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建築戦隊〇〇レンジャー  作者: たかげるげVSたこやま
進め! 口車家の野望
68/114

68軒目 伝わる野望

口車の野望進行中。

「丹羽さん、いらっしゃるかしら。建築戦隊の」

○○区役所の案内所にて、丹羽一斗をさがしている3人の女性達。40代から50代くらいだろうか、3人とも困った様子でいる。案内所は、区役所に手続きに来た住民に、どこのフロアに行けばよいか案内する場所だが、職員個人を指名するケースは少ない。ただ一人を除いては―――

 「丹羽ですね。少々お待ちください」

 案内所の職員は、慣れた様子で丹羽一斗を探す。一斗は案内所と同じ階に勤務しているので、すぐに見つかった。

「すいません。今、丹羽は電話対応中ですので、お待ちいただけますか? あ、終わりました。呼んでまいります」


 一斗は3人の女性達を連れて、隅の応接コーナーで話していた。地域住民の困り事を聞くのも区役所の仕事の一つだが、建築戦隊の丹羽一斗を指名する住民もみられる。

「そーなの、私達だまされちゃったのよ。口車塾に。実際よりも値段は高いし。希望した時間の授業はないし。退会するといっても返金しないし。うちの子もこの授業はわかりにくいって」

「そうよ、私も。説明会ではうまいこと言って、実際は手のひらを返したような態度ね。口車乗!」

「建築戦隊さん、口車塾を倒してください」

3人の女性は一気にまくし立てた。大学受験を控えた子どもを口車塾に入れたら、説明会と実際に入塾してからの話がかなり異なると、女性たちは主張している。

一斗はメモを取りつつ、一通り話を聞いた後、言った。

「わかりました。建築戦隊でも調べますが、区役所の管轄ではなく、消費者センターの管轄になるかと思いますので……」

一斗は消費者センターの場所の書いている紙を女性達に渡した。一通り話して満足したのか、女性達は帰っていった。

 口車は市民を騙し始めている。さっきの電話も、口車塾の苦情だった。これは、建築戦隊としても放置してはおけない。と一斗は思った。


 夕方、帰宅の途に就く一斗。ここでまた、黒い影が一斗の周りを忍び寄る。口車の事を考えながら歩いていた一斗には、忍び寄る影に気づくのが遅れた。影は、更地になった。更地は空中に浮いている。

 なんの脈略もなく、土地が浮いているなんて、まさか。

一斗は身の危険を感じたが、遅かった。

更地に建物が建築されていく、建設車両も出てこずに、いつの間にか木が組み立てられ、小さな平屋建ての小屋を作り出した。看板も出てきて、店舗のようだ。屋根につけられた看板委、「コインランドリー kutiguruma」と書かれた。その間数分ってところだ。

「ふふふ、丹羽一斗よ、どうだい、段々と変身していく建築戦隊は。我が名は建築戦隊 コインランドリーkutiguruma」

完成したコインランドリー店がしゃべりだした。

「だから、何だよ。そっちがその気なら」

一斗は鍵を握った、その時、コインランドリーから洗濯物が舞った。強風と竜巻とともに。

「うう、目が……」

洗濯物には強力な洗剤が付いていて、一斗は目も開けられない。どうにか手探りで、鍵を握り。

「建築戦隊 庭付き一戸建て3000万ジャー」

庭付き一戸建てに変身できたものの、一斗の目は洗剤でふさがれている。

「洗いの次は、すすぎだ」

コインランドリーは大量の水を発生させた。洗濯物が回る。庭付き一戸建てもぬれる。しかし家は雨から守れるから、たいしたダメージにはならない。

「すすぎの次は乾燥と」

コインランドリーは、熱風を吹き付ける。庭付き一戸建てが熱風でゆがんでいく。

家が、壊れる……

「乾燥機能を使うと、しわになるから、とどめはアイロンだ」

コインランドリーは庭付き一戸建ての壁にアイロンをかけていく。暑くて、家が燃える。

ボン

反撃のできない一斗。庭付き一戸建ては消え、元の姿に戻った。

家が急になくなった衝撃で、一斗は激しく飛んだ。このままだと、どこかにぶつかって衝撃で大けがだ…と思いきや、

「セーフ」

どこからともなく、黒い仮面をかぶり、全身黒衣服を着た人が一斗を受け止めた。

声からすると、若い女性のようだ。よく見ると、二人は体形も顔もそっくりで双子のようだ。

「私が、一斗さんを助けるわ。お姉ちゃんはコインランドリーを」

「わかった。魔法でトンカチを出すわ」

お姉ちゃんと呼ばれた方は、コインランドリーの看板を、魔法? で出したトンカチで叩き壊した。コインランドリーは更地になってしまったのに、びっくりし消えてしまった。

妹?の方は、一斗を魔法で手当てしたようだった。


「?あれ?」

一斗が気付いた時には、コインランドリーも双子の女?も消えていた。

確か、強い衝撃を受けたはずだけど、どこもけがをしていない。


謎の双子は、何なんでしょう。

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