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銀河機動戦記~紅蓮の飛鳥~  作者: 恥骨又造
第一章:『地球激闘』篇
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出動の時!?

そう黒崎に宣言して、刹那的な閃光が両者の間で煌めいた。

翼による、面にみせかけての胴による鋭く一閃が黒崎に放たれたが


これを読んでいたかのように、防いだ。

翼の小手めがけて氷のように冷たく研ぎ澄まされた、


反撃に出たが翼も無理な体勢から相手の小手めがけて

僅かに翼の小手が先に当たり、轟音ともに叫び声が二つ重なって響いた。


「危なねぇ……。一コンマ遅れてりゃ、やられてた。

見事だったよ、あの反応で俺の意表を衝いた反撃には!」


ハイレベルな模擬選だった。はじめて、飛鳥以外の人が剣道をやる瞬間で

戦慄を覚え、鳥肌を飛鳥は感じている。


みんな言葉を失い、飛鳥はこの二人の戦いの称賛の拍手を送っていた。

パチパチ・パチパチ・パチパチ……。


みんなも、飛鳥に続き道場はライブ会場のような一体感に包まれた。


「はい! そこまで。水城副部長の方はとりあえず、終了かな」


先ほどの二人の戦いに触発され、俄然飛鳥の闘志が体中を駆け巡っていた。

後輩たちも触察され、飛鳥との模擬戦に燃えている、ようだった。


後輩たちは話し合いジャンケンで順番を決めて、名乗り上げた。


「飛鳥さん。僕もあなたとの力量を知りたいです。黒崎や田中には

負けたくない。だから、本気でお願いします!」


ヒシヒシと伝わってくる瞳で飛鳥を見て、彼は「うん。とことん、やろう!」

そう言って、頷き飛鳥の限界を確かめる戦いがはじまった。


「ったく、飛鳥の野郎……。自分の島、全部制覇しちまうなんて。

俺の立つ瀬がないぜ。なぁ、風間マネージャー?」


呆気にとられた命は、しばらく沈黙していた。

みんなも、飛鳥の戦いに固唾を飲み見舞ってくれ、

最後の一人を撃破したときには翼たちの戦いによりも、拍手喝采だった。


「……飛鳥部長は化け物です。副部長も強いですが、飛鳥部長の強さは別次元……。

でも、いずれはあの人を超えたい。いや、超えてみせる!」


ハッと! 我に返った命は描きかけのノートと手を再び活動させた。

目を見開き、自分が機能停止状態だったことを思い出して頬を赤く染めながら。


「嘘?! 私が飛鳥君の限界だと踏んでいた人数を全部倒しちゃうなんて」


確かに、あの怒涛の五連戦は飛鳥の限界を超えた。

それこそ、『人斬り抜刀』際並みだった。


意識が朦朧とするなか、一心不乱二本の竹刀を操り一本を大量生産していた。

彼自身言うのも恥ずかしいが、試合でもゆるがない一本級。


ここにきて、飛鳥は一段階剣道……。

人として成長したと感じられた。


「ともかく、今日はハードの稽古でしたのでこれにて終了です。

各自お家でしっかり体をケアしてください。では剣持部長。号令を!」


命ちゃんがほぼ、まとめてくれたが。

飛鳥は渡れたバトンを引き継ぎ役目をまっとうすることにした。


「はい、命ちゃん。ではみんな、次の大会に向けて頑張っていこうね?

