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異世界転生した先はスラム街でした~無一文から始めるスローライフ~  作者: 熾之


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49 正義は勝つ



 朝、お腹の辺りをモゾモゾと動いている気配で目が覚めた。


 「ふふ、おはよう」


 なにげに初めての朝の挨拶だ。相手は子犬だがなんかいいな。


 よく見ると子犬はまだ寝ていて足だけ動いている。夢の中で走っているのかな。


 空気穴からはうっすらと光が射し込んでいるからまだ早朝なんだろう。いつもより早く起きてしまったが、不思議と身体は軽い。


 寝床を改良したせいもあるけど、子犬の存在が大きいと思う。アニマルセラピーってこういうことか。


 すっきりした気持ちで起きれたので、今日の作業も気分よくできそうだ。


 身支度を整えて外に出る。まずは朝ご飯でも作ろうかな。昨日食べられなかった熱々ステーキが食べたいのでその準備をする。


 焚き火をおこしている間にハーブティーに使う茶葉のブレンドをしておこう。食後にハーブティーで一息つくなんて素敵じゃないか。


 ついでに、昨日森で見つけたタロルの実を剥いておく。梨のような果物らしく、この世界でも食べられているみたいだ。


 たくさん採取したから、砂糖があればジャムとかコンポートを作りたいな。確か、レモンみたいな果物も採取してあったから、なんとなく近いものはできるだろう。


 準備が終わりお肉を焼いていると子犬が起きてきた。トコトコ歩いて私の横までくる。


 今日もかわいいな。明るいところで見ると毛が白っぽいというより灰色っぽい。


 洗い残しもあるだろうけど白い毛ではなかった。


 「君は私の髪と似たような色をしているな」


 そう言って頭を撫でてあげる。気持ちよさそうな顔をされるとさらに撫でてあげたくなっちゃう。


 存分にモフモフを堪能したところで朝ご飯にする。子犬にもお肉を出してあげて一緒に食べることにした。


 魔物だけあってよく食べるんだよね。怪我に気をとられてたけど、子犬の身体はかなり痩せているみたいだった。


 あばら骨がすぐにわかるくらいだから、しばらくの間何も食べてなかったんだろう。


 今も勢いよくお肉に食らいついている。今日だけだからいっぱい食べればいいよ。


 自分の分の食事も終わり、タロルの実とハーブティーで一息。今日の予定を立てる。


 食糧の確保は順調に進んでいるから大丈夫だ。野菜や果物系の物があれば採取するけど、必死になって探すほどじゃないな。


 今必要なのは道具類と調味料かな。まな板、包丁、フライパンは手に入れておきたい。


 調味料は塩がもっと欲しいのと砂糖があれば欲しいな。蜂蜜が採れればよかったんだけど、見つからなかったから市場で探してみよう。


 とりあえず、ギルドに行って売れる物を売ってお金にしよう。使い道のない素材はアイテムボックスに仕舞っておいてもいいんだけど、多分売ってもすぐに補充できるだろうからお金にしてしまおう。


 見習い用の依頼も確認して、いいのがあったら受けようかな。ランクをあげることも頑張らないと。


 子犬にはお肉をあげたし量も昨日より多いから足りないってことはないと思う。落ち着いたら自分でなんとかするだろう。



 片付けも終わったし、そろそろ出発しよう。まずはギルドだな。


 歩き出すとそれに気づいた子犬があとを追ってきた。かわいいけど連れてはいけない。


 「一緒にはいけないよ。そろそろ親のところに帰りな」


 そう言って歩き出すが子犬はついてくる。1度戻って子犬に言い聞かせる。


 「ダメだよ、一緒にはいられない。怪我も治ったんだから帰りなさい」


 「……キューン…」


 うぅ~、心が痛い。私が捨てるみたいですごい罪悪感が……。助けないほうがよかったのかな。でもそれは無理だったしな…。



 ていうか、1度助けたなら最後まで面倒みるべきなんじゃないか。このままにしておくのは無責任かも。


 というのは建前で本当は普通に飼いたい。だってペットを飼うのは前世からの夢だったんだもん。


 まだ早いと思ったけど、あの瞳で見られたらダメだった。私の負けだよ。



 「うちの子になるかい?」


 「……キャン!!」



 私は念願のペットを手に入れた。




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