中央編:8
兄達の予想通りあちらから接触してきました
第一弾はフェデリオ様
今、壁ドンされてます
女性と間違えていらっしゃるのでしょうか?
乙ゲーやドラマで一時期(?)流行った壁ドンって正直なところ恐喝しているようにしか見えません
追い詰められて脅されていると感じます
そもそも美形だろうと何だろうと好意も興味もない相手にされたら悪意しか感じませんし引きます
ご自身のお顔に自信があるのでしょうが強面好きといたしましては気持ち悪いだけです
好みのタイプは人それぞれ
需要と供給が一致しなければ不幸でしかない
自分に酔っているナルシスト系ですか?
他人を巻き込まないでほしいです
「君がオルディウス君だね?綺麗な髪に瞳も美しいね。良ければ部屋でお茶でもどうかな?」
うっわぁ~気持ち悪さ倍増
中身も気持ち悪かった
とりあえず下を向いて顔を見ないようにしよう
吐き気が…
「そんなに恥ずかしがる必要はないよ。可愛いねぇ~」
本気で吐きそう
兄さん達早くぅ~
研究室から寮までの廊下なので大勢の方々が普通に歩いています
今日は迎えが遅れると言われていたので直線コースの寄り道なしだったのですが独りになるのを狙っての行動でしょうか
それとも兄達の迎えが遅れる状況も作られたのでしょうか
「「弟が何か御無礼なことでも?」」
兄達到着
吐かずに済みそうです
「特に無礼な事をされてはいないよ。可愛い子だったのでお茶でもどうかと思って誘っているところさ。君達も一緒にどうかな?」
節操無し!?
兄達は渡さない!
「「申し訳ございません。他国のそれも大変高貴な方とのお付き合いは恐れ多くご辞退させてください」」
頭を下げつつ私の頭を押さえて顔を上げないようにして確保されました
むぅ~出番なし
「「では失礼を」」
粘られる前に逃走です
逃げるが勝ち
第二弾はブリアンナ王女様とセシル様のお二人
女性陣二人に挟まれています
逃げられません
退路を塞がれています
慣れていらっしゃるのでしょうか
私が鈍いだけなのでしょうか
前者であって欲しい
「まぁ~何て素敵な髪なのかしら?貴方どのようなお手入れ方法を?」
美容にかける女性の執念って…
「本当ですわ!なんてサラサラで細い髪でしょう」
勝手に触らないでくださいセシル様
それにしても気持ち悪い
第一弾の中身まで気持ち悪かった男性とは違い生理的に受け付けない
特にブリアンナ王女様を取り巻く魔素がネットリベットリしていて嫌!!
「あら?震えてらっしゃるの?フェデリオが言っていた通り可愛らしい方。セシル、触れるのはお止めなさい怖がっているわよ」
王女様助けて頂いて何ですが貴方に対して気持ち悪くて震えてるんです私
ウルルが密かに光魔法と風魔法を展開して気持ち悪い魔素を退けてくれていますがねっとりとした感触のようなものが伝わってきます
この気持ち悪い魔素
浄水器や空調機にたまっていた”汚れ”に似ています
変質した魔素
ということは魔獣素材の魔術具を使って魔術をかけている?
それだったらウルルが気付くし私の循環で無効化できるがそういった感覚は無い
先日見た生きた魔獣に近い?
生け捕りにされた魔獣を兄達に連れられて見に行った
遠出しての魔獣観察を期待していたのですが、やはり過保護な兄達
少しでも危険があれば排除し、より安全策をとります
確かに安全第一ですが野生生物(?)は野生で見て初めて感動すると思うのですが…
あぁ~アフリカで生で見たかった
ピラミッドは生で見たし入ったけれどオーロラは飛行機内からしか見えなかった
カメラでは捉えられたが肉眼では無理だった
リベンジする前に今に至っています
もう少しお金と暇があれば…
魔獣の生態を調べる為とのことですが子犬のような魔獣
目に知能らしきものは映し出されていなかった
どちらかというと狂気
魔法封じの魔術具の檻の中で暴れていた
封じられていても溢れる変質した魔素
密かに某アニメのように指を噛まれても怖くないよとか言ってお友達になる計画はあっけなく霧散した
犬や猫でも雑種は性格もイロイロでとても可愛い
餡子はこしあんしか食べないとか夏になると胡瓜を丸齧りするとかコーヒーカップに手(前足?)を浸けて飲むとか色々面白い
魔獣も野生なので凶暴なだけだと思っていた
是非仲良くなりたいとも思っていた
私のモフモフ楽園計画が…
近付く事も出来ないなんて!!
周囲へ威嚇しているが慣れれば大人しくなるとだろうと思っていたけれど無理のようです
狂犬病みたい…
それにしても大国の王女が魔獣と同じ?
「おや?オルディウスではないか?如何なさいましたブリアンナ王女様にセシル様。彼が何か?」
リカルド殿下ぁ~
良いところに!!
「本当にオルですわ。両手に花ですわね」
エヴェリーナ様も助かります
でも見た目は両手に花かもしれませんが実際は確保されている珍獣扱いで嬉しくないです
他の側近の方々もいらっしゃる
これで助かった!!
「リカルド殿下も御存じなのですか彼の事?」
私から少し離れ殿下達の方へ近付かれてくださってホッとします
セシル様もブリアンナ王女様の側へ行ってくれました
そっと顔をあげたら心配気なリリアーナ様と目が合いましたので小さく笑みを返します
そしてそっと私へ近付いてブリアンナ王女様達から見えないように守るように動いてくださったライモンド様
ありがとうございます
殿下達と王女様が何かお話されています
ご一緒に移動されるようだ
「オルディウス、ブリアンナ王女様達をお借りするよ」
「い…いえ特に私は…」
何で私から借りるんなんて話になるんですか殿下!?
「殿下もお人が悪い。オル気にしないで大丈夫ですよ。王城で行われる夜会の打合せですから」
エヴェリーナ様が女神に見える!
「では私達はオルを部屋まで送っていきます。よく迷子になって困ると兄君たちがこぼしておりましたから」
ライモンド様それってどういうことでしょう?
確かに前世では自爆的方向音痴と言われるほど間違った方向へ真っ直ぐ行ってしまう方向音痴でしたが今生では森育ちだからか迷子になったことはありません
領地の森だけかもしれませんが…
ウルルと常に一緒ということもあるかもしれませんが…
「オルディウス冗談だ。確かに心配だな。今日は二人とも王城だから部屋まで送り届けやれ」
「はい。では我々は後ほど向かいます」
「皆さま後ほど」
ライモンド様とリリアーナ様が軽く頭を下げて挨拶されます
送ってくださるようだけれど何故?
毎日通っているので自分経ちの部屋くらいはは戻れますよ?
ウルルもいますし…
今生も自爆的方向音痴疑惑が。。。