それでは、ありがとうございました! みんな、また明日ね」


みんなの気持ちいの言いかけ声が返され、この日のハードな稽古は終了した。

三年生がいない剣道部では、飛鳥たち二年生が最上級生だ。


だから、一年生の後輩たちに任せて先に上がるのがルールだった。

少し申し訳ないが、これは剣道部の伝統だ。


飛鳥らも一年生の頃は三年生の先輩にシゴかれ、やっていた。

古臭く嫌な風習だけど、飛鳥たちはこれを後輩たちに引き継ぎ

卒業していった、先輩たちに剣道部を守っていくと誓っていた。


「あ、剣持君。今日だけど、先に帰ってて! 私少し顧問の先生と

話し合ったりするから」


いまさらながら部長の飛鳥がいなくてと思いつつも、飛鳥は命に同行しようとした。


「いいの、剣持部長。ちょっと、先生と話すだけだから。

早めに帰宅して、体を休めてあげて!」


翼に肩を叩かれ、飛鳥も疲弊しきった体だったので、無理をしないで

命に任せた。


「うん! 頼んだよ、命ちゃんは。それじゃ、また明日学校で」

ノートを脇に挟んで、ポーズをとり合点承知と言ったようすだった。


「へへ、了解。それじゃ、おやすみ、飛鳥……君」


ドラマのワンシーンを彷彿される、お別れだった。

もちろん、翼にかわかれながらも華麗なスルースキル発動により、

無効化して校門まで翼と歩き、別れ帰路についた。


家についてからは、疲れ切った体を癒すためにも風呂を沸かし

今日の夕食の下準備をして、風呂が温まるのを待った。


それにしても、相変わらずこの家は殺風景だった。

NETEROでは父さんと顔を合していたが、家にはまったく帰ってこない。


この年にもなって、寂しさはないが。

静かで生活感がまるでしない。


『風呂が焚きあがりました』と機械の音声で知らせてくれた。


「とりあえず、風呂に入って夕食を済ませて、至福のときを過ごして

また、気分を入れかえなくては……」


学ランの制服を脱ぎ捨て、飛鳥は少しラフは格好で風呂場まで向かった。

そう一人ので、こういうときは、とっても楽ちん♪


少し汗のにおいがする、服を洗濯機へとダイレクトに左手を添えて

投げ込み、シュート。二メートルの距離なので、外さず入れられた。


風呂場に入り、ギトついた頭皮を洗い流した。

そして、ここ最近つきはじめた自分の体の筋肉を確かめるように体を洗った。


このとき飛鳥は、少しナルシストだったと自分で懺悔した。

一通り湯船に浸かり、冷めないうちに体を拭き取った。


手短に冷蔵庫に余っていたもので野菜炒め風に料理を加えて

飛鳥は一人で夕食を終えて、お皿を洗い部屋に向かった。


「さてさて、アルティメットウォーズをやりつつ。

この前、見逃したアニメでも見て今日は寝ようかな」


ウィーン! という機動音で携帯ゲーム機を立ち上げ、

ベッドで肘を立て仰向けでプレイしはじめた。


ゲームのロード中の待ち時間でTVのハードディスクを

呼び覚まし、毎週予約していたアニメ集を選択して

飛鳥は第二の至福のときを迎えた。


まさに、『リリン』だけに与えられた、歓び。

しばらく、ゲームとアニメで飛鳥は楽しんでいると


腕輪から、蘭大尉の声が聞こえた――。

途端に飛鳥はもう『一つの世界』の自分を思い出した。


「あばば! えーと、ここを押せばいいのかな?!」


とりあえず、うろ覚えながら腕輪の外側についていた

ボタンを飛鳥は押してみた。


「お、出てくれたね、飛鳥君。こんばんは、元気してた?」


仕組みはあんまり理解していないが、腕輪のどこからか

綺麗な声が聞こえて、飛鳥はあいさつを返している。


もちろん、元気だと伝えむしろ、最高にお休みを謳歌していた。


「よかった、楽しんでいるみたいで。なんだかんだ、

休暇も半ばにさしかかったけど、大丈夫よね?」


彼はわかっていた。だから、翼に自分の隠された思いも告げたし、

剣道部にも参加して安心できた。


もう少ししたらまた、みんなの平和を守るために戦う。

飛鳥は起き上がり、右手を握りしめて蘭大尉に返答した。


「はい、紅蓮丸が恋しいです。それに、『紅蓮の飛鳥』として

まだ、活躍してないですから」


ふふ。と腕輪越しに蘭大尉の笑みが想像できた。

その後、捕捉説明を受け蘭大尉との通信を切った。


飛鳥はベッドから、完全に起きてゲームとTVを沈黙さえ、

明日の学校に備えて早めに就寝した。


残りの休暇も命ちゃんや翼たちと有意義に過ごして、

大切なひと時だった。


少し前なら、退屈でありきたりな生活だと悲観的だっただろう。

しかし、これからはそれとお別れだ。


最終日の休暇を終えて、人類の平和を守るもう一つの飛鳥の姿に

戻るときがきた。


この日の朝もいつもように軽快なアニメソングに起こされ、

飛鳥はテンションを高めで、食パンを口に咥えて学校に登校した。


登校途中に命ちゃんや翼と出会い教室に入り一限目の授業が開始された。

ぼーとしつつ、ノートをとり……。


そういえば、小テストがあることを思い出していた。

でも、あまり意識していなかった。


きっと彼なら、ある程度の点数を取れると確信しているからだ。

だが、その思惑は間違っていた。


忘れかけていた頃に彼らはやってきた。 


「それでは、昨日言っていた、小テストをはじめるぞ!

簡単な確認テストだから、時間は三十分間だ」


そう先生が淡々とクラスメイトたちに告げて、テスト用紙を配りはじめた。

飛鳥は集中して、懸命にテスト用紙に筆を進めた。


基礎的な元素を記号とこないだ、物理の実験した内容で

次々と空欄を埋めていき開始そうそう、半分ほど飛鳥は問題を解き終えていた。


一段落して、教卓の上に飾られている時計を見るとだいたい、十分ほど経過していた。

休憩を終えて、再び問題を解こうとしたときだった――。

静まり返った、教室にウィーン・ウィーンと機械音が鳴り響いた。


みんな一度、身の回りを確認するも無駄だった。

都内ではそれなりの進学校なので、朝のホームルームでは携帯電話や

その他、もろもろの貴重品を担任の先生に預けている。


よって、この機械音は昨日飛鳥が部屋で聞いた音であり、

多分、蘭大尉による緊急の報せのはずだ。

彼はわざとらしく、大袈裟に演技して先生に訴えかけた。


「先生! お腹が痛いので僕はトイレにいってきます」


テストの答案を裏返して、いまなお鳴り響く音を気にしつつ教室を飛び出た。

トイレの個室に入り、立ったまま、昨日同様に飛鳥は腕輪の内側のボタンを押した。


「……はい、剣持です。ど、どうかしましたか?」


腕にできるだけ、顔を近づけて小声で喋った。

すると、雑音が聞こえ蘭大尉の声が聞こえてきた。


「あ、飛鳥君。いま、学校よね? それで……ついに、『奴ら』が動き出したわ」


珍しく、蘭大尉の声が震えている。

それもそのはず。


ついに、彼らが再び動き出した。


「はい、学校です。それも、小テストを抜けていま僕はトイレの個室にいます」


彼は自分で話していて、このあと、どうなるか理解していた。

もちろん、蘭大尉からはいますぐNETEROへと召集された。


学校の校門外れには、飛鳥を迎えるためにもう蘭大尉がきているらしい。


「わかりました。あと、五分後に向かいます!」


腕輪の通信を切り、トイレの個室から飛び出して教室にトンボ返りした。


「先生すみません。僕は早退します。ですから、僕のテストはここまでです。

では急いでいますので、失礼します……!」


一斉にみんなの視線が彼に向けられ突き刺さった。

命はあっけにとられ、すっとんきょんな声を出していた。


翼は表情一つ変えず、真剣にテスト用紙と向き合い、筆を進めていた。


「みんな、うるさくしてごめんね。それじゃ、また明日!」


韋駄天ダッシュで下駄箱へ向かい、上履きを素早くパージして

ロハーを地面に置き、上履きを戻して、蘭大尉が待つ場所ダッシュした。

正門を出て辺りを見合わすと、それは飛鳥の目に入った。


真っ赤なスポーツカー風にデカデカと『NETERO』と書かれた

ロゴ入りの車を見つけた。


すぐさま、道路を渡り車に駆け寄った。

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