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建築戦隊〇〇レンジャー  作者: たかげるげVSたこやま
連載100回記念企画 〇〇区巡り
6/114

6軒目 第100話 連載100回記念 大成の◯◯区巡り(前編)



 どーも。

建築戦隊 2階建てアパートショージコーポ 家賃2万敷礼2か月分に変身する、逸花いつか 大成たいせいでーす。

早いもので建築戦隊も連載100回かー。色々あったな。

最初は、庭付き一戸建て3000万ジャーの丹羽にわ 一斗いっととショージコーポのオレだけだったけれど、この間建築戦隊説明会があって戦隊メンバーが増えたんだ。

 高層鉄骨マンションレーアントシティのレイナさんと真由さん。古民家博物館の古民家くん、あれ、古民家くんって本名なんだって?みんな研修が終わったんだっけな。

そして、ずっと一人で戦っていたオレの伯母、庄司寛子しょうじ ひろこも庄司ビルとして建築戦隊メンバーに加わったんだ。


「何が100回なんだ?」

オレが自宅アパートショージコーポにて感慨に浸っていると、後ろから声がした。振り向くと玄関前に、庭付き一戸建て3000万ジャーに変身する、幼馴染の丹羽一斗が立っていた。

「ちょ、何だよ。いきなり入ってくんなよ。」

しょっちゅう家を行き来する仲だけど、いきなりはびっくりするなあ。

「インターフォン押したけれど、鳴らなくて、ノックしても反応ないから、開けてみた。」

一斗は淡々と言った。

「ああ、最近インターフォン調子悪いんだよね。でも、一斗いいところに来た! 今日は日曜日だけど、オレバイト休みだから暇なんだ。建築戦隊も連載100回を迎えたことだし、うまいもんでも食いにいかない?ま、とりあえずあがってよ」

「上がらせてもらうよ。連載100回はどうかと思うが、後半は賛成。今日、僕が来た理由は・・・」

一斗は床に座り、カバンからファイルを取り出した。ファイルから「建築戦隊スタンプカード」と書いてあるカードを三枚オレに見せてきた。オレの名前が書いてあるので、それが何かを思い出して言った。

「あ、そういえば、スタンプが10枚たまって、一斗に渡したままだったな」

 建築戦隊が敵を倒すと、敵がカードを落としていくことがある。そのカードを丹羽家の人に渡すと、スタンプが一つもらえる。(スタンプの押してあるシール)スタンプが10枚たまると、素敵な景品がもらえる仕組みになっている。

「新しい景品が入ったから、どうかなと思ってね」

一斗は景品リストを見せた。

-------------------------------------------------------------------

・○○区内各商店街お買物券1000円分

・横浜市立図書館が一度に10冊まで借りられる券(本来は6冊)

・神社賽銭無料券

・バス回数券1000円分

NEW・古民家博物館グッズ

NEW・建築戦隊ボールペン5本セット

NEW・伝説のラーメン屋 八八屋無料券

NEW・○○区花火大会特等席券

NEW・○○区グッズ福袋

--------------------------------------------------------------------

新しい景品大量入荷だな(笑) でもどれもびみょー。

「これってどうやって手に入っているの?」

オレはかねてからの疑問を一斗に聞いてみた。

「お買物券とかはお店の人のご厚意でもらえるんだ。いつも町を守ってくれてありがとうって。建築戦隊ボールペンは父の知り合いの業者さんが安くやってくれたみたい。あとは、市からボランティアの助成金とかもらっているんだ。助成金は、いろんな所申請していたよ。父がやっているから、詳しくはわからないけれど」

へえ、建築戦隊の台所事情面白いな。オレは景品リストをじっと見た。スタンプが30個あるから、3つ選べる。

オレが選んだのは、

・伝説のラーメン屋 八八屋無料券


・バス回数券1000円分


・○○区グッズ福袋


ラーメン屋無料券とバス回数券と紙袋に入った福袋を受け取った。

福袋を開けてみた。入っていたのは、

・○○区のキャラカレンダー(パソコンできる人ならすぐに作れそうな感じだな)

・水道局のキャラマスコット(かわいいかな・・・)

・資源循環局のマスコットストラップ (なんだこのキャラ)

・○○区にある大学のロゴが入ったメモ帳

・○○区キャラのクリアファイル(ちょ、2014って書いてあるよ。古いじゃん)

福袋っていう名の売れ残り詰め合わせ的な・・・。


 気を取り直してオレと一斗は近くのバス停へ。○○本庫にあるラーメン屋八八屋に行こうとしてバスに乗ったが、バスは反対方向の富川町に着いた。

バス、間違えた。回数券だだからいいけれど。

 

 富川町、ここは○○区の最北端。富川駅は普通電車しか止まらない小さな駅。駅前は小さな商店街があるくらいで、大きな店はない。名所は駅前にドンとある丘にある古民家博物館。

「なあ、一斗、古民家博物館って行ったことある?」

一斗は少し考えながら答えた。

「んー。学校で行ったのかな・・・?地元でも行かない場所ってあるよね。行ってみるか。」

 

 博物館の受付に「入場料 大人100円 子ども50円」と書いてある。入場料取るのか・・。入場券を買おうとすると、受付の人が顔を出した。

「こんにちは、一斗さんに大成さん。」

受付の小柄な男。彼が、建築戦隊 古民家博物館プライスレスジャーに変身する、古屋民生ふるや たみおさん(26)通称古民家くん。研修を終えたばかりでまだ実戦経験はないのだけど。

「おお、古民家くん・・・あ、いや古屋さん。」

「古民家でいいですよ。入館されますか?でしたら無料でどうぞ。」


古民家博物館、江戸時代からずっとある古くて大きな家。かっては有名な画家の別荘だったとか。自宅の一部を博物館として古い資料や道具や絵画などを展示している場所。でっかい機織り機も現役で使えるそうだ。すごいな・・・。


 併設されているお土産コーナーには、その機織り機で作ったコースターや、古民家の写真のハガキや、絵画のレプリカなどのグッズが販売されている。お土産コーナーに掲示板があり、古民家博物館のイベント情報が貼ってあった。野点や音楽会や企画展のお知らせが貼ってあった。イベントの時は、結構お客さんが入るらしい。


 古民家博物館を出て、バス停へ向かう途中、庄司ビルの前を通る。3階建ての古いビル。1階が伯母の家、2階がコンビニ、3階が相変わらずテナント募集中。


思いがけず長くなったので、後編へ続きます。

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