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プリンセス達の花詩集  作者: 白百合三咲
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菊のお嬢様   第5話

この話は最終回です。

 昭子が列車を降り改札を抜けます。

「豪華な馬車ね。」

「誰が乗ってるのかね?」

目の前に金箔の馬車が停泊していました。それは浅草駅でジュリアンが降りてきたのと同じ物でした。

「ちょっと失礼。」

御者が扉を開けます。すると中からスーツにトレンチコートの外国人紳士が降りてきました。

彼は菊の花束を手にし、人混みをかき分けながら昭子の元へやってきます。

「お嬢さん、長い間お待たせしましたね。」

紳士は昭子の前で立ち止まると菊の花束を差し出します。

「あなた、ジュリアン?鹿鳴館で一緒に踊った王子様。」

「もう私は王子様ではありません。父の亡き後王位を継いで国王になりました。」

ジュリアンは王族で本物の王子様だったのです。

「でもどうして?あなたは私よりも違う女性を選んだはずでは?」

ジュリアンは一度は国のためとはいえ国王である父の決めた相手と結婚しました。浅草駅で一緒にいたエミリ王女です。

「しかし妻は昨年病気で亡くなり国王になった今自分の選んだ相手と人生を共にしたいと思いました。」

「それが私だと言うのですか?」

「Oui,国に帰っても貴女の事を忘れた事はありませんでした。偽名を使って貴女との思い出を小説にし出版した事もありました。」

先ほど列車の中で女学生から聞いた小説を執筆したのはジュリアンだったのです。

「お嬢さん、いえ昭子さん、僕の妃になってくれますか?」

ジュリアンはコートの内ポケットの中から指輪を取り出すと昭子の左手の薬指に嵌めます。

 

 あれから数ヶ月。

フランス国王の結婚のニュースが新聞の一面を飾りました。

「新王妃は小説のヒロイン菊のお嬢さん。」

記事と一緒に写真も載せられていました。軍服姿のジュリアン国王の隣で微笑むのはウェディングドレス姿に菊の花束を持った昭子の姿でした。


                   FIN

次回はまたアントワネット様の続編行きたいと思います。

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