バレンタインデーと白蘭の恋 第4話
「それでうちとお兄ちゃんは兄妹になりましたの。」
全子は芳子との馴れ初めを話します。
「そういう事だったのね。分かったわ。エスみたいなものね。」
「そうよ。」
栄子は理解したようです。
「エスって何ですの?」
マリーが尋ねます。
「エスというのは英語のsisterの略で日本の女学校で上級生と下級生が特別親しくなる関係を言うのですわ。」
栄子が説明します。
「では恋人ではないのね。」
婉容が尋ねます。
「ええ、違います。」
「良かったわ。」
婉容はそれを聞いて安心したようです。
「ちょっとごめん。」
その時芳子のすまふぉに着信があり席を立ちます。
「貴女、お兄ちゃんのこといかがお思い?」
芳子が席を立つと全子が婉容に尋ねてきます。
「どうって」
「お兄ちゃんの事好きなの?」
婉容は全子の問いかけに頷きます。
「お待たせ。」
その時通話を終えた芳子が戻ってきました。
「ごめんね。急に上官に呼ばれて。僕はここで失礼するよ。」
芳子は1人店を後にしました。テーブルにはプリンセス4人が残されました。
「婉容様」
全子が声をあげます。
「お兄ちゃんとはお付き合いしてるのですか?」
「そんな関係ではないわ。」
婉容は頬を赤く染めて答えます。
「良かったわ。ではうちがお兄ちゃんに告白しても問題ありませんね。」
「それは問題あるわ。」
婉容は全子を必死で止めます。
「あら、どうして?恋人ではないなら宜しいのではなくて?」
しかし婉容には宜しくないのです。
「全子さん、婉容皇后様は」
「私は芳子に告白するために来たの。バレンタインも近いしGODIVAのチョコだって買ったわ!!」
栄子が話そうとした時婉容が口を開きました。
「ふふふ」
婉容の話を聞いて笑っています。
「何が可笑しいのよ?」
「でしたら勝負しません?うちと皇后様で。」
「何の勝負ですの?」
全子はバレンタインデーに手作りのチョコ同時に芳子にプレゼントし告白しようと言います。
「面白い!!私はこのGODIVAのチョコレートの詰め合わせで勝負するわ。」
婉容はチョコの包みをテーブルに出します。
「皇后様、チョコは手作りでないといけないわ。それとも皇后様は料理したことなくって?」
「いいわ!!手作りチョコ作ってあげるわ。」
婉容は全子の挑発に乗って約束してしいました。
「婉容皇后様宜しいのですか?」
「全子さんは女学校時代家庭科の成績だけは良かったのよ。」
「だけはってどういう事よ栄子さん!!」
全子は女学校時代お菓子作りが得意でした。京都のお菓子を手作りして2学年上の憧れのお姉様にプレゼントしたことがあります。
「マリーも栄子も止めないで!!どちらにしろ芳子に告白しないといけないのだから。」
「それじゃあ決まりだわ。今から別荘に戻りましょう。全子もいらっしゃい。」
4人は栄子の別荘でチョコレートを作りをすることにしました。
久々の投稿です。
エスとかスマフォとかいろんな時代の言葉が出てきますがこの作品には時代背景がございません。
女性偉人(王室や貴婦人etc)達の姿をお楽しみ下さい。




