59 契約魔法
よし、そうと決まれば早速やっちゃおう。使う物は羊皮紙と書く物があればいい。
羊皮紙に条件を1つずつ書いていく。約束を破ったときのことも記入した。
「条件は必ず守ってくれるんですよね?」
「勿論!」
「じゃあ、これにサインして血判を押して下さい」
先ほど書いた羊皮紙を渡して確認してもらう。内容は1度話してあるから問題ないが、罰則についてはまだ確認していない。
全財産の半分を没収、約束を破った時は、それがわかるような印を付ける、印は私が許可するまで消えないというのが罰則内容だ。
ごねられたら面倒だから、そうならないように考えて決めたけどサインしてくれるかな?
「条件も罰則も確認した。問題はないが血判を押すほどか? サインだけでいいだろ」
「ダメです」
契約魔法の使い方は検索スキルで調べたけど、相手の血が必要だった。そういえば、教会やギルドでカードを作ったときも血を使ったな。それと似たようなものなんだろう。
「きっと、大人と同じ事をしたい年頃なんですよ。合わせてあげましょう」
「わかったよ…」
2人共サインして血判を押してくれたので準備完了だ。
「ありがとうございます。ちょっと待って下さいね」
「おいおい、いい加減話せよ。こっちも暇じゃないんだ」
「話しますよ。条件は必ず守ってもらいますからね」
「絶対に守るって言っているだろ」
「ならいいんです」
そう言って契約魔法のスキルを使う。私の血を2枚の羊皮紙にたらして魔力を込めると魔法陣が浮かび上がった。
「ちょっっ、おい!?」
ギルド長はほっといて作業を続ける。魔法陣が消えた羊皮紙を燃やすとキラキラと細かい光に変わり、その光は2人の身体に吸い込まれていった。
「終わりましたよ。落ち着いて話したいので、家に行きましょう」
「どういうことか説明しろ!」
「スキルを使っただけですよ。詳しくは後で話します」
それだけ言うと家に向かい歩きはじめた。ギルド長はグチグチとうるさいが無視だ。ハクが疲れているから早く帰りたいんだよ。
かなり森の奥まで来たから戻るのに時間がかかるな。魔物も多いし、気を付けて移動しないと。
気配察知をしていると近くにレッドボアがいるのに気がついた。ハクの食糧も確保しておきたいから倒しに行こう。ヤバくなったらギルド長に丸投げしよう。
気配を消してレッドボアに近づく。うるさいギルド長には少し黙ってもらった。
「何なんだよ…」
「静かに。ちょっとここにいて下さい」
慎重にレッドボアに近づくと、ストーンバレットの魔法で倒す。
まだ魔力の調整ができていないから頭半分がふっ飛んでしまったが、お肉は確保できたからよしとしよう。
「お前、後でちゃんと説明しろよ!」
「わかってますよ」
狙うのはレッドボアかホーンラビットだから、それ以外は避けて移動する。ホーンラビットはストーンバレットで倒すと食べるところがなくなっちゃうからエアーカッターかアイスソードを使って攻撃する。
合計2匹のレッドボアと3羽のホーンラビットを倒したところで家についた。
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「なんだここは!?」
「どういう状況なんですかね? ナードさん何も聞いてなかったんですか?」
「聞くために来たんだよ!!」
家を見るなりうるさくなったギルド長を放置して焚き火の準備を始める。アイテムボックスから薪を出して魔法で火をつけた。
「ハク、疲れたでしょ。寝てていいよ」
藁と布を取り出しベッドを作ってあげると、すぐに横になって寝はじめた。よっぽど疲れたんだな、あとでお肉いっぱいあげよう。
私もハクの隣に座り、話をする準備をした。
「お待たせしました。聞いていただけますか?」




