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異世界転生した先はスラム街でした~無一文から始めるスローライフ~  作者: 熾之


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62 決定事項



 「話がまとまったなら終わりでいいですか? まだやることがあるので話がないならギルド長は帰っていただけると嬉しいのですが…」


 「なんで俺だけ!? 今後について詳しく話すからもう少し我慢しろ…」


 「わかりました。簡潔にお願いします」


 話し合いで決まったことを説明してもらった。何となく予想していたのだが、いくつか予想外の決まりがあった。



 ーーーー



 これからはAランクパーティーの下っ端として行動を共にすること。


 私の行動はパーティーメンバーがギルド長に報告をすること。


 パーティーメンバーが危険過ぎると判断した際は、その判断に従うこと。


 契約魔法を使うのはかまわないが、私の秘密についてちゃんと話をすること。


 パーティーメンバーの不利益になるような行動はしないこと。


 可能な限り協力するから、私もパーティーメンバーに協力すること。


 私の秘密と安全を守るかわりに何かしらの報酬を渡すこと。


 期限は私が成人するまでだが、それ以降はお互いに話し合って決めること。



 ーーーー



 大体こんな内容だった。細かいところはその都度決めていくが、最低でもこの内容は確定らしい。


 私がパーティーメンバーに報酬を渡すことは考えていなかったな。上納金みたいなものだと思うしかないか。


 それにしても、成人までってかなり長い。私としては6歳までだと思っていたから驚いた。


 10年以上の付き合いになるのか…。付き合いやすい人達だといいなぁ。


 「内容は理解しました。ただ、他のメンバーに確認を取らなくていいんですか? 僕としては納得できる内容でしたけど、他の人は違うかもしれないですよね?」


 「勿論確認はするが、多分大丈夫だろう。孤児の面倒を見ている見習い冒険者達も似たような感じで育てているし」


 なるほど、確かに理不尽な内容ではない。スラム街育ちがいるなら許容範囲内なのだろう。


 「とりあえずメンバーにはこのあと話すよ。ナードさんの意見だけを採用するわけにはいかないからね。ノア君に会うのは明日になるかな」


 「わかりました。それと呼び捨てでお願いします。敬語も使わなくて大丈夫です」


 「了解! じゃあ宿屋に戻って話をしてくるよ」


 「すぐに戻りますか? よかったら一緒に食事をしませんか? お口に合うかわかりませんが…」


 「マジで!? 実はずっと気になってたんだぁ。勿論食べてくよ」


 「俺も食べてくぞ」


 「ギルド長は誘いたくなかったんですけど、仕方ないですね」


 「おいっっ!!」


 これから一緒に行動する人なんだから、気に入ってもらわないと生活しにくくなる。多少のごますりは大目にみてほしい。


 「足りなかったら追加で焼くので言ってください」


 絶対足りなくなるから、先にステーキを焼いて出したほうがいいかもしれない。


 多少手間取ったが3人分の食事が完成した。2人にはレッドボアのステーキから食べてもらうことにした。


 「えっ、獣臭くない!? めっちゃ美味しいじゃん」


 「本当だ。普通ならもっと生臭い味がするんだが、これは全然ないな」


 「気にはなっていたけど、どうせ不味いんだろうなって思っていたからビックリ!!」


 「失礼ですね。僕は自分が不味いと思ったものは出しませんよ」


 「何かいい匂いもするな。何の匂いなんだ?」


 「秘密です」


 「それくらい教えてくれてもいいだろ」


 「そのうち売りに行きますよ」


 これは嘘じゃない。塩や胡椒がある程度手に入ったら調味料として売ろうと思っていた。

 

 しばらくは無理だけどAランクパーティーと一緒なら予定よりも早く作ることができそうだな。


 おかずクレープも出したがこちらも好評だった。クレープみたいに巻いて食べる料理自体少ないうえ、そんなに美味しくないらしい。


 レッドボアを鑑定した時は豚肉みたいで美味しいって表示されていたけど、普段ナードさん達が食べているレッドボアは生臭いようだ。多分、スキルで下処理をしたから状態がよかったのだろう。喜んで食べてくれている。


 面倒だから作り方を広めたりはしないけど、たまに作ってあげるくらいならいいかな。



 のんびり食事をしているとハクが起きたので、ホーンラビットを1羽まるごとあげることにした。朝より食べる量が増えているけど、さすがに余るかなと思ったら全部食べきっていたよ。



 私の1週間分の食糧があっという間になくなった…。ハクのために明日からも食糧調達頑張るよ。




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