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建築戦隊〇〇レンジャー  作者: たかげるげVSたこやま
進め! 口車家の野望
69/114

69軒目 防災訓練に出動

家は守るものです。

 建築戦隊として、地域の防災訓練に呼ばれた。


 ある秋の日曜日、町内会の防災訓練が行われた。町内会の役員や希望者は、小さな公園に所狭しと集合した。

「今回の防災訓練は、外を歩いている時に、何者かに襲われたらという訓練をします」

前に立つ町内会役員は、丹羽ロン。何者かに襲われるって防災訓練とは違うようなと、ロンの息子の一斗は思った。

 クマの着ぐるみが3体現れた。

「ぐお~。ぐお~」

集合している町内会の人に襲い掛かる。びっくりしている、町内会の人々。これは、訓練。変身の時だ、一斗は鍵を握った。

「建築戦隊 庭付き一戸建て3000万ジャー」

一斗は庭付き一戸建てに変身した。

「皆さん、この家に入って下ださい」

ロンが拡声器で指示をする。

町内会の人が、庭付き一戸建てに入っていく。

家が守っていて、いてクマには襲われなくなった。


家が守ってくれるんだ、と感心したのもつかの間。

一斗は不安になっていた。父親に頼まれて、建築戦隊として防災訓練に出たが、戦っていないと建築戦隊は変身状態を維持できない。この後は。家にいるときに地震が起きた時の訓練だが、変身が解除されてしまっては、訓練にならない。

「二階建て木造アパート ショージコーポ家賃二万ジャー」

庭付き一戸建ての隣にアパートが建った。

どうして、大成がここに。一斗は不思議に思った。

「壁ドン攻撃」

アパートは一戸建てに攻撃している。一戸建てが揺れる。

「地震です。震度5強です。揺れが収まったら、各班の集合場所に行って、班員の安否を確認してください」

ロンが言う。

壁ドンが地震っていう事? 一斗はびっくりした。

町内会の人々は、庭付き一戸建てを飛び出した。

「コンロの火をつけっぱなし攻撃」

アパートは火を噴き始めた。火事の予行練習?なのか? 火は少しづつ大きくなっていく。

「消火器を」

ロンの一声で、町内会の人々は、消火器をアパートに吹きかける。

一斗も大成も変身が解除され、元の姿に戻った。

町内会の人々は、消火器を止めた。


 防災訓練が終わり、公園のお片付け。町内会館では、打ち上げが行われていた。

「太成くん、今日は突然ありがとう。打ち上げ参加していって」

ロンが大成に勧める。

「いいすっか、町内会違うのに」

近所だけど、違う町内会の大成。


 大成は町内会では期待の若者として、町内会の高齢者達に酒を飲まされていた。そのころ一斗は、何かを思いついたように、どこかに電話してた。打ち上げ会場である町内会館には姿を見せなかった、しかし、普段から変身しない時は影が薄い為、父親であるロンや町内会の人々には気づかれなかった。

 大成はひとしきり飲まされたころに、一斗がいない事に気が付いた。一斗に電話してみた。少し一斗の声が聞けたかと思いきや、すぐに電話が切れた。電波がないようだ。

「もしかして」

大成は一斗のいる場所がわかったような気がした。

「すいません、オレ、これで失礼します。ごちそうさまです」

「え、もう帰るの?」

大成は惜しまれつつ、急いで町内会館を後にした。


 「なんで、一人で行っちまうんだ」

大成は酔い覚ましのお茶を飲みながら、電車に乗った。



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