルの上にケーキセットや紅茶を用意します。席は6人分あります。

「さあ、ジャンヌ貴女もお座りなさい。パンがなければお菓子を食べれば宜しいのよ。」

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