表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
建築戦隊〇〇レンジャー  作者: たかげるげVSたこやま
街フォーム研究
86/114

86軒目 寛子VS大成

深刻な話です。防災訓練から同じ日なんだけど、この日が長いね。


 大成は寛子に連れられて、庄司ビルに来た。

一階の寛子の住居で、大成と寛子は向かい合って座っていた。

「わたしゃ、今年度いっぱいで引退するんじゃ」

寛子はすぐに用件を切り出した。

「引退って、何を?」

「建築戦隊とここのビルからじゃ。わたしゃ、伊豆にいい老人ホームを見つけてのう。そこで隠居するんじゃ」

寛子は高級ホームのパンフレットを大成に見せた。最近流行りの優良老人ホーム、数千万の一時金を払って、マンションの一室に入居し、食事も出るし、温泉やプールや病院もすぐそばにある。

「寛子おば、金持ち〜。で、庄司ビルはやショージコーポは?」

富川駅前の三階建てのビル、庄司ビルと隣町のアパートショージコーポのオーナーの庄司寛子。

「大成のお隣さん引越しだのう」

「ああ」

「101の人は今月一杯で、引っ越すのじゃ」

「じゃあ、来月からは、ショージコーポにすんでいるのは、オレだけ」

「さよう」

「やった〜。これでうるさくしても怒られない!寛子おば、他の部屋使って良い? 」

「ダメじゃ。ショージコーポはもう解体する」

「どうして?」

「もう築年数が古いから、建て替えるところじゃった。良い機会じゃ。庄司ビルの後を継ぐか、それとも他の場所へ行くか」

「!」

「大成、自立せよ。もうわたしゃ援助はせぬ!」


大成はしばらく考えた。

「叶えたい夢があるから、高校を卒業した後に、就職しなかったんだろう」

「ああ、オレは音楽でプロになる!」

「最近、オーディションは受けたのか? プロになる活動をしたか?」

大成は黙り込んだ。

「日々生きるだけかのう」

大成はただ、頷いた。

「まあ、よい。時間はもう少しある。今10月で、3月までじゃから、あと5ヶ月。じっくり考えるがよい」


ピーンポーン。ピーンポーン

しんみりした空気の中、チャイムを連打する音。寛子はインターフォン越しに対応する。

「口車さん、なんじゃ、何度来ても、あんたらに売る家はない!」

「そういわずに売ってくださいよ。私たちに。庄司さん。売る気がないなら、建築戦隊で勝負しましょう」

「口車?」

大成は驚いた。

「ああ、最近よく来る。でも敵に売る家はない。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