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プリンセス達の花詩集  作者: 白百合三咲
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すみれの花咲く頃 第1話

主な登場人物

マリー・アントワネット 

主人公 フランス王妃。宝塚の影響を受けベルサイユで女性だけの芝居を作ることに。


鍋島栄子

日本の公爵夫人で鹿鳴館の貴婦人。マリーの親友


婉容

満州国の皇后で西洋好き。同じくマリーの親友


川島芳子

清朝の王女で男装の麗人。婉容の恋人。マリーの芝居に出演依頼を受けるが。


ロザリー・ラ・モリエール

マリーが設立したプリンセス養成女子校の生徒。平民で靴屋の娘。



ジャンヌダルク ロザリーと同じくプリンセス養成女子校の生徒。男装の麗人でクラスに馴染めてない。

婉容曰く芳子のよう。

「どういうつもりよ?!マリー!!」

 ここはベルサイユ宮殿。フランス王妃マリーアントワネットの住居でもあります。日本の公爵夫人鍋島栄子がマリーに招待されベルサイユ宮殿にやってくるやいなやマリーの部屋から大声が聞こえてきました。その声の主はマリーではありません。

「一体何があったの?」

侍女に案内されて部屋に入った栄子は衝撃的な光景を目にします。

軍服姿の男装の麗人であり清朝の王女川島芳子とわっかのドレス姿のマリーが床の上に腰掛け手を取りながら見つめ合っていました。

「マリー、いい加減にして!!」

そんな芳子とマリーの間を割って入るのは満州国の皇后婉容です。芳子とは恋人同士なのです。

「皇后様、何度も違うと申し上げたはずです!!」

「芳子様、マリーに乗り換えたのね。マリーはフェルゼン伯爵がいるのに。」

栄子の脳裏に良からぬ事が過ったようです。

「マリー、芳子もフェルゼン伯爵もなんてずるいわよ!!」



「だから違うって言ってるじゃない!!」



 事の発端マリーが婉容と芳子をくっつけるために日本に行った時の事です。無事告白が成功した後マリーは栄子とその女学校時代からの親友の坂上全子と共に宝塚を観に行きました。宝塚とは正式名は宝塚歌劇団といい女性だけで王子様とお姫様の恋物語を演じる劇団です。別名「すみれの花園」とも呼ばれています。

「今度ベルサイユ宮殿でも女性だけでお芝居を演じる事に致しましたの。」

マリーは台本を見せます。表紙には「すみれの花咲く頃」と書かれています。

「マリー、このタイトル」

栄子がある事に気付きます。タイトル名は宝塚の舞台のラストで団員の乙女達が歌っていた曲と同じタイトルです。

「あの歌を連想して書いてみましたわ。」

マリーが書いたのは狩りの最中に森に迷い込んだ王子とすみれの花の精の少女の恋の物語なのです。

「それが芳子とどう関係があるのかしら?」

「皇后様、芳子様には主役の王子役として出演して頂くのよ。」

「芳子、私そんなの聞いてないわ。」

婉容はへそを曲げたご様子です。

「皇后様には本番まで楽しみにして欲しくて黙っていました。ごめんなさい。」

芳子は婉容に膝まづいて謝罪します。プリンセスに忠誠を誓ったナイトのように。 

「分かったわよ。私も疑って悪かったわ。」

婉容の機嫌は直ったようです。

「だけどどうして芳子なのよ?女優は他にもいたはずよ。」

「それが実は。」

芝居の出演者を募るためマリーは自らが設立した女子校に赴き生徒に声をかけてみました。貴婦人になりたい平民の少女達が通う女子校です。

「それで男役をやってくれる人がいないか尋ねたのだけど誰も手を挙げて下さらなくて。」

仕舞いには生徒達の間で押し付け合いが始まってしまったというのです。

「ロザリーなんか泣き出してしまったたわ。」

ロザリーというのは女子校の生徒の1人で靴屋の娘です。ロザリー・ラ・モリエールといいます。 

「それで男の役は芳子様と中国の越劇の男役にお願いすることにしたわ。」

「マリーちゃん」 

今度声を挙げたのは芳子です。

「君の話は分かった。だけどまだ問題点はある。」

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