ミモザの香水 第1話
新作です。
降ってきたので書きます。
すみれの話は削除しましたが話が纏まったらまた書こうと思います。
ここは19世紀フランスのパリ。
街の一角に香水のお店がありました。お店をやっているのはピンク色に赤いリボンが胸元についたドレスにブロンド髪を夜会巻きにした貴婦人です。
「貴女がほしいのはこの薔薇の香りかしら?」
貴婦人は目の前にいる少女に薔薇の香水を振りかけます。するとどうでしょう。炭まみれのスカートにブラウスの少女はたちまち赤いドレス姿になりました。ドレスのスカート部分はフリルでできてます。
「さあ、ご覧なさい。」
少女は姿見の前に立ちます。
「まあ、これが私?」
鏡には赤いドレスに黒髪を赤いリボンで一纏めにした自分自身が映っていました。
マリアの香水は振りかければドレスが着れる魔法の香水なのです。マリアは妖精の調香師です。
「これでオーディションは合格間違いなしですわ。頑張ってね。」
少女はバレリーナです。次回作「カルメン」のヒロインのオーディションが今日なのです。
少女はありがとうとお礼を言うとお店を出ていきます。バレリーナの少女と入れ替わりで今度は白ブラウスに黄色いスカート、そして黄色いエプロンの少女が入ってきました。髪はブラウンヘアです。
「すみません?」
「いらっしゃいませ。」
マリアは少女に挨拶する。
「あの、私パリで花売り娘をしてるユリィといいます。ここって魔法の香水のお店ですよね?」
ユリィと名乗った少女は尋ねました。
「ええ、そうよ。随分とお詳しいのね。それで貴女はどんな魔法がお望みなのかしら?」
「あの、私オペラ座の仮面舞踏会に行きたいのす。」
オペラ座とはパリ一番の劇場の事です。夜毎オペラが上演されています。年に一度だけ貴族や貴婦人を招いて仮面舞踏会を催します。
「私、ベルサイユ宮殿の舞踏会に行ってみたいんです。貴婦人達は皆宮殿の舞踏会に呼ばれると。だけどそれは貴族だけの話。私のような平民は縁のない話だわ。」
ユリィはパリの下町に住む花売り娘です。貴族の暮らしとはほど遠い生活をしています。
「だけど仮面舞踏会なら紛れ込めるわ。」
オペラ座の仮面舞踏会では仮面を付けて参加します。誰が誰なのか分かりません。
「うふふ、貴女は本当に面白い事をおっしゃるのですね。いいわ。」
マリアは棚に並べられてる香水瓶の中から1つ選びます。黄色い瓶です。
「貴女にはこれがいいわ。ミモザの花の香水ですわ。」
マリアはユリィに振りかけます。
(なんて甘い香りなのかしら?)
ユリィはミモザの香りに包まれます。
「さあ、出来上がりよ。ご覧なさい。」
ユリィは姿見の前に立ちました。
魔法の香水の話は以前から書いてみたいと思ってました。




