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プリンセス達の花詩集  作者: 白百合三咲
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ミモザの香水 第3話

(いけない!!このままでは元の花売り娘の姿に戻ってしまう。)

 ユリィはダンスのお相手をしてくれた紳士に一礼をすると階段をかけあがりどこか空いてる部屋へと駆け込みました。そこは公演を行うホールで今日は使われていません。 


「あら、誰かしら?」


そこには先客がいました。

「さあ、ローラ様お召しかえを致しましょう。」

ローラで侍女にピンクのドレスから水色のドレスに着替えさせてもらっています。

「貴女、面白い方ですわね。平民の格好なんて。何かの余興かしら?」

ローラはユリィに手鏡を見せます。

(嘘?!戻ってるわ。)

ユリィはローラに手鏡を見せてもらいます。

「ローラさんね、ありがとうでも大丈夫だわ。」

そう言ってユリィは巾着袋からマリアの店で買った香水を取り出します。

「まあ、それって今流行りのマダムマリアの店のものかしら?」

ローラがユリィの持ってる香水瓶に目をやります。

「ええ、そうですわ。」

「見せてくださる?」

「いいわよ。」

ユリィはローラに香水瓶を手渡します。

「へえ、これが平民達の間で流行ってる妖精か何かの香水ね。」

ローラは香水瓶を遠くに向かって投げます。瓶は客席前方へと飛んでいき音をたてて地面に叩きつけられます。瓶は割れ香水はこぼれ落ちていきます。

「ちょっと何するのよ?」

ユリィはローラに問い詰めますがローラはほくそ笑んでいます。

「ここは貴女の来るところではないわ。魔法を使って貴族の令嬢にでもなりすませたつもりかしら?さあ、さっさとお帰りなさい。」

ローラがユリィを腕を掴もうとします。その時


「そこで何してるんだ?」

そこにまた来客がやってきました。先ほどユリィと踊った美青年です。

「ローラさん、貴女もいらしてたのですか?!」

美青年は仮面を取ります。

「殿下?!」

彼は本当に王子様だったようです。ローラは王子様の遠縁にあたる令嬢でした。

王子様はローラではなくユリィに近づいてきます。

「貴女ですよね?先ほど僕と組んで踊ったのは?」

「あの、人違いですわ。」

ユリィは失礼致しますと言って去ろうとします。しかし

「待って下さい。」

王子様はユリィを呼び止めます。

「貴女は先ほどの黄色いドレスの少女です。このミモザの香りが証拠です。宜しければ向こうでお話しませんか?」

王子様がユリィの手を取ります。

「ちょっとお待ちなさい!!」

ローラが2人を強い口調で呼び止めます。

「殿下、この娘は平民の娘です。魔法の香水で貴族の娘の振りをするような薄汚い娘ですわ。」

「彼女が平民でも構わないよ。僕は彼女といたいんだ。さあ、行こう。」

王子様はユリィの手を取りホールを出ていきます。悔しそうに顔を真っ赤にしたローラを無視して。

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