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閑話:2

いつもお読みくださりありがとうございます。

短い閑話が6まで続く予定です。

【母の思い】


私の顔を見るたび瞳が不安そうに揺れる

上の双子の息子たちとは随分違う

といっても息子たちも規格外なので基準にはならないけれど…

魔力検査前に魔術具なしで魔力を無意識で使い出した息子達

熱かったのか水の球を呼び出しての水浴びには本人達も周囲も驚きだった

目が離せない状況にイルさんがお目付け役と教師役を申し出てくれた


優しく抱きしめてもビクッと硬直させてからホッと体から力を抜いて恥ずかしそうに嬉しそうにヘニャリと笑う

何がこの子を不安にさせるのだろうか

私の気のせいなのかと思っていたけれど夫も母も私に対してだけ不安げな様子を見せていることに気付いていた

イルさんに相談すれば気長に愛情をたっぷり与え続ければそのうち落ち着くだろうと言われた。

イルさん

イルクオーレ

この森の守護者

初代の領民たちに森との付き合い方を教え遠い将来に起こるであろう悲劇についても伝えてくれた一族

黒髪黒目の一族でふらりと現れてはふらりと消える

領地に問題が発生する時は必ず一族の者が現れ助けてくれる

不思議な一族

イルクオーレという名を代々受け継ぎ領地の家族として迎えるようにと初代から代々領主へ申し送りがされている

他の血を入れても出生地がこの地なら必ず淡い色彩を纏う次世代達

「外」へと出ることを推奨し出てはみるものの戻ってくる

この地で生まれ育つと優秀な者となることが多く他領や中央には常に求められる人材となっているのに


息子たちも何か思うところがあるのか常に手を握ったり抱きしめたり、まるで離れていかないように繋ぎ止めているかのようにもみえる

イルさん曰く私や母、周囲の者たちを健康にし幻獣と会話までできる性別未定な私の大切な愛しい子

どうかいつまでも安心して幸せに笑っていて欲しい

その為に母親である私が父親であるロイズもいるのだから


愛していると言葉で態度で指先で眼差しで名を呼ぶ声に乗せて全てで伝える

愛されていることを私達の私の大切な愛しい子

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