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幼少編:5

もうすぐ三歳になります。

赤ちゃんから幼児へいつの間にかランクアップ済み

歩けるようになったけど動き回ると周囲に迷惑がかかるので一人の時は本を読んで過ごすことが多いです。

誰でも図書館で自由に読書して良いので助かります。

ただ借りる時には手続きが必要で学校へ通えるようにならないと許可が出ません

貴重な書籍も大量にあるので当然の処置ですから仕方ないです。

読書しながら循環でも情報収集

情報は入ってくるのですがあまり知識として蓄積はされないようで手抜きはダメですね

努力あるのみです


兄達が昼間通っている学校へは自分で自分の事が出来るようになればいつでも入学可能で卒業は本人の希望や適性を見て判断されるます。

私も自分のことは自分でできるの(トイレもね!)ですが子供用の階段でも上り下りなどサイズ的に問題がある為入学許可がおりません。

移動とか危ないですから…

やはり兄達と同様、早くても5歳くらいにならないと難しいようです。

教育内容は小学生~高校生くらいでしょうか?

研究所もあり本人の希望と適正によっては入ることが出来るので大学~研究者まで学べるようです。

研究所というのは魔素の濃度が高い幻獣の森の恩恵で医官に活用される「薬草」「魔草」や文官に活用される「魔木」「魔石」が採れるた為国の指示により研究をしています。

入手方法は魔力の濃度が高過ぎて人は立ち入れない為、幻獣への「お願い」で成り立っているのがスゴイ

幻獣は知能が高いので必要とする理由(用途容量)をしっかり伝えないと聞き届けてはくれません。

乱獲はココで防がれます。

医官に文官、他に武官と3種があり中央で専門課程を終えた人で基本的には中央(国)で雇用され派遣という形で着任します。

国家公務員みたいな感じ?

もちろん本人が望めば中央と領地の許可が必要ですが本人と領地で直接雇用契約を結ぶことも出来ます。

地方公務員かな??

父がのこパターンで最初中央勤務だったのを母を支える一人になりたいと移動の希望をだし文官(副)と医官(副)での着任となり母と思いを通わせ退任し現在の領主代理に

森と山に囲まれた天然の要塞となっているこの地では特に武官が必要ないので単身赴任的に定期的に数人が入れ替わり対応しています

何かあった時の為と教師役に一応必要なので…

学校は中央から派遣されている方々もしくは地元の人間が教師役を担います。

他領にはない「森との付き合い方」の授業は地元の人間でなければ務まりませんし中央で学ばなくても十分教師が務まるからです。

研究施設があることからも教育レベルは中央よりハイレベル(マニアック?)になっています。

ちなみに医官・文官・武官にはそれぞれ正と副の二種類に分かれ正が魔力あり副が魔力なしの教育課程です。

魔力があっても適性などの関係で学べないことがあるからです。

この魔力あり・なしが重要で学ぶ内容も違ってきますので例え同じ医官でも必ずこの正副二人一組で行動することが義務付けられています。

魔力をもって対応する場合と魔力に頼らず対応する場合では全く違った結果となることが多いからだそうです。

研究所への派遣は人気が高いそうなのですが森に認められければならない為、超難関となっており一度着任すると誰も移動したがらないので領民たちと結婚する場合が多く辺境の地ではあるが近親婚等で血が濃くなることが防がれているそうです。

まぁ~中央からは馬車で一ヶ月はかかる場所ですから一度着任したら戻るのも大変で居ついてしまうんでしょうね!

特に研究職の方にすれば夢のような「宝の山(森?)」でしょうから…

将来何の勉強をしようかなぁ~

医療を知りたいから医官コースと魔術具を作ってみたいから文官コースの二つかな

魔術具!

これがすごく面白そうです!!

種類として上位・中位・下位と3種類あって下位は生活魔術と一般的に認識される魔術具で誰でも使え素材は魔石だけで握りこぶし大の丸い珠の形が多いです。

中位は適性(属性と相性)が必要な魔術具で魔木や魔木と魔石を組み合わせたものでサイズが様々な杖のような形になっています。

上位は滅多に無いのですが個人用にオーダーメイドされ本人以外は使えず素材は希少な聖白金と魔石を組み合わせ装飾品として常に身に着けます。

希少な聖白金も実は幻獣の森でとれるようなのですが幻獣さん達も滅多に分けてくれません。

なにしろ聖白金は自在に形を変えるので小さなリングとして作成しても使用者本人の意思でブレスレットやアンクレット、サークレットと変形が自由自在

いつかは自分で作ってみたいなぁ~と使用目的とか全くないけど…


前世でも好奇心旺盛で転職先の業種でオモシロソウを選んでいた

一度死んだくらいでは変わらないみたいです

もしかするとオモシロソウは危険!?


