63軒目 庭付き一戸建てにご案内
文子(記者)視点です。
取材の最後は、庭付き一戸建て3000万ジャーの本体である、丹羽家へ。案内するのは、丹羽ロンさん。あれ、一斗さんは?
「私が案内しよう、一斗はいいや」
なんか、親子の信頼関係はあるのでしょうか。
築35年、二階建て木造の一戸建て。私が写真を撮っていると、
「いいでしょ、この庭は家庭菜園で、丹羽だけに庭が充実してますよ。ははは。後、駐車場にある車はうちの車、赤は正義の色ですから、赤い車を特注しました。屋根にはソーラーパネルで攻撃にもよく活用されています。それで、あの門は…」
ロンさんは興奮しているのか、話が飛ぶ。内容をつかむのに時間がかかる。穏やかな感じの一斗さんとは正反対のようだ。
2階は、和室と洋室二部屋で三部屋。洋室は一斗さんと、妹のあやかさんの部屋。あやかさんは、全寮制の高校に通っているので、普段家にいないそう。
「一斗の部屋?そんな大したものないよ、こっちのほうがすごいよ」
ロンさんに1階に連れていかれた。
1階はリビング、キッチン、和室、風呂 トイレ(トイレは2階にもある)。
「ここから班長の波動を出すんです」
ロンさんはリビングにあるパソコンを指した。具体的な操作は秘密だそうだけど、町内会の資料がいっぱいあるから、班長の波動が出せるのだそう。
取材を終え、私は帰社の途へ着こうとした。その時、私の前にチラシが降ってきた。
「貸出アパート家賃0円」
ちらしにはデカデカとそう書いてあった。文字の後ろには、素敵なアパートの写真がある。素敵、面と住む前に、ここに住むのもいいかも。通勤二時間はきついしね。
「貸出アパート家賃0円」
少し歩いたところに、のぼりが立っていたから、すぐにわかった。
「いらっしゃいませ、ご見学ですか?どうぞ、お入りください」
若い男性が出てきた。どこかで見たような。
中を案内してもらった。まだ入居者はなく、新しい。
3階建て、一つの階で、一世帯。と言っても、ワンルームだけど。ガス台もついている!
「ああ、まだ触らないでください」
「あ、そうですか」
なんかこのガス台変。近づいて見てみよう。
紙?
「本当に、ここタダで貸して下さるのですか?」
「ええ、一週間」
「一週間過ぎたら、どうなるのですか?」
「それは…」
悪い予感がした。
この男性って…
「口車さん?」
「君は、いけめん☆まほう少年の彼女だったね」
顔、覚えられている!
「よくも、私のかわいい生徒達を!行け、貸出アパート!」
建物が崩れてきた、私は慌てて外へ飛び出す。
潰される…
「ワ~」
次回、3000万ジャーとショージコーポ登場。




