34 市場に行こう
カウンターにいき、お姉さんからカードの説明を受ける。
「これはギルドカード。さっき記入してもらったことが記録されているの。何も書いてないように見えるけど、魔力を流すと他の人にも見えるようになるわ」
試しに魔力を少し流して見ると文字が浮かび上がった。おぉ、すごい。
「身分証にもなるからなくさないでね。再発行にはお金がかかるわよ」
「わかりました」
「カードには達成した依頼数や冒険者ランクも記入されるから、たくさん依頼をこなしてランクアップを目指してね」
なるほど、これもイメージ通りだな。ランクアップは興味ないが、ランクが低くて受けたい依頼が受けられないかもしれないから最低限は上げておくか。
「買い取りについてお聞きしてもいいですか?」
「ええ、何が知りたいの?」
「見習い冒険者でも物を売ることは出来ますか?」
「冒険者ギルドに登録してあるなら買い取り可能よ。登録してなくても買い取りはしているけど、手数料がかかるからちょっと金額が下がるけどね」
「じゃあ、あとで持ってくるので買い取りをお願いしたいです。レナウス草なんですけど、出来ますか?」
「持ってるの? レナウス草なら採取依頼が出てるから買い取りもやってるけど……」
「ならあとで持ってきますね。ギルドについても教えてもらえますか?」
お姉さんにギルドの規約やランクの上げ方など必要なことを聞いた。規約っていっても最低限のルール程度の内容だし、ランクアップも依頼をこなせば上がっていく。Cランクになるには試験があるようだが、そこまで上げる気はないので詳しくは聞かなかった。
買い取りをしてもらいたいので、レナウス草を準備するために一旦ギルドを出ることにした。
アイテムボックスを使える人がどれだけいるのか分からないから、人前では使わないほうがいいと思う。使える人が多かったり、魔道具として普及しているなら人前でも使おう。
ギルドを出る前に市場の場所を教えてもらっておかなきゃ。
「買い物したいんですけど、おすすめの場所ってありますか? できるだけ安いものが買いたいんですけど…」
「大きな通りにあるお店はどちらかというと、ちょっとお金持ちが使う店だからまだ行かないほうがいいわよ。安いところなら少し歩くけど、市場があるからそこに行ってみるといいわ。地図を書いてあげる」
お姉さん、ホント助かります。受付の人が親切でよかったな。地図を頼りに市場へ向かおう。これからの生活で必要なものが多いから、いくつかの店をチェックしておこう。
お姉さんの話にあったように、メインの通りはちょっと高そうなお店が多い。一応、何の店なのかをチェックしながら目的地まで歩く。
おすすめの市場が近づくにつれ、人通りが多くなっていく。継ぎ接ぎのある服を着ている人が多いが、スラム街にいた人よりも断然キレイにみえる。多分、この辺りでは一般的な服装なんだろう。中流から貧困層の人達が使う市場っぽいな。
市場はフリーマーケットのようだった。ちゃんとした店舗じゃなくて、敷物を敷いた道の上に台を置き商品を並べて販売している。少し大きめの屋台のような店を出しているところもある。
台の上にはたくさんの商品が並んでいて、主に野菜や果物、穀物などが多い。見覚えのある野菜などもあるが、初めて見るものも多い。布製品や木製の食器類も売られていて、見ているだけで楽しいな。
肉や魚は屋台型の店に並んでいることが多いな。ただ、どちらも商品数は少なかった。しかも、魚は生の状態じゃなく干物や加工品にしてあるのが殆どだった。海までは遠いから仕方がないか。
塩を売っている店を見つけたので金額をチェックする。小さめの壺に入っていて、銀貨1枚だった。これが高いのかどうかは分からないが、一応参考にしておこう。
このあとも市場を巡り、物価の確認をしてまわった。結構時間が経ったから、そろそろ冒険者ギルドに戻ろうかな。




