中央編:2
中央で学ぶ事に特に興味も必要性も感じない
このまま中央など行かず変わらない毎日を過ごしたい
領地は不思議満載で飽きることがない
中央や他領へ旅等も良いかもしれないが、まずは自領だ
しかし将来の国の中枢を担う次世代が兄達と年齢が同じで交流もあり、いざという時の為にも面識くらいはある方が良い
見識を広げる為にも、一度は聴講生として実質は講師として中央へ行くようにとのこと
領地で開発された魔術具や薬について直接指導する講師として
そして考えが変わり学園に残りたいと希望するなら一般生徒へと変更することも可能だからと勧められる
また兄達の部屋はバス・トイレ・キッチン付きで従者等が傍に控えられるようにと予備の部屋がいくつかあるのでお試しには良い機会だ
兄達がいれば安全安心らしい。。。
安心はともかく安全って学校だよね?
「「弟で通そう」」
兄達がコソコソしているけれど聞こえています
実際は両性具有(雌雄同体?)ですが機能(成熟)していないので現時点では無性と医官に診断されている性別未定は変わらず
肉体的にも細身でスラリとしており凹凸も筋肉も少なく将来は男装の麗人系?
女性でもないから男装は違うかな?
まだ10歳なので子供です
イルさんに武道系もミッチリ仕込まれているので自分の身は自分で守れると思うし魔法や魔術は循環で防げることは経験済み!
私の循環の層は厚く、変換された魔力を循環へ巻き込み魔素へと戻し無効化する
おまけに全属性を持つ幻獣のウルルも一緒だから大抵のことは問題なし
ホームシックになってもウルルなら1時間で里帰り可能
現在領地内で研究されているのは文官と医官が協力しなくてはならない医療系魔術具
内臓系に精神系や視神経系、アレルギーに毒物等を発見できるサーチ系の魔術具
目視では見つけることが出来ない自覚症状の無い病をも見つける為の魔術具
前世で医学を学んでいた訳でもないのでとても難航した
定期的に性別や体調について診察してくれている医官の先生との会話が元となり研究へと発展した魔術具
今まで原因が解明されていなかった病の数々
まずは病の元を見つけることが出来れば治療方法も見つけることが出来る
状態異常
正常な状態を登録できれば違いは判明する
これは簡単に完成することができた
元々研究しようとしていた分野でもあったらしい
ただ医官と文官の共同作業となるので両方の知識のある者による調整が必要で研究は進んでいなかっただけ
一度進み始めると完成までは早かった
魔術具は作業の波に乗ると一気に完成した
そして一般的な健康状態のデータを収集し簡易版も完成
しかし先天性の病は…認識できなかった
循環では元気になれなかった子供達
おそらく先天性の病
遺伝性なのか
隔世遺伝もありえる
自分で自分を傷つける病
自己防衛力の暴走
癌は自己免疫力が暴走した結果
元気になれば癌細胞も活発になる
昔同じ病室に入院していた人が話していた
元気になり過ぎるとダメなのだと
退院する時に「ここへは戻ってこないように元気でね」と言われた言葉が今も心に残っている
病院なんて来る所じゃない
無縁な方が良いのだと声なき声が聞こえた気がした
元気で笑顔の溢れる世界
虚弱体質として生まれつくことが多い北の辺境
全体的に色白でスラリと線が細い領民達
肥満体よりは良いけれど儚げに見える
実は脳筋だけれど
体質なのだろう
図太くどんな困難があっても生き残るって気配は全くない
寿命としては国の平均らしいが本当?
もう一つ開発中の魔術具が魔力を使うことが出来ない人用の魔術具
空気中の魔素を取り込み自動で蓄積する充電器ならぬ充魔素器
電気の代わりのように使われる魔力
魔力は魔素の塊
理論的には作れるはず
魔力を使えない人用の魔術具は他者が魔力を補充する必要があるので完成させたい
魔力消費を抑えて効率的な魔素収集
本当に電化製品みたいだ
もしかすると魔素に頼り過ぎるのも良くないのかもしれない
前世でもエネルギーについては模索されていた
健康は幸せへの一歩
自立もまた世界を広げての幸せの一歩




