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プリンセス達の花詩集  作者: 白百合三咲
4/67

雪椿紅椿1話

今作から新しい話になります。

雰囲気はガラリと変わります。


紀元前中国、大陸内で多数の国があった時代。周国の舞踊学校に1人の少女がやってきた。名は栄林。滅ぼされた国の王女だった。栄林は学校の敷地の椿の庭で舞を踊る少女を見かける。

 そのとき王女だった頃に出会った少女との思い出が蘇る。

紀元前中国、これはまだ大陸が多数の国に分かれていた頃の物語。

 宣王が治める国周。ここには国中に貴族の令嬢達が集う舞踊学校があった。彼女達は舞、歌、楽器、そして礼儀作法を習っている。卒業後は裕福な家の家妓になる者、または宮中に上がる者もいた。

そんな寄宿舎入りする1人の新入生がいた。彼女の名は栄鈴(エイリン)。15才。侍女を連れて隣国の秦国から来たのだ。

「王女様今日からこちらがわたくし達の住まいです。」

侍女が声かける。

栄林は秦国の王女。いえ、王女だった。隣国との戦がつづき王家は皆でこの周国に亡命。父である王は兄達と共に宣王の元に赴き国を取り戻す準備をしている。

栄林はいつ王宮に戻ってもいいようにと舞踊学校に入ることになったのだ。

 「私少し外の空気を吸ってくるわ。」

部屋を出たもののまだ学校の敷地内にどこになにがあるのか分からない。栄林は中庭にたどり着く。

そこは赤い椿と白い椿が見事に咲いた庭だった。栄林はまだ幼かった頃を思い出す。





秦の宮殿の庭にも椿が咲いていた。学園と同じ赤と白だった。春節の時期になると近隣の貴族達を招いて庭で宴が催されるのだった。栄林が5才のとき皆の前で歌と舞を披露した。華やかな衣装に身を包み喝采を浴びる。栄林にとって幸せな時間だった。そんな時は再び戻ってくるのだろうか?   

 



椿の庭園に入ると1人の美しい少女の姿があった。年は栄林より2つか3つ上ぐらいに見えた。白い旗服を翻し天女のように舞っていた。栄林は食い入るように少女の舞を見ていた。

「そこにいるのはどなた?」

少女は栄林に気づく。

「ごめんなさい。貴女の舞が素敵だったのでつい。失礼いたします。」

「お待ちなさい。」

少女は栄林を呼び止める。

「貴女その腰につけているものは」

栄林が腰に身に付けていたのは秦の王族に渡される宝珠であった。周国に来るときに母から常に肌身離さず持っているように言われている。それが秦の王族の証なのだから。

「これは母から頂いた家宝です。」

それだけ言うとと栄林は立ち去る。



その後舞踊学校では新入生を祝う歓迎会が行われた。しかし上級生の歓迎の言葉め耳に入らず庭で出会った舞姫のことを考えていた。

「素敵な方だったわ。でもどうして秦朝の宝珠のことを?」

すると舞台上に踊り子達が現れた。真ん中で踊っている舞姫を見て栄林は驚いた。それは今朝庭で出会った少女だったのだ。白の旗服を着て袖を翻し見事に舞う。その姿に栄林は昔王宮で出会った1人の少女と重なった。

花が咲く庭園で麗人と出会うのは琴葉ちゃん(紅薔薇に秘めた想い参照)と一緒。

 庭園で出会いが起きやすいのかしら?

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