「「シルディ迎えに来たよ。一緒に行こう」」

図書館なので控えめな声で学校を終えた兄達が迎えに来ました。

学校の建物の前に図書館があって図書館の隣に領主館があり、その向こうに父が主に執務している執務室のある役所なんです。

私も一人で座れて食べれるようになってから家族でのティータイムに参加してます

父が忙しいので少なくとも一日一度は会話をする時間を取りたいと頑張ってくれてます。

兄達が一人で座れるようになってから始まったお茶会だそうです。

父も年に一度の春の中央会議資料作成がなければ朝晩の食事も一緒にとれるのだけど税収の計算から研究所での研究結果の報告書をまとめるのに大変

特に一癖も二癖もある研究所のメンバーの資料は研究内容をある程度理解していなければならなず中央会議で年度予算も全て決まるので資料は大量に準備しなければならないようです。

本を片付けて両手に花ならぬ両手に兄

「アル兄ぃ~エル兄ぃ~お迎えありがとうでしゅ」

サ行が難しくてやっぱり噛んじゃった

舌がまだ短く筋肉も未発達なので練習あるのみ

「「ふふふ。シルディこそ待っててくれてありがとう」」

実は兄達の学校が終わるのを待っていたのに気付かれてしまいました。

今日は良いお天気なのでお茶会の後に一緒に森へ連れて行って欲しかったんですよね!

森との付き合い方の一環で希望者のみ天気の良い日はお年寄り~赤ちゃんまで参加できる年齢制限のない森散策があるんです。

赤ちゃんを抱っこしたお母さん方も参加してママ友会してます。

年齢層の広いクラブ活動みたいな感じかな

ただお昼寝が出来ないので夜は早くに眠くなるのが問題で何度かお風呂前に寝ちゃいました。


「「アルとエルとシルディです」」

「でしゅ」

父の執務室の隣の控室の扉を兄達がノックして名乗ります。

間もなく父が扉を開けてくれます。

既に母も祖母も居て待っていてくれたようです。

会う度に父にギュッ母にもギュッ祖母にもギュッとハグされます。

母のハグはちょっと身構えてしまいます。

照れますが大好きよが詰まっているハグは大好物です。

ついつい変な声が漏れます。

「きゅふぅ~」

兄達にまでハグされます。

家族に愛されているんだと感じて嬉し涙がにじむことが時々ありますが内緒です。

ハグって良いですね!

もちろん私も一人一人にハグし返しますよ。

そして最後に

「ぽ~もおちゅかれ様ぁ~」

父の幻獣にもご挨拶

ポーの言葉が理解できるからかポーも相手をしてくれて仲良しです。

『疲れることなんてしてないよ!それよりお茶菓子が旨そうだから早くお茶にしよう』

手乗りサイズで飛んできて私の肩へとまります。

「お菓子が美味ししょうでしゅか?」

家族は幻獣と会話する私をニコニコして見守ってます



ポーの胸の辺りのモフモフは超気持ちが良いので頬を寄せて堪能します。

近過ぎるとポーが肩から落ちるので要注意です!

「えぇ、とっても美味しそうよ。食べてみて誰が作ったか当ててみてね」

母が無茶ぶりします。

領地では皆が家族のような(実際縁戚)関係なので差し入れもすごいんです。

というか皆で厨房で一緒に作ってたりもします。

兄弟3人仲良く「えっ!?」って顔になっちゃいました

「ふふふ。じゃぁ~私がお茶を入れるから先に座って待っておいで」

祖母が他人事だからか楽しそうに席を勧めてくれます。

「「「はぁ~い」」」

皆で仲良くテーブルにつきます。

あれ一人足りない

「お父しゃん。イルしゃんは?」

最近では兄達に付いていることが少なくなったイルさんですが家族が揃う時はいつも一緒です。

「あぁ~イルは落ち着いてきたので戻ったよ」

はて?

何が落ち着いてどこへ戻るんだろうか

「「お父さん、それじゃ~シルディには分からないよ。いつもの事でもシルディには初めてなんだから」」

兄達には伝わっているようですが私には伝わりません。

「ロイズったら説明を簡単にし過ぎよ」

あっ母にもダメだしされて父が凹んだ。

「シルディ、イルさんは森の守護者なの。領地や私達に何かある時は助けになるように来てくれているの」

何と!

森の守護者さんですか

普通の方ではないと思っていましたが父の補佐とかではなく守護者さん。。。

あれ?

魔素の濃度が高いので「人」は入れないのでは…??

まぁ~それより

「ちゅぎ(次)はいつ会えましゅか?」

居るのが当たり前過ぎたので居ないって知ると急にウルッとなってしんみりします。

幼いせいか涙腺がかなり緩いです。

そんな私を見て父が慌てて

「今回はシルディの誕生日までには戻ってくるよ!…あっ」

戻ってくる日程がなぜ決まっているのでしょうか?

おまけに言いながら慌てる父が怪しい

ってか私の誕生日の為に出られたのですね…父よ

お茶を入れて配ってくれている祖母が呆れ顔です

「さぁ~お茶も入ったし皆でお菓子を頂いて誰が作ったか当ててみましょうね」

私達へ笑顔を向けて話を思いっきり逸らす祖母に素直に乗っかりましょう

私は何も気づいていません

「お祖母しゃんお茶ありがとうごじゃいましゅ。ぽーにお菓子でしゅ」

私用のホットミルクにお菓子を添えてもらったのでポーへお裾分けです。

もちろんポーの前にもお菓子が取り分けられていますが私だけ違う種類だったので…

幻獣は魔素や魔力が食事ですがお菓子大好きなので嬉しそうに食べます。


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