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異世界転生した先はスラム街でした~無一文から始めるスローライフ~  作者: 熾之


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64 パーティーメンバー



 応接室に行くとソニアさんがお茶を持って来てくれた。


 「いきなりこっちに呼んじゃってゴメンね。ギルド長、悪気があるわけじゃないんだけど、空気読めないところがあるから」


 「…そうですね」


 「おいっっ!! 聞こえてるぞ」


 悪気がないのはわかるが、こっちの都合も考えてほしいな。


 「昨日の買い取り分のお金持ってきたわ。確認してくれる?」


 昨日買い取りに出したのはレナウス草30本、ホーンラビットの角10本、レッドボアの牙2本、レッドボアの魔石1つだ。


 レナウス草が5000クラン、ホーンラビットの角が1本500クランで合計5000クラン。レッドボアの牙が1本2000クラン、魔石が5000クランになった。


 「追加でレッドボアの牙4本と魔石2つ、ホーンラビットの角10本も買い取りしてほしいです」


 「わかったわ。…えっと、どこにあるのかしら?」


 「昨日、ギルド長に渡しておいたんです。先にお金の準備をしておいてもらえませんか? すぐに持って行きますから」


 「じゃあちょっと待っててね」


 ソニアさんが部屋を出たのでアイテムボックスの中から売るものを取り出す。


 「アイテムボックスか、それなら隠す必要はないんじゃないのか? スキルとして使える者は少ないが、魔道具なら持っているやつも多いぞ」


 「この歳で持っているのは普通だと思いますか?」


 「いや、いないな。俺が手に入れたのは成人してからだったし、高価なものだから子供が持っていたら不自然か」


 「そういうことです。まぁ、もうすぐ普通に使うようになるんですけどね」


 「どういうことだ?」


 「Aランクパーティーと一緒に行動するなら、お古をもらってもおかしくないですよね」


 「ああ、なるほどな」


 そうなるように誘導はするが、知らない人が見たら私のアイテムボックスはスキルじゃなくお古でもらった魔道具だと勘違いするはずだ。


 他にも追及されたら面倒なことは全部Aランクパーティーのやったことにしちゃえば目立たなくなるな。


 これから成人まで監視されるんだ、それくらいはやってもらおう。


 追加の分の買い取りを終わらせ合計金額を確認していると、応接室にジャンさんがやって来た。


 「あれ、ノア君早いね」


 「別件で用事があったので」


 「そうなんだ。先にナードさんと話をしておきたかったんだけどもう会う?」


 「なら後で大丈夫です。依頼とか確認したいことがあるので受付で待ってます」


 「わかった。じゃあまた後でね」


 応接室から出て受付に行く。ソニアさんは何か仕事をしていたみたいだけど、私に気がつくと声をかけてくれた。


 「もういいの?」


 「今はジャンさんが話し中なんです。終わったら呼ばれると思います」


 「そう、ここで待つ? 外に出てもいいと思うけど…」


 「調べたいことがあるのでここでいいです。この辺りの地図とダンジョンのことが知りたいんですけど、何かいいのありますか?」


 「ダンジョンの場所が書いてある地図はあるよ。あと、ダンジョンの情報をまとめた資料もある。持ってくる?」


 「お願いします」


 地図と資料をかりて邪魔にならないところに移動する。ギルド内の机には誰も座っていなかったので、端っこの机を使わせてもらおう。


 地図でダンジョンの場所を確認しているとギルドに冒険者が入ってきた。


 3人の男性冒険者はこちらを見ることなく奥の部屋に入っていった。


 ピリピリした雰囲気だったけど、多分ジャンさんのパーティーメンバーだろうな。かなり険しい顔をしていたから、昨日の話は反対なのかもしれない。


 私としてはこのまま話が流れてくれれば助かるけど、どうなるかな?



 とりあえず、呼びに来るまでは調べものをしていよう。胡椒が採取できる場所がダンジョンならその場所の情報も集めないとな。



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