91軒目 タイトル何それ、おいしいの?
「残るは、ここだ」
夜10時、○○本庫商店街、飲み屋以外の店は、シャッターを閉めている店が多い。商店街の入り口にある、口車塾○○本庫校から出る生徒がたくさんいる。制服姿の中高生、私服の浪人生。
この中に大成はいるのだろうか、一斗はなかなか塾に入る決心がつかずにいた。一斗がたたずんでいると、バンとドアの閉まる音がした。
「?!」
一斗の目の前が真っ暗になった。目の前にあるのは、ドア。いつも倒している敵のドア。
「ユー、君は、庭付き一戸建て3000万じゃ―ねー。こんなところで何をしてるんだい」
後ろからマイクを通した軽い調子の男の声。上から光が差した。一斗が見上げると、蛍光灯の光だった。前にはドア、後ろにはスタンドマイク、上には蛍光灯。それ以外の場所は、真っ暗。一斗は敵に囲まれて、逃げられなくなった。しかし、敵はいつものドアと、マイクと蛍光灯。恐れることはないはずだ、一斗はそう思って鍵を握った。
「建築戦隊 庭付き一戸建て3000万ジャー」
一斗は庭付き一戸建てに変身した。
マイクは爆音で3000万ジャーを、一斗を苦しめた。ドアの叩く音も響く。ドアはチラシをまき散らした。特売のチラシ、スポーツクラブのチラシ、ピンクなチラシ、一斗の目を苦しませた。特にピンクなチラシには堪えたようだ。
「どどめいくよ。口車塾勧誘攻撃」
ここで一斗の意識は途切れるのだった。薄れゆく意識の中、一斗は口車塾の窓から大成の姿が見えたような気がした。
それから二日後の夕方、丹羽家にて。
「なあ、最近一斗の姿を見ていないなあ」
仕事から帰ってきたロンが。妻の華子に言った。
「そういえばそうねえ、帰ってこないなら、連絡くらい欲しいわね」
思い出したように、華子が言った。日頃から影の薄い、丹羽家の長男一斗は、2,3日くらい不在でも気づかれないようだった。家の電話が鳴った。ロンが取ると、一斗の会社からだった。
「一斗が二日間無断欠勤ですか? 携帯も通じないと。 ええ、家にはいません。はい、こちらでも探してみます。ご迷惑をかけて申し訳ありません」
電話を切ったロンは、ダイニングテーブルの上にあった新聞に手を伸ばした。折り込まれれいたチラシの中に、宛名の書かれていない茶封筒があった。ロンは中を開けてみた。
『丹羽一斗は口車に乗せられた。第二話』
A4コピー用紙にそう印字されていた。
☆巻末おまけコーナー☆
Q ○○レンジャーの中で誰が一番強いの?
A それはのはら……ではなくて、順位は決められません。理由は、皆住宅の種類が違うからです。一戸建て、アパート、マンション、商業ビルと。これはプロレスラーと相撲取り戦ったらどっちが勝ちますかという質問と同じです。
ただ、レイナと真由は同じマンションですので、強さは決められます。真由の方が強いですね。




