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幼少編:2

ハイハイも出来るようになり行動範囲が広がったものの周囲の目があるので自由が無い今日この頃

今日も兄達がお昼寝から起きた頃を見計らって本を読んでくれようと数冊の本を持ってきてくれる。

胎児の頃からのヒアリングで日常会話は理解できても文字はまだ読めない

とりあえず一冊ずつ手を置いて

「あー?」

と兄達の顔を見つつ何の本か聞いてみる伝わるはず!

「「それは冒険のお話だよ」」

いつも見事にハモらせる兄達

「あー?」

次の本に手を置いて再度尋ねる

「「それは魔法使いのお話」」

「うっ!」

上目づかいにジッと見つめて興味アリをアピール

魔法使いですと!!知りたかった情報か!?

「「シルディもしかして魔法に興味があるの」」

兄達には伝わりました

両手を上げで正解!

「はぁい~」

笑顔の大安売りで兄達もニッコリ

「「じゃぁ~イルさんの方が詳しいからイルさんにお願いしよう」」

どうやらイルさんは兄達の子守だけでなく教師も兼ねていたようです。

イルさんが苦笑しつつ請け負ってくれます。


世界には魔素が万物に宿り満ち溢れており魔素の集合体が魔力と呼ばれる

魔力を使う方法として魔法と魔術があり道具(触媒)を使うのが魔術で使わないのが魔法


「さて問題だ。魔力の属性にはどのようなものがあるかアルとエルは覚えているか?」

兄達に説明を丸投げされたイルさんは私への説明を装って兄達の教育をするようだ

「「学校で習ったよ!曜日が属性を表していて光・闇・火・水・地・風・時の全7種類です」」

おぉ~一週間は7日ね!

一日何時間で一か月何週間で一年は何か月なんだろう?

その内調べよう

元気いっぱいに答えてるけど兄達は既に学校へ通っているのかぁ~

昼間に見かけないはずだ

「正解。では属性を表す色も言えるか?」

強面で分かり辛いけど笑顔でさらに問題を重ねるイルさん

「「もちろん。シルディの自慢のお兄さんになるんだから任せて!金・銀・赤・青・黄・緑・紫です」」

私の自慢の兄になる為に頑張っているようです

「正解。しっかり勉強しているな。魔素は無属性だが魔素が集り魔力となるのは似たもの同士が集まった結果でソノ似た部分を属性とされる。また魔石の色にも反映されることが多いな」

そうなんだぁ~

2問とも正解した兄達はイルさんに頭を撫でられ嬉しそう


人は魔力を大なり小なり持つが魔法が使えるとは限らない

魔法を使うには天性の才能が必要とされ使える人はほぼいない

道具(触媒)を使い魔力を変換し行使するのが一般的

たまに魔力量は多いにもかかわらず魔術具すら使えない人がいるので使用者の魔力を必要としない魔術具も開発されているそうな…

イルさんは魔法が使える気がするんだけど…

私の循環もずいぶん上達し、かなり離れた場所でも把握できるようになったのにイルさんの存在だけは探せない

この地が特殊だからかもしれないけど…


土地柄についての説明はすごかった

ファンタジーかもですね


濃厚な魔素に満ちた原初の森を取り囲むように存在する原初の森より劣るが魔素の濃い幻惑の森を含め通称「幻獣の森」

その周囲へ代々の領民が木々を植え現在の広大な森となった

濃い魔素に満ちた森と険しい霊山に囲まれた地

王都のある中央とも深く大きな谷により隔てられており橋が陸路での唯一の交通手段

天然の難攻不落の要塞

私達の居る領主館と一部分が繋がった各施設(学校・病院・研究所・役所・温泉!?)は代々の領民が植えた外側の森の浅い所にある

植えた時はただの木々だったが幻獣の森の影響か森が認めた者しか立ち入ることを許さず森によって排除される


ここで新たな事実が発覚!

実は父は婿養子で本来の領主は母だけど祖母以上に虚弱だった為、父が代理を務めているだけで正確には領主は母で領主代理が父だった

領主といっても昔から暮らしている豪族で貴族ではない。

まぁ~日常生活に支障がない経済力があれば良いよね

実は他の領地同様貴族が治めようとしたが、この地が中央(王都)から遠く離れた辺境であったことと魔素が濃く生きる者を森が選ぶ地であった為、土着の平民(豪族)である我が家のご先祖様(母の一族)が治めることとなり、ご先祖様を貴族へ取り立てる案もあったらしいんだけど現在も平民

貴族は面倒そうなので平民で万々歳!


領民はほとんど森以外の平地で農業や酪農、畜産に加工・改良に従事し暮らしている

魔素の濃度が高い地域は魔素の影響をにより体毛の色が淡くなり魔力量も多くなる傾向があるが何故か他領の者と結婚しても生まれてくる子供もコノ地で生まれると淡色を纏うらしい

父と兄達とイルさんだけ髪色が濃くよく見かける他の人達は皆髪色が淡い色なのは土地柄なのね!

私も兄達の色彩を派手にした感じだとは言われている

実際、見える範囲の毛先から金色が混じった深紅みたいなので濃いね!

父の遺伝子最強?

そして通称「幻獣の森」

魔素の濃度が高い為、普通の動物は森に近寄らないが魔素や魔力を糧とし魔法を行使することもある幻獣が好む森なのでその名がついた

人前にはあまり現れないが気に入った者に対して好意を意味する「契約」を結び契約者に対し絶大なる好意(守護・協力等)を示す

ただ気に入っているだけに傍を離れたがらないので森にいる分には必要ないが森から遠く離れる場合は契約者から魔力をもらうこととなる

生態については不明だが知能が高い幻獣は人の言葉が理解出来るので意思の疎通は可能

「「幻獣知ってるよ。お父さんが鳥さんの幻獣ポーと契約してるんだよねポッケに入ってるのを見せてもらった」」

なんですと!私も見たい触れたい愛でたい!!

「ぽー」

無意識に声が漏れたのを聞き逃さなかった兄達は

「「今度お父さんにお願いしてシルディも見せてもらおうね」」

大好きですお兄さま

「きゃ~」

思わず満面の笑みで大はしゃぎ

アラフォーなのに精神年齢が肉体に引っ張られているのかも


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