中央編:3
中央へは5年前の兄達同様に1ヶ月かけて向かうはずだった
しかしウルルに強固に反対される
毎回、長期休暇時には兄達の送り迎えで通っていたのだから自分に乗って移動すれば良いと
結局ウルル直行便で3人は移動することになった
領外での野宿経験をしてみたかったけれど仕方がない
風呂好き日本人の魂だけはしっかり引き継がれていて毎日お風呂は当然
前世ではカラスの行水
血流が良くなると立ち眩みがするから温泉へ行ってもポチャンで終わり
今は健康なのでしっかり温まってのんびり堪能しています
健康って本当に素晴らしい!!
1時間で中央まで行けるので入学の3日前到着予定のスケジュールが組まれた
イルさんの魔術具があるので日用品等は簡単に運べるしクローゼット等への整理も必要ない
魔力量による容量に属性による特性のお陰だ
普段は気にも留めない魔力量や属性もイルさんの魔術具が勝手に活用してくれてとても便利だ
食料品も時間が止まるので使い慣れた調味料から素材まで大量に持たされた
父や兄達曰く中央の食材は美味しくないのだそうな
確かに兄達が共有ポッケへ入れてくれた中央のお茶やお菓子等あまり美味しいとは思えなかった
幼い頃から祖母や領民達に鍛えられ兄弟三人は家事全般、料理もしっかりできるので不自由はしない
解体から長期保存用の加工までしっかり手作りできます
父手作りのお菓子を喜んでいた私を見て兄達もお菓子作りが上手な人に弟子入りして頑張ったことは内緒
ウルルが野良猫時代の雑食経験を活かして(?)味見をしていたとかいないとか
父達とも連絡が取れるようにして欲しいと要望を受けた
伝達魔術具を魔素の循環が出来なくてもポーの補助があれば使えるようにした
これで毎日いつでも父達と顔を見ながらでも連絡が出来る!
中央学園に隣接する寮
兄達に連れられ入寮手続きを終え部屋を整えたら寮周辺の案内
寮にも大きい共同風呂や談話室があるが使うことはない
私は研究室への指導等以外は必ず兄達と行動を共にするように父や兄達に言われている
面倒を避けたいので保護者同伴での行動はありがたい
それに幼い頃から一緒だった兄達が側にいるのは安心する
ウルルも一緒
小さな頃に戻ったようで素直に嬉しい
一人になりたいと思った時にはそっと一人にしてくれる
空気もしっかり読んでくれる優しい兄達
学園でのことをあまり話さない兄達なので学園での様子を間近で見ることが出来るのを密かに楽しみにもしていた
絶対女性にモテているはず!!
性別年齢問わずモテるのではないだろうか?
面倒見がよく優しい兄達
赤茶の髪に青い目はありふれているかもしれないがイケメンだ
その身に纏う雰囲気はデキル男感満載
父と同じしっかり鍛えた細マッチョ
頑張っても私好みのムキマッチョにはなれなかったみたい
領民たちも脳筋なのに似た体質
私も性別未定の為か幼い為かムキムキにならない
残念
腹筋すら割れない
たまに冷気漂う黒い笑顔を浮かべているけれど理不尽ことは一切しないし許さない
次代の中枢を担う王族や側近達との交流もあるのだと言っていた
お偉いお貴族様なら美形だろうから眼福眼福で観賞用として眺めるだけで交流無しとか出来ないかな?
不敬罪とかって言われたらどうしよう
小心者の小市民な私
キラキラな髪や瞳に興味を持たれても困るし染めるのもあり
容姿が他と違う事でいじめられたらどうしよう
領地では無かったが他者との違いはイジメに発展する事がある
子供はとても残酷だ
自分達とは違う異質な者を排除しようとする
一種の防衛本能かもしれないが排除される側にとっては辛い
少数派は認められない事が多い
ウルルにお願いすれば見た目は簡単に変わる
でも領地の将来の為に必要な交流を持つという課題なだけに難しい
夏の長期休暇までに新しい魔術具等の指導を終わらせて帰ろう!
ここは空気が悪いし魔素も薄いのにべたついて纏わり付くようで気持ち悪い
前世でいうところの大気汚染?
黄砂や光化学スモッグのように領地から中央へ向かうほど薄汚れて見えた
兄達の依頼で空気清浄機と浄水器を作って正解
お水まで本当に不味い
シャワーを浴びたら髪や肌が痛みそう
学園の休暇は夏と冬の年二回
顔見知り程度で課題クリア
王族や貴族なら一度お会いしただけで顔と名前を一致して覚えて貰えるだろう
王立学園の図書館と魔獣から作られた魔術具や素材を確認したら帰ろう
全力で帰って領地でまったり産業のお手伝いをしよう
そしで魔術具作成に時々熱中しよう
うんうんそれでOK
入学式
一応聴講生でもあるがパス
時間を無駄にしたくもないので研究室へ挨拶と今後のスケジュールについての打合せ
もちろん場所を知らないので兄達に案内してもらい今も部屋の隅で待っていてくれる
今回伝える魔術具は文官と医官が協力しなくてはならない
事前に兄達が連絡してくれたおかげで関係者が全員集まっている
はっきりいって10歳の子供が指導員なんて納得するのだろうかと思っていたが後ろに控える兄達がにらみを利かせている
何気に冷気が漂っている気がするが研究員達はおとなしい
大丈夫みたい
さすがです
ポケットの中から黒オーラが発生しそうで怖かった
「ここにいたのかアルエル兄弟」
何か来た!?




