幼少編:10
いつも読んで下さり有難うございます
基本14時更新にしていますが修正等の手違いで前後することもあるようです。すみません。
入学してからは基本兄達と一緒に毎朝登校です
午前中が校内での座学中心、午後からは森や森の外での実習となるのですが3歳にはお昼寝も必要ですので森の外での実習はしばらくお預けで兄達だけ参加します
しっかりした体つくりの為にも校内でできる授業や建物付近の森で体力作りです
研究所へもイルさんや先生が一緒であれば入れるようになり医官や文官の方々の研究を見学します
魔力は大量にあるのですが魔術具を使っての魔力変換もできない少数派のようですので魔力を使わない「副」を中心に学ぶことになりました
兄達は器用なので両方学んでいるようです
父だけでなく兄達もチートそして領民たちも…
普通が良いとは思っていたけど領民の平均が既に国の平均を大きく上回ったトップレベルだとは…
私はもしかして落ちこぼれ予備軍!?
中身オヤジ化したオバサンってあれ?
女性がオヤジ化したらオバサンだっけ?
まぁ~ソレはおいといて、年の功が全くきかない
アドバンテージはどこぉ~?
でも兄達もいるし魔力が使えなくて落ちこぼれても大丈夫だよね
領民チートは教育方針の賜物だ思う
個々に見合ったカリキュラムに個別指導
長所を伸ばし短所を補う教育
自給自足が出来ている産業も責任者は一応いますが領民全員で協力して作業に当たっているので得意不得意はあるものの誰でも何でもできます
好きなことを好きなように皆で協力しながら成し遂げていく領内の風潮はとても素敵です
こんな田舎だと閉鎖的で結婚や出産についても大変なのかと思えば研究所があり趣味に没頭する者が多いからか結婚出産を強要する風潮はない
母は虚弱だった為一人で領主の業務をこなすのは難しいだろうと複数名が中央で学んでいたそうだ
虚弱だからと排除するのではなく支える為に…
ココの人達は「領主」という地位は貧乏くじだと考えている節があるみたい
確かに趣味に没頭する趣味人の集団に近い領民性
森が認める善良な人間性
今生では両性体というかどちらも未成熟の為無性体の方が近い肉体にも関わらず大切にしてくれる
こんな閉鎖的ともいえる僻地では前世であれば一種の迫害染みたこともありえるのに…
今の私はとても恵まれている
素敵な兄達に家族、そして周囲の方々
前世で既婚者の男性からも女性からにもよく言われたし聞かれた
結婚しないのかと…
子供はどうするんだと…
親に恵まれ幸せな幼少期だったから言えるんだよと心の中で返事した
結婚しない、できない
子供が出来ない、作らない
子供が居ればいたで一人っ子は可哀想
あなたはお兄ちゃんなんだからお姉ちゃんなんだから
今生の私のように相手を思いやれるような兄達なら兄弟となれるのも幸せだろうけど
上の子になったり下の子になったりは親の都合
子供の都合では全くない
例えば、ある日突然夫が若い女を連れてきて今日から一緒に暮らすから仲良くする様にと言われて妻であるあなたは仲良くできる?
若い女性ばかりを可愛がる夫を見ても何も感じない?
上の子にとっての下の子はあなたにとっての若い女性と同じ
若い女性をばかりを可愛がるのを目の前にし又そのしわ寄せが妻であるあなたにきても大人であるあなたは何も思わない?
大人のあなたが出来ないことを子供に強制するの?
もちろん分け隔てなく育てられる人もいる
愛人を複数囲っても不平不満もなく全員を幸せに出来る甲斐性のある男性だっているのだから子育てだってできる人はいるのだろう
でも年子は肉体的体力的に大変では?
兄弟がいたための不幸
兄が犯罪者になった為婚約解消となった妹
何かの特番で見た記憶がある
もちろんそんな男はコチラから願い下げだって考えもあるとは思う
夢に向かって幼いころから頑張っていたが兄弟が犯罪者になった為夢がかなわなくなった人
身内に犯罪者がいると成れない職業もある
私に結婚を勧めた面倒見の良い年上の方々
親切心だとは思います
でも実際の結婚は個と個ではなく家と家の結びつきです
私と結婚すればもれなくついてくる親兄弟
親戚になります
名前を勝手に使われて利用されても良いですか?
大切だと思う相手であれば迷惑をかけたくないと思うのはオカシイですか?
本当に一人っ子は可哀想?
子供のいる友人も下の子が可愛いとか女の子より男の子の方が可愛いと近くで本人の子供達が遊んでいる場で普通に言っていた
上の子は母に愛されたいから、近くで見ている母の苦労を少しでも減らせるようにと自身の甘えたいといった感情を抑えて良い子になる
良い子になればなったで手がかからないからと放置される上の子
思いが一方通行
逆に問題行動をする子供もいる
自分を見てって
幸せな結婚はもちろんあるけど強要するもの?
結婚は本当に皆が幸せになれる?
離婚する人も多い
幸せの形は人それぞれ
周囲が強要することでも幸福か不幸かを勝手に決めるものでもない
幸せかどうかは本人が決めるのだから
私は私なりに幸せになる努力をした
嫌なことに自分の心のエネルギーの大半を向けるなんて無駄
母や父、家族を恨んだり憎んだりできれば楽だったのかもしれない
でもそんなマイナスの感情なんて私にとって何の助けにも救いにもならない
不の感情にとらわれて停滞していては未来にある幸せを自身で築く幸せをつかみ取れない
頭では理解していても心がなかなか思うようにならなかったこともあるけど…
頑張ったと思う
実際、それなりに幸せだった
そして今生は前世よりずっと幸せになれそう
今現在すでに幸せ
身に纏っている色彩は派手で目立ちますが顔立ちは普通で能力は平凡
淡い色彩の多いこの領地では逆に目立つが、このまま平穏に生きていけそう
家族関係も良好で心強い相棒ウルルもいて今生は幸せに暮らしている
自分にとっての幸せ
世の中が一方的に決めつける幸せではなく自分にとっての自分だけの幸せ
最後の日が来るその時まで笑っていたい
森との付き合い方の授業はウルルも解説してくれるのでとっても楽しい
必要な素材を幻獣にお願いする時は必ずお供え物のように幻獣が大好きな甘いお菓子をお手紙(依頼書)に添えます
人前に姿を現さないだけで無数に存在する幻獣
好奇心はあるけれど人と関わろうとするのは能力の高い変わり者だけだとか
運ぶのが大変な木材等をお願いする時は荷台も置いておくと積み込みまでやってくれる
森の少し奥にある広場
祭壇の様な台があります
あぁ~見えないだけでこちらの様子を窺っているのが循環で把握できました
たくさんいます
幻獣本人が望まなければ姿を見ることはできませんが存在は確かにしています
ウルルが側に居るので私に興味津々みたい
まるでハムスターみたいな可愛い気配が…鼻血出そう
ギャーッ
ウルルさんそんな目で見ないで萌えます
って嘘です!
萌えません!!
ぽふっぽふっ!
子猫のやわらかい肉球でパンチされても嬉しいだけですよ私!
あっ…契約しているから心の声ダダ漏れだった
優しいウルルは爪を出さずに肉球でパンチを続けるのだった