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プリンセス達の花詩集  作者: 白百合三咲
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皇太子妃の赤い薔薇のお茶会 第3話

 お茶会の前日マリーは窓の外を見ながらため息をついていた。

「この天気ではお庭でお茶会ができないわ。」

外は大雨が降っている。3日間ずっと降り続けている。

「マリー、安心なさい。雨は明日にはきっとやむわ。」

「婉容様の言う通りですわ。明日はきっと青空に虹がかかってるわ。」

婉容と栄子がマリーを慰める。しかしマリーの顔色は変わらない。

「栄子夫人、婉容様ありがとう。だけどこの雨が降った後にお茶会は難しいわ。」

雨があがっても問題はあった。地面が湿ったままではドレスが泥で汚れてしまう。せっかくのお茶会なのにそれではダンスもできない。

「お茶会はやめるの?」

「嫌ですわ。それはせっかく二人に来て頂いたんですもの。絶対にやるわ。」

しかしお庭は3日3晩降り続けた雨のおかげでずぶ濡れだ。足元も良くない。

3人が途方にくれている時だった。

「失礼致します。」

メイドが赤い薔薇の花束を持ってやってきた。

「皇太子妃様贈り物でございます。」

「まあどなたから?」 

送り主は「ヨハン・アクセス・フォン・フェルゼン」とあった。  

「まあ、フェルゼンだわ。」 

フェルゼンとはマリーが仮面舞踏会で出会った伯爵である。 

「お願いわたくしの部屋に飾って。」 

マリーにお願いされるとメイドはテーブルの上の空いてる花瓶に薔薇の花を飾る。

「ねえマリー、部屋に飾ってるお花はお庭で育てたものなの?」

婉容が尋ねる。 

「いえ、貴婦人に頂いたり、パリのお花屋さんに来て頂いて飾ってもらっているわ。」

「マリーそれよ!!」

栄子が声をあげる。

「マリー、婉容様、私いい考えがあるわ。」







 

お茶会当日農村の少女達がお城からのお迎えで馬車に乗せられベルサイユ宮殿にやってきた。

「きゃあ!!」

昨日の大雨でまだ地面がぬかるんでいるせいか滑りやすくなっている。

窓から身を乗り出していたミミィは身体がよろけてしまう。彼女は地方都市から来た農家の娘だ。

「痛い!!」 

ミミィは窓に頭をぶつけ大声を出す。

「申し訳ございません。お嬢様。どうぞお席にしっかりとお座り下さい。」

馬車を操る御者が外から謝罪する。

「御者さん、構わないわ。この娘がお転婆なのよ。貴女しっかり座ってなさい。」

ミミィを嗜めるのはニース出身の花売り娘ナタリーだ。

参加者は地方出身者が多い。マリーは地方や貧困層の娘達を優先的に招待した。

 ミミィは宮殿の玄関に着くと他の参加者達と一緒に控え室に案内される。

「すごい、皆見て。」

ミミィは大量のドレスが用意されてるのを目撃する。

「すごい、これ全部皇太子妃様のかな?」 

「こちらは本日参加された皆様のために皇太子妃様が用意されました。」

「私達も着れるの?」

「左様でございます。」

侍女の説明に会場に歓喜の声が上がる。 

参加者達は皆好きなドレスを選ぶ。

「私、これにするわ。」

ミミィはピンクの大きなリボンがついた淡い水色の生地のドレスを選ぶ。

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