誕生編:1
回顧シーンは楽しくありませんが今後度々出てくる予定です。何故平凡で普通を望むのか過去の経験により伝わればと文章力の無さに涙しつつ
『はぁ~。。。』
脳内溜息も何度目になるだろう
状況がさっぱり分かりません
動けない。声も出ない。何も見えない。
感じられるのは心地よい温もりと時々乱れるけど規則正しいリズムの流れ
他にはたまに遠くの方からこもった音のような声のようなのが聞こえるくらい
ということは「体感」「聴力」はあるのかな?
することも出来ることもないので(気持では)寝たり(気分的に)ボーッとしたり現実逃避していたけど
現実逃避もそろそろ飽きてきたので現状把握に努めよう。
さて、どうしてこうなった?
最新の記憶はと思い起こせば記憶はしっかりあるようでソレも溜息から始まる
こちらは脳内ではなく言語(?)として発しているが…
「はぁ~。。。」
とうとう会社をクビになった。
厳密には来月だけど社長に会議室へ呼ばれて宣言されたのだから若干の誤差だろう。
倒産が先かクビ切りが先か微妙な会社だったけどクビ切りが先ですか…
それも一人しかいない経理・請求担当者…
私の業務を認識していないとは思っていたけど会議室へ呼んで会社の業績や資金繰りの悪化を来期営業売上予想一覧を提示して説明って提示する資料が間違ってませんか?
そもそも経営状況も資金繰りも一番知っているのは私だと思いますよ?
会話中に退職日が二転三転するので言った言わないにならないようにと退職日を記載した書面を要求したら今まで出したことがないからと書面発行を嫌がったが、これまでに散々気分でクビ切りをしていたのを見ていただけにあるはずだと強く要求しゲットした。
やはり後日、社長発信源で退職日問題が発生したが予定調和だ
最近新しく作られた遊歩道
お気に入りの帰り道
川沿いの遊歩道を歩きつつ思い出してはフツフツと怒りが湧き出す。
徐々に温かく日が長くなってきた川沿いはさぞやマイナスイオンに満ち溢れているだろうに心は冷え冷えと若干ブラック化していた。
ご年配の白髪の社長には以前から脳ドックをお勧めしたいほどおかしな言動がチラホラ
同じ説明を毎日
下手をすると一日二回、午前と午後に問い合わせてきたり伝えた内容が社長の都合の良いように記憶していたりと一般人としても経営者としても問題ありあり
一人しかいない経理担当者を決算月に辞めさせるなんて愚行の極みでは?
経験者もいないのに…
後任の方のご冥福を祈り合掌!
一年半前から会社の業績が悪化し改善も促していたがワンマン社長には難しいだろうと期待はしなかった。
辞めて転職しようかとも思ったが業務が経理なだけに引継中に業績に気付いて逃げられるだろうと諦めて留まっていた。
アラフォー女としては会社都合の方が失業保険も直ぐに貰えて良いと、ある意味待っていたら本日だったが、使えない出来ない男達が残って仕事のできる方々が辞めていきソノ業務を一人任されたというより丸投げされていた私としては会社貢献度が全く違うはずなのに男は切れないと、ここに男女差別が出てくるとムカッときてしまう。
おまけに数か月前に採用した一般事務の女性二人は残してってキル順番間違ってませんか?
平社員だったので給料もそれほど変わらないと思うだけにイエスマン大好き社長の好みのタイプではなかったんだなっと…お望みのイエスマンに立場的にも状況的にもそして性格的にもなれません私!
まぁ~今から考えても仕方が無いし基本生まれた時から不運とはお友達状態で現状もそういうことだろう
暗い思考になるのは空腹だからだなっと怒りしか湧かないエンドレスマイナス(?)思考をとりやめて今夜のメニューを残りものとか考慮しつつ考えていた時、猫の鳴き声が聞こえてきた。
モフモフ大好きとしてはどんな時でも聞こえるのだ!
自画自賛はおいといて周囲を見渡すと子猫が今にも落ちそうに発泡スチロールの蓋のようなものにしがみ付きながら岸から近いところを流されていた。
それを囃し立てながら追いかける数人の子供達
子供のいたずらにしては悪質な!!
ストレス発散だか何だか知らないけど命を何とも思わないなんてゲーム脳で想像力が無いのか本当にもう!
下手にかかわって逆切れされても困るけど怒り狂っている私は子猫優先で子供たちを蹴散らし、どんどん擦れて小さくなる子猫の鳴き声に焦りつつ追いかける。
日ごろの運動不足が祟っているのか追いつけない。
元々虚弱体質で運動音痴な私には颯爽と助けるというのはハードルが高過ぎた。
息を切らしながら何とか追いつき川へ落ちかけていた子猫を掬い上げた時
「あれ?」
子猫だけに集中し過ぎて周囲が見えていなかった為、気付けば川の中へ入っていた。
慌てて川から上がろうとしたが思いのほか早い流れに足がとられ体勢を立て直す間もなく引きづり込まれるように沈んでいった。
子猫を乗せた手だけはできる限り上へと上げていた記憶はあるが、それ以降の記憶が無い。
せめて子猫だけでも助かってくれていることを祈るばかり
私の不幸に巻き込まれていなければよいけど…
とダラダラ現状把握の為に記憶を掘り返していたら気持ちの悪いリズムの流れが伝わってきた。
いつの頃からか自分の刻むリズムの流れを感じられ、そのリズムは伝わってくるものと同じで規則正しく心地良い
ただ時々思い出したかのように狂ったリズムが伝わり気持ち悪くなる。
乗り物酔いのような感じ?
う~ん。この嫌なリズムどうにかできないかな?
どっかで私と繋がってるみたいだし徐々に自分の正確なリズムを伝えつつ巻き込む感じで
何とか…って何か見えないけどキラキラした暖かいのが伝わってきた!
何だこれ?
あれれ?
少しコツが分かったかも!
とりあえず助けてくれてるみたいだし頑張れ自分の為にも周囲の環境改善だ!